分子細胞生物学 · 79
組換えDNAの解析と作製
Analysis and generation of a recombinant DNA
🧠 組換えDNADNA(deoxyribonucleic acid)作製は「ベクター準備→インサート insert インサート(insert) insert(インサート) 準備→ライゲーション ligation ライゲーション(ligation) ligation(ライゲーション) →形質転換→クローン選択 clonal selection theoryクローン選択(clonal selection theory) clonal selection theory(クローン選択)」という5段階の直線的な組み立てラインであり、各段階には「うまくいかなかった場合にどう見分けるか」という検証機構が埋め込まれている。 制限酵素restriction endonuclease 制限酵素(restriction endonuclease)restriction endonuclease(制限酵素) とリガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) が「同じ切り口」を作ってパズルのピースのように継ぎ合わせ、CaCl2と熱ショックが細菌の膜に一時的な孔を開けてDNAを招き入れ、そして青白選択(負の選択negative selection負の選択(negative selection)negative selection(負の選択))は「インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) が入ればlacZが壊れて白、入らなければlacZが機能して青」という巧妙な仕掛けでコロニーレベルでの成功を可視化する——正の選択 positive selection 正の選択(positive selection) positive selection(正の選択) (ccdBのような致死遺伝子破壊)と負の選択 negative selection 負の選択(negative selection) negative selection(負の選択) (青白判定)は、同じ「インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) 挿入の成否を色/生死という目に見える形に変換する」という原理の2つの実装である。
分子クローニング
組換えDNA= インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) DNA+ベクターDNA→別の細胞にそのタンパク質を産生させる。
- 適切なベクターを見つける
- インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) を準備する→GFP(緑色蛍光タンパク質)をコードする
- ライゲーションligation ライゲーション(ligation)ligation(ライゲーション) : 制限エンドヌクレアーゼ endonuclease エンドヌクレアーゼ(endonuclease) endonuclease(エンドヌクレアーゼ) を用いてそれらの末端を適合させる
- 形質転換: 組換えDNAを細菌細胞 bacteria 細菌細胞(bacteria) bacteria(細菌細胞) に入れる
- コロニースクリーニングcolony screeningコロニースクリーニング(colony screening)colony screening(コロニースクリーニング)
ベクター
今日用いられるベクターの大部分は、プラスミド(天然に存在する細菌の染色体外・自己複製・環状二本鎖DNAcircular double-stranded DNA 環状二本鎖DNA(circular double-stranded DNA)circular double-stranded DNA(環状二本鎖DNA) 分子)の改変版である。利用可能なベクターは通常組換えタンパク recombinant protein 組換えタンパク(recombinant protein) recombinant protein(組換えタンパク) 質産生(ベクターの発現)→GFPの産生に用いられる。発現ベクターexpression vector 発現ベクター(expression vector)expression vector(発現ベクター) は、対応する真核生物由来の発現系においてタンパク質コード領域インサート insert インサート(insert) insert(インサート) の転写を駆動するのに不可欠な調節要素を持つものが実装される。
発現ベクターexpression vector 発現ベクター(expression vector)expression vector(発現ベクター) の性質:
- 複製起点replication origin 複製起点(replication origin)replication origin(複製起点) : 宿主細胞内でのベクターの複製を保証する
- プロモーター配列promoter sequence プロモーター配列(promoter sequence)promoter sequence(プロモーター配列) (SP6): RNARNA(ribonucleic acid)ポリメラーゼが結合して転写を開始する部位
⚠️ SP6はバクテリオファージ bacteriophage バクテリオファージ(bacteriophage) bacteriophage(バクテリオファージ) のプロモーターで、「前開始複合体 initiation complex開始複合体(initiation complex) initiation complex(開始複合体)」も「オペレーターoperatorオペレーター(operator)operator(オペレーター)」も関係しない。 SP6はファージSP6由来のRNAポリメラーゼだけが認識する短い特異的配列であり、真核生物のRNAポリメラーゼIIのように多数の基本転写因子を集めた前開始複合体 initiation complex 開始複合体(initiation complex) initiation complex(開始複合体) を組む必要がない。だからこのベクターの転写は試験管内 in vitro 試験管内(in vitro) in vitro(試験管内) で完結でき、実際にSP6プロモーターの下流にレポーター遺伝子を置いた in vitro 転写プラスミドは古くから使われている1。またオペレーター operator オペレーター(operator) operator(オペレーター) はリプレッサーが結合してオペロンをオン/オフする別の配列で、プロモーターとは役割が異なる。
