Histopathology

Histopathology · H2-138

髄膜腫(好発部位と画像所見)

Meningioma (2)

描出疾患
中枢神経系腫瘍(成人・小児)
疾患
孤立性線維性腫瘍髄膜腫

🧠 全体像は硬膜に付着して発育する境界明瞭な硬膜性腫瘤(dural-based mass)で、の外側()に生じる硬膜内腫瘍の代表である。細胞起源とWHO CNS分類のgrade基準は(H2-116B)にまとめてあるため、本ノートは好発部位と画像所見に焦点をあてる。

標本の所見

所見 解釈
に付着する硬膜性腫瘤 硬膜のに由来し、硬膜に付着して発育するというに典型的な発育様式を示す
境界明瞭な被膜様の への浸潤ではなくによって境界を形成する、良性腫瘍としてのに典型的な所見

好発部位

はくも膜のが存在する部位ならどこにでも生じうるが、いくつかの部位に偏って多くみられる。

部位 特徴
傍矢状洞・ 最も頻度の高い部位群の一つ。への浸潤・閉塞を伴うことがある
内面に沿って発育する
視神経・に近く、視力障害や脳神経症状の原因になりうる
嗅溝 圧迫による人格変化を来しうる
・脊髄 との鑑別が問題になる部位。脊髄では硬膜内腫瘍として脊髄圧迫症状を来す
脳室内 に近いに由来し、内で発育する

画像所見

flowchart TD
    A["くも膜の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='meningothelial cell'>髄膜上皮細胞</span>由来の腫瘍"] --> B["硬膜に付着して発育(硬膜内<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extramedullary'>髄外</span>)"]
    B --> C["境界明瞭で均一に強く造影される腫瘤"]
    B --> D["硬膜の肥厚・造影増強(dural tail sign)"]
    B --> E["隣接する<span class='jp-term jp-term-diagram' title='brain parenchyma'>脳実質</span>を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mass effect'>圧排</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gray-white matter junction'>灰白質-白質境界</span>の内方偏位)"]
    B --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='psammoma body'>砂粒体</span>の石灰化を反映した腫瘤内石灰化"]
    B --> G["頭蓋骨への<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hyperostosis'>反応性肥厚</span>を伴うことがある"]

dural tail sign(腫瘤に隣接する硬膜の造影増強所見)、、頭蓋骨の反応性変化は、いずれも病変であることを支持する所見であり、内腫瘍との鑑別に用いる。

⚠️ 硬膜に付着する境界明瞭な腫瘤という所見だけでと確定しない。(solitary fibrous tumor/)、中枢神経系リンパ腫なども硬膜性腫瘤として現れうる。非対称な硬膜肥厚やが目立つ場合はこれらの鑑別を考える。

まとめ

  • は硬膜に付着して性に発育する境界明瞭な硬膜内腫瘍である。
  • 傍矢状洞・、嗅溝、、脊髄、脳室内が代表的な好発部位である。
  • dural tail sign、、骨反応性変化は外病変としての特徴的な画像所見である。
  • 硬膜性腫瘤という所見だけでと確定せず、などとの鑑別を要する場合がある。
  • 細胞起源、WHO CNS分類のgrade基準と分子基準は(H2-116B)、発生部位ごとの症候と(発生部位・症候と編)、疫学的危険因子(女性優位、、放射線曝露)と経過観察・手術の判断は(危険因子と経過観察の判断)を参照する。