Gynecology

Gynecology · 18

子宮頸癌の症候・徴候・検診

Symptoms, signs and screening of cervical cancer

前提:正常
女性生殖:子宮頸部・腟・外陰部骨盤・会陰:血管とリンパ管
疾患
子宮頸癌
症状
腰痛

🧠 全体像は前癌段階では無症状で、検診が発見の中心となる。浸潤癌では性交後出血などが現れるため、症状のある患者を「検診」に戻さず、診察・生検による診断へ進める。

症状と診察所見

典型症状

  • 性交後出血、月経間出血、
  • 持続する水様・膿性・血性
  • 進行例では、下肢浮腫、排尿頻回、便秘、体重減少
  • 遠隔・リンパ節病変では鼠径・リンパ節腫大、など

では、潰瘍性または腫瘤、接触出血、異常を認める。・骨盤壁方向への進展評価に役立つ。

進展経路

flowchart TD
    A["子宮頸部<span class='jp-term jp-term-diagram' title='primary tumor'>原発巣</span>"] --> B["直接浸潤"]
    B --> C["子宮体部・腟・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='parametrium'>子宮傍組織</span>・膀胱・直腸"]
    A --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lymphatic'>リンパ行性</span>"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pelvic lymphatics'>骨盤リンパ</span>節"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='para-aortic lymph node'>傍大動脈リンパ節</span>"]
    A --> G["血行性"]
    G --> H["肺・肝・骨など"]

⚠️ 肉眼的に異常な子宮頸部、または症状があれば、直近の検診結果が陰性でも生検を含む診断評価を行う。

一次予防:HPVワクチン

  • 現在の中心はで、HPV 6、11、16、18、31、33、45、52、58を標的とする。
  • 性的曝露前の接種が最も有効だが、接種機会を逃した人にも年齢・国の制度に応じたキャッチアップ接種を行う。
  • 2価・4価ワクチンのみを前提とするのは歴史的であり、利用可能製剤は国により異なる。
  • ワクチンは既存感染を治療せず、すべての発癌性HPVを含まないため、接種後も推奨された検診を受ける。

二次予防:子宮頸癌検診

検診法・開始年齢は国の制度で異なる。米国ACOG/W 2026の平均リスク者に対する代表例は次のとおりである。

年齢 推奨される方法
21〜29歳 単独を3年ごと
30〜65歳 医療者採取の一次hrHPV検査を5年ごとが優先
30〜65歳の代替 hrHPV+細胞診の併用を5年ごと。hrHPVが利用できない場合などは細胞診単独
30〜65歳の選択肢 承認検査を用いた自己採取hrHPV検査を3年ごと。結果連絡・追跡が必要
65歳超 十分な既往陰性歴があり、高リスク歴がなければ終了を検討

WHOは、実装可能な地域で一次HPV DNA検査への移行を推奨している。免疫抑制、HIV、DES胎内曝露、過去のCIN 2以上・、子宮頸部を残す手術後は一般集団と異なる追跡が必要である。

検体採取

ブラシ・スパチュラで外子宮口周囲と頸管側のを確実に採取し、容器へ回収する。

  • 重要なのはを適切に含むことである。
  • LBCでは血液・粘液の影響を減らし、同一検体でHPV検査を行える場合がある。
  • 「頸管・頸部・腟プールの3検体が必須」という旧手順は、現行の標準的な一律要件ではない。

異常検診結果への対応

現在は、単一結果だけでなく年齢、HPV型、細胞診、既往検査・治療歴を組み合わせた即時CIN 3+リスクに基づき管理する。

flowchart TD
    A["hrHPV検査・細胞診"] --> B["低リスク"]
    B --> C["所定間隔で再検または通常検診"]
    A --> D["リスク閾値以上"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='colposcopy'>コルポスコピー</span>"]
    E --> F["疑わしい部位を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='targeted biopsy'>狙撃生検</span>"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='histology'>組織診</span>に基づき監視・切除・癌精査"]
    A --> H["肉眼的腫瘍・症状あり"]
    H --> I["検診アルゴリズムを待たず生検"]

コルポスコピーと円錐切除

  • では全体の可視性を記録し、最も異常な部位を生検する。
  • は、が見えない場合や頸管病変が疑われる場合に検討するが、妊娠中は禁忌である。
  • 診と生検結果が一致しない、が十分に観察できない、AISまたは微小浸潤が疑われる場合は診断的を検討する。

ASC-US+HPV陰性なら12か月後などの固定フローは旧運用である。現在は検査法と既往歴を含むリスクベース指針に従う。

三次予防

予防は浸潤癌の治療と再発・合併症の抑制である。を適切に追跡・治療し、検診異常者を確実に診断へつなぐことが、予防の間を埋める。

まとめ

  • 性交後・月経間・症状であり、症状があれば検診ではなく診断評価を行う。
  • と、hrHPV検査を中心とした年齢・リスク別検診が予防の柱である。
  • 異常結果は現在のリスクベース指針で管理し、肉眼的病変は検診結果にかかわらず生検する。