- マルチクローニングサイトmultiple cloning site (MCS) マルチクローニングサイト(multiple cloning site (MCS))multiple cloning site (MCS)(マルチクローニングサイト) : プラスミドを開くのを助ける制限酵素 restriction endonuclease 制限酵素(restriction endonuclease) restriction endonuclease(制限酵素) 認識配列を含む
- 選択マーカー(amp^R): 細菌に抗生物質 antibiotics 抗生物質(antibiotics) antibiotics(抗生物質) 耐性を持たせる選択マーカー遺伝子。アンピシリン(βラクタム系抗生物質 antibiotics抗生物質(antibiotics) antibiotics(抗生物質))
⚠️ βラクタム系は翻訳ではなく細胞壁合成 cell wall synthesis 細胞壁合成(cell wall synthesis) cell wall synthesis(細胞壁合成) を止める。 アンピシリンはペニシリン結合蛋白 penicillin-binding protein, PBP ペニシリン結合蛋白(penicillin-binding protein, PBP) penicillin-binding protein, PBP(ペニシリン結合蛋白) (トランスペプチダーゼtranspeptidase トランスペプチダーゼ(transpeptidase)transpeptidase(トランスペプチダーゼ) など)に結合してペプチドグリカンの架橋形成 cross-link formation 架橋形成(cross-link formation) cross-link formation(架橋形成) を阻害する薬剤であり、リボソーム/翻訳機構には作用しない(翻訳を阻害するのはアミノグリコシド系・マクロライド系・テトラサイクリン系などである)。プラスミド上の amp^R(bla)が与える耐性は、βラクタム環beta-lactam ring βラクタム環(beta-lactam ring)beta-lactam ring(βラクタム環) を加水分解するβラクタマーゼの産生による——プラスミドを取り込んだ菌だけがアンピシリン入り寒天上でコロニーを作れるという、形質転換体の第一段階の選択がこれで成立する。
インサート
ベクターに挿入される目的の配列(インサートinsertインサート(insert)insert(インサート)、遺伝子)は目的タンパク質=GFPをコードする。インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) は通常cDNA(コピーDNA)/gDNA(ゲノムDNA)からPCRPCR(polymerase chain reaction)を用いて増幅される。プライマーは配列内に制限エンドヌクレアーゼ endonuclease エンドヌクレアーゼ(endonuclease) endonuclease(エンドヌクレアーゼ) 認識部位+開始/終止コドンstop codon 終止コドン(stop codon)stop codon(終止コドン) を持つよう設計される。ベクターと同じ制限エンドヌクレアーゼ endonuclease エンドヌクレアーゼ(endonuclease) endonuclease(エンドヌクレアーゼ) を用いて切断される。
→ プライマー:目的遺伝子を増幅する。
制限酵素消化とライゲーション
制限エンドヌクレアーゼ endonuclease エンドヌクレアーゼ(endonuclease) endonuclease(エンドヌクレアーゼ) は短い、4〜8ヌクレオチド長の回文配列 palindromic sequence 回文配列(palindromic sequence) palindromic sequence(回文配列) を認識し、Mg²⁺存在下で両鎖を切断する。切断産物cleavage product 切断産物(cleavage product)cleavage product(切断産物) の末端は3’-OHと5’-リン酸である2。
⚠️ 「3’-OHと5’-OH」ではない。 II型制限酵素 restriction endonuclease 制限酵素(restriction endonuclease) restriction endonuclease(制限酵素) の反応産物は3’-OHと5’-リン酸を持つ断片であり2、これは次の段落のリガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) の説明と表裏一体である——リガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) は3’-OHと5’-リン酸の間を縫うので、5’末端がリン酸化されていなければ連結できない。
リガーゼligaseリガーゼ(ligase)ligase(リガーゼ)は、あるDNA末端の3’-ヒドロキシル基 hydroxyl group ヒドロキシル基(hydroxyl group) hydroxyl group(ヒドロキシル基) ともう一方の5’-リン酸基 phosphate group リン酸基(phosphate group) phosphate group(リン酸基) の間にホスホジエステル結合 phosphodiester bond ホスホジエステル結合(phosphodiester bond) phosphodiester bond(ホスホジエステル結合) を形成することにより、DNA断片の末端をつなぎ合わせる(クローニングcloning クローニング(cloning)cloning(クローニング) で使うT4 DNAリガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) はこの反応にATPを要する。なお大腸菌自身のDNAリガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) LigAはATPではなくNAD⁺を補酵素 coenzyme 補酵素(coenzyme) coenzyme(補酵素) とする)。
