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Disease Atlas · 血液 · 腫瘍

リンパ腫

Lymphoma

臓器系
血液腫瘍
科目
Internal MedicinePediatrics
トピック
内科学 H-19:リンパ増殖性疾患の症候学内科学 H-20:リンパ節腫脹の評価小児科 3-02:小児リンパ腫
鑑別疾患
Gaucher病IgG4関連疾患横紋筋肉腫上咽頭癌線維形成性小円形細胞腫鼠径ヘルニア唾液腺腫瘍猫ひっかき病
続発疾患
髄膜癌腫症後天性C1インヒビター欠乏症
関連疾患
クリオグロブリン血症
原因薬剤
アダリムマブインフリキシマブ
症状
リンパ節腫脹発熱寝汗体重減少肝腫大
スコア
Ann Arbor分類
下位分類
ホジキンリンパ腫原発性中枢神経系リンパ腫非ホジキンリンパ腫脾辺縁帯リンパ腫
元疾患
毛細血管拡張性運動失調症
適応薬
ヴィンデシンエピルビシン

🧠 全体像:リンパ腫はリンパ系組織(主にリンパ節)を場としてクローン性に増殖するリンパ系腫瘍の総称であり、とB症状(発熱・・体重減少)を共通の入口とする。分類を分ける最大の軸は、腫瘍性Hodgkin/Reed-Sternberg(HRS)細胞という単一の組織学的指標の有無である。HR(CD30陽性・CD15陽性)と豊富な反応性炎症細胞からなり隣接リンパ節へ連続的に進展するのが、それ以外のB/T/NK細胞由来で多様な生物学的悪性度とな進展様式を示す腫瘍群がである。この・病期評価・すべての出発点になる。

分類の軸

ホジキンリンパ腫 / 非ホジキンリンパ腫

項目
起源 常にB細胞由来 B細胞またはT/NK細胞由来
腫瘍細胞 HR(CD30陽性・CD15陽性)が少数、豊富な反応性炎症細胞を伴う 腫瘍細胞が病変の大部分を占めることが多い
進展様式 隣接へ連続的に進展 性・が比較的多い
悪性度の幅 古典的HL内での差は比較的小さい 低悪性度()〜)まで幅広い
治癒率 でも高い 病型により大きく異なる(低悪性度は治癒不能なことも、DLBCLは治癒を目指せる)

💡 「低悪性度=良性」「=不治」ではない点がの最大の誤解ポイントである。無症候のは経過観察でよいが、症候性になれば治療対象であり、の多くはむしろ治癒を目標に治療できる。

flowchart TD
    A["持続する<span class='jp-term jp-term-diagram' title='painless lymphadenopathy'>無痛性リンパ節腫脹</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extranodal mass'>節外腫瘤</span>"] --> B["局在性か全身性か、B症状の有無を確認"]
    B --> C["血算・LDH・尿酸などの初期検査"]
    C --> D["可能な限りリンパ節構築を保つ<span class='jp-term jp-term-diagram' title='excisional biopsy'>切除生検</span>"]
    D --> E{"HR<span class='jp-term jp-term-diagram' title='S cell'>S細胞</span>(CD30陽性・CD15陽性)の有無"}
    E -->|"あり"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Hodgkin lymphoma, HL'>ホジキンリンパ腫</span>"]
    E -->|"なし"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='non-Hodgkin lymphoma, NHL'>非ホジキンリンパ腫</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Immunophenotype'>免疫表現型</span>・遺伝学で病型を確定"]
    F --> H["PET/CT+Ann Arbor/Lugano<span class='jp-term jp-term-diagram' title='staging'>病期分類</span>"]
    G --> H
    H --> I["低悪性度/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='high-grade (aggressive)'>高悪性度</span>・病型別に<span class='jp-term jp-term-diagram' title='treatment strategy'>治療方針</span>を決定"]

共通の初期アプローチ

  1. リンパ節腫脹の評価:局在性か全身性か、悪性を示唆する所見(4〜6週以上の持続、2 cm超、硬い・固定、、B症状、肝脾腫)を確認する。
  2. B症状の確認:38℃を超える原因不明の発熱、寝具を替えるほどの大量の、6か月で10%を超える体重減少の3つに限定して評価する(感・掻痒は重要な随伴症状だが上のB症状には含まれない)。
  3. を優先するだけではリンパ節の構築評価が不十分になりやすく、いずれの診断・亜型分類にも、構築を保つ生検が重要である。
  4. 緊急病態の除外、気道圧迫、脊髄圧迫、は診断確定より先に対応する。

⚠️ 生検前のステロイド投与は組織像を消失させを困難にしうるため、や脊髄圧迫など生命・臓器の危機がなければ、生検を優先し安易な経験的ステロイドを避ける。

下位型の判別

疾患 起源・進展様式 代表的所見 ノート
B細胞由来、隣接リンパ節へ連続的進展 頸部・、約70%が関連
B/T/NK細胞由来、性・ 病型により無痛性から急速増大まで幅広い、B症状・節外病変の頻度は病型依存 ()

はさらに多数の病型(など)を含む腫瘍群であり、病型別の分類・治療はノートに譲る。/のように、臨床像が独自で管理体系が確立している病型は、の一亜型でありながら独立したノート()として扱う。

総論としての治療原則

  • は限局期・を問わず化学療法(±放射線療法・免疫療法)で高い治癒率が期待でき、中間PET反応に応じて治療強度を個別化する。
  • は「低悪性度かか」で戦略が根本的に異なる。低悪性度は無症候なら経過観察、症候性になれば抗CD20抗体を中心とした治療、は病期にかかわらず治癒を目標とした多剤療法(DLBCLのR-CHOPなど)を行う。のような病型は対策を伴う緊急高強度治療を要する。
  • いずれも治療前にリスク、感染予防、妊孕性温存を評価する。
  • 各病型の具体的なレジメン・薬剤選択・移植適応は子ノートに譲る。

まとめ

  • リンパ腫はHRの有無という単一の組織学的軸でに大別される。
  • 共通の入口はとB症状(発熱・・体重減少)で、によるリンパ節構築の評価が診断の要となる。
  • は連続的進展と高い治癒率、的進展と病型依存の悪性度・という対比で整理する。
  • はさらに多数の病型からなる腫瘍群であり、詳細な病型別分類・治療は子ノートに譲る。
  • 生検前の緊急病態(気道・血管・脊髄圧迫、)は診断確定より先に対応する。