💡 図にある「ベクターの脱リン酸化 dephosphorylation脱リン酸化(dephosphorylation) dephosphorylation(脱リン酸化)」はここに効いてくる。 ベクターを1種類の酵素で切ると両端が相補的になり、インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) が入らないままベクター同士が閉環して空ベクター(下の「クローンの選択」参照)が大量にできる。そこでアルカリホスファターゼ alkaline phosphatase (ALP) アルカリホスファターゼ(alkaline phosphatase (ALP)) alkaline phosphatase (ALP)(アルカリホスファターゼ) でベクターの5’-リン酸を外しておくと、ベクター単独ではリン酸が無くて連結できず、5’-リン酸を持つインサート insert インサート(insert) insert(インサート) が入ったときだけつながる。
flowchart TD
A["ベクター準備:制限消化・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='dephosphorylation'>脱リン酸化</span>"] --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ligation'>ライゲーション</span>:T4 <span class='jp-term jp-term-diagram' title='deoxyribonucleic acid'>DNA</span><span class='jp-term jp-term-diagram' title='ligase'>リガーゼ</span>"]
B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='insert'>インサート</span>準備:制限消化・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='polymerase chain reaction'>PCR</span>増幅"] --> C
C --> D["組換え<span class='jp-term jp-term-diagram' title='deoxyribonucleic acid'>DNA</span>(pEU-E01-GFP)"]
D --> E["形質転換:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='competent (cell, as in transformation)'>コンピテント</span>細胞への導入"]
E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='colony screening'>コロニースクリーニング</span>:青白選択・制限消化・コロニー<span class='jp-term jp-term-diagram' title='polymerase chain reaction'>PCR</span>・シーケンシング"]
形質転換
形質転換とは、組換えDNAベクターがコンピテント competent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation)) competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細菌細胞 bacteria 細菌細胞(bacteria) bacteria(細菌細胞) に取り込まれることである。
水平(側方)遺伝子伝達: 親から子への垂直伝達 vertical gene transfer 垂直伝達(vertical gene transfer) vertical gene transfer(垂直伝達) によらず、細菌どうしで遺伝物質 hereditary material 遺伝物質(hereditary material) hereditary material(遺伝物質) が受け渡されること。標準的な機構は接合・形質転換・形質導入transduction形質導入(transduction)transduction(形質導入)の3つで、薬剤耐性antimicrobial resistance, AMR 薬剤耐性(antimicrobial resistance, AMR)antimicrobial resistance, AMR(薬剤耐性) 遺伝子の拡散には接合の寄与が最も大きいとされる3。実験室での形質転換はこのうち形質転換を人工的に再現したものである。
⚠️ ゲノムへの組込みは水平遺伝子伝達の条件ではない。 取り込まれたDNAが宿主染色体へ組み込まれることもあるが、プラスミドのように染色体外で自律複製したまま維持される場合も水平遺伝子伝達である。クローニングcloning クローニング(cloning)cloning(クローニング) で導入するプラスミドはまさに後者で、染色体に組み込まれずにコピー数 copy number コピー数(copy number) copy number(コピー数) を保って複製される。
コンピテントcompetent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation))competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細胞: 化学的コンピテント competent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation)) competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細胞+エレクトロコンピテント competent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation)) competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細胞がDNAを取り込む。
人工的コンピテント competent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation)) competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細胞は、環境からDNAを取り込むために化学物質 chemical substance 化学物質(chemical substance) chemical substance(化学物質) で処理された細胞である。その機序は、DNAが細胞の外膜に開く微小な孔を通って細菌へ入るというものである。
細菌細胞bacteria 細菌細胞(bacteria)bacteria(細菌細胞) をCaCl2で処理することで、DNAと脂質二重層 lipid bilayer 脂質二重層(lipid bilayer) lipid bilayer(脂質二重層) の間の反発力が排除される→組換えDNAが細胞膜に近づく。細胞は熱ショック中に加熱される→細胞膜の透過性亢進と脂質膜内の孔形成→細胞がプラスミドを取り込めるようになる。次に、細胞は氷上に置くことで急速に冷却され、細菌膜が再生できるようにする。
クローンの選択
→ ベクター構築物を確認する必要がある——インサート insert インサート(insert) insert(インサート) が正しい方向に挿入されていない場合や、ベクターが自身だけで閉環する場合(=空ベクター)があるためである。
コロニーPCR: 細菌細胞bacteria 細菌細胞(bacteria)bacteria(細菌細胞) を溶解し、そのDNA含量の一部をインサート insert インサート(insert) insert(インサート) 特異的またはベクター特異的プライマーで増幅する。増幅されたDNA断片はアガロース agarose アガロース(agarose) agarose(アガロース) ゲル電気泳動 gel electrophoresis ゲル電気泳動(gel electrophoresis) gel electrophoresis(ゲル電気泳動) により可視化される。
正の選択positive selection 正の選択(positive selection)positive selection(正の選択) : 正の選択positive selection 正の選択(positive selection)positive selection(正の選択) ベクターは、その産物が細菌細胞 bacteria 細菌細胞(bacteria) bacteria(細菌細胞) にとって致死的である遺伝子(ccdBなど、DNAジャイレース gyrase (DNA gyrase) ジャイレース(gyrase (DNA gyrase)) gyrase (DNA gyrase)(ジャイレース) の強力な阻害因子)を含む。インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) の挿入が成功すると、この毒性遺伝子の読み枠 reading frame 読み枠(reading frame) reading frame(読み枠) が破壊され、組換えクローンが生存可能 viable 生存可能(viable) viable(生存可能) になる。
負の選択negative selection 負の選択(negative selection)negative selection(負の選択) :
- β-ガラクトシダーゼ(lacオペロン)コード遺伝子の一部を欠く遺伝子改変大腸菌株がここで用いられる。β-ガラクトシダーゼの欠損サブユニットはクローニングベクター cloning vector クローニングベクター(cloning vector) cloning vector(クローニングベクター) を用いて発現される
- β-ガラクトシダーゼ活性は空ベクターを含む細胞にのみ存在する。この活性は人工ラクトース類似体であるX-galを用いて追跡でき、これは酵素的加水分解を受けると青色の産物を生じる。インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) を含むコロニーは寒天プレート上で無色に見える
💡 これがα相補という仕掛けである。 宿主大腸菌はβ-ガラクトシダーゼのN末端側(α断片)を欠いており、単独では酵素活性を持たない。ベクター側がそのα断片 lacZα 断片(lacZα) lacZα(断片) を供給して初めて活性が復活する——だからMCSはlacZαの中に置かれており、インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) が入るとα断片の読み枠 reading frame 読み枠(reading frame) reading frame(読み枠) が壊れて相補が成立せず、白いコロニーになる。
💡 青白判定は厳密には「選択」ではなく「スクリーニング」である。 ccdBのような正の選択 positive selection 正の選択(positive selection) positive selection(正の選択) では非組換え体はそもそも生えてこない(選択)。一方、青白判定では空ベクターを持つ菌もアンピシリン耐性なので普通に生育し、実験者が色で拾い分ける(スクリーニング)。下の⭐で「前者はより厳格な選抜、後者はより穏やかな識別」と書いてあるのは、この違いを指している。
flowchart TD
A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lacZ+MCS+AmpR'>プラスミドベクター</span>+外来<span class='jp-term jp-term-diagram' title='deoxyribonucleic acid'>DNA</span>"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ligation'>ライゲーション</span>"]
B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='insert'>インサート</span>はlacZ内に挿入されたか?"}
C -->|"挿入あり:lacZが破壊される"| D["形質転換→X-Gal+IPTG培地で培養"]
C -->|"挿入なし:lacZが機能する"| D
D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='insert'>インサート</span>あり:β-ガラクトシダーゼ非切断→白色コロニー"]
D --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='insert'>インサート</span>なし(空ベクター):X-Gal切断→青色コロニー"]
⭐ 正の選択positive selection 正の選択(positive selection)positive selection(正の選択) (ccdBのような致死遺伝子の破壊)と負の選択 negative selection 負の選択(negative selection) negative selection(負の選択) (青白判定)は、いずれも「インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) 挿入の成否」を目に見える形(生死、色)に変換するという同じ原理の異なる実装である。 正の選択positive selection 正の選択(positive selection)positive selection(正の選択) は「インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) がなければ死ぬ」という強制、負の選択negative selection 負の選択(negative selection)negative selection(負の選択) は「インサートinsert インサート(insert)insert(インサート) がなければ青くなる」という識別であり、前者はより厳格な選抜、後者はより穏やかな識別として使い分けられる。
まとめ
- 組換えDNA作製はベクター(複製起点replication origin複製起点(replication origin)replication origin(複製起点)・プロモーター・MCS・選択マーカーを持つ)とインサート insert インサート(insert) insert(インサート) (PCR増幅された目的遺伝子)を同じ制限酵素 restriction endonuclease 制限酵素(restriction endonuclease) restriction endonuclease(制限酵素) で切断しリガーゼ ligase リガーゼ(ligase) ligase(リガーゼ) で連結することにより行われる。
- 形質転換はCaCl2処理と熱ショックによりコンピテント competent (cell, as in transformation) コンピテント(competent (cell, as in transformation)) competent (cell, as in transformation)(コンピテント) 細菌細胞 bacteria 細菌細胞(bacteria) bacteria(細菌細胞) の膜に一時的な孔を作り、組換えDNAを細胞内へ取り込ませることで達成される。
- クローンの選択にはコロニーPCR、正の選択positive selection 正の選択(positive selection)positive selection(正の選択) (ccdBなど致死遺伝子の破壊による生存選抜)、負の選択negative selection 負の選択(negative selection)negative selection(負の選択) (lacZを利用した青白選択、X-Galによる呈色判定)が用いられ、いずれもインサート insert インサート(insert) insert(インサート) 挿入の成否を目に見える形(生死・色)に変換する。
出典
- 1.The 5'-leader sequence of tobacco mosaic virus RNA enhances the expression of foreign gene transcripts in vitro and in vivo(Nucleic Acids Research・1987)バクテリオファージSP6プロモーターの下流にレポーター遺伝子を置いた in vitro 転写プラスミドから run-off 転写産物が得られ、無細胞翻訳系で発現させられる閲覧 2026-08-22
- 2.Structure and function of type II restriction endonucleases(Nucleic Acids Research・2001)II型制限酵素は4〜8 bpの多くは回文配列を認識し、Mg2+存在下で切断する。反応産物は3'-OHと5'-リン酸を持つDNA断片である閲覧 2026-08-22
- 3.Dissemination of Antimicrobial Resistance in Microbial Ecosystems through Horizontal Gene Transfer(Frontiers in Microbiology・2016)水平遺伝子伝達には接合・形質転換・形質導入という3つの標準的な機構があり、薬剤耐性遺伝子の拡散には接合の寄与が最も大きいと考えられている閲覧 2026-08-22