Obstetrics

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妊娠に合併する外科疾患(虫垂炎・腸閉塞・胆石症)

Pregnancy complicated by surgical diseases (appendicitis, ileus, cholelithiasis)

前提:病態
虫垂・腹膜の病理
前提:正常
胆汁酸の生合成と代謝膵外分泌の調節・肝の胆汁産生

🧠 全体像:妊娠中のは、妊娠による症状・解剖変化のため診断が遅れやすい。医学的に必要な手術は妊娠時期を理由に延期せず、超音波、MRI、必要時CTを用いて、母体安定化・・胎児評価・を多職種で進める。

妊婦の非産科手術:基本原則

  • 妊娠中でも、医学的に必要な手術を妊娠三半期にかかわらず拒否・延期しない。延期で母体病態が悪化すれば胎児も危険となる。
  • 完全な手術は産後へ延期する。
  • 産科、外科、麻酔科、新生児科で、妊娠週数、胎児性、早産・出血リスクを共有する。
  • 標準濃度・通常時間で用いる現在の麻酔薬に、ヒトで明確な催奇形性は示されていない。
  • 左方偏位、十分な酸素化・換気・血圧維持、誤嚥対策、予防を行う。
  • 胎児心拍モニタリングは週数、手術部位、緊急帝王切開が可能かを踏まえて個別化する。

画像診断

flowchart TD
    A["妊婦の急性腹痛"] --> B["母体蘇生・産科疾患を並行評価"]
    B --> C["超音波"]
    C --> D{"診断できたか"}
    D -->|"いいえ・安定"| E["造影なしMRIを検討"]
    D -->|"いいえ・緊急"| F["必要なCT・X線を遅らせない"]
    E --> G["診断に基づく治療"]
    F --> G
    D -->|"はい"| G

超音波は第一選択となることが多く、MRIはを使わない。CTや単純X線も、重大な母体疾患の診断に必要なら胎児を最小化して実施し、検査を一律に避けない。

急性虫垂炎

症状と診断

  • 痛が最も多いが、子宮増大で圧痛位置が変化することがある。
  • 悪心・嘔吐、食欲低下、発熱、を確認する。妊娠の生理的だけで診断しない。
  • 鑑別:、腎盂腎炎、尿管結石、胎盤早期剥離、早産、
  • 超音波で不明ならMRI、緊急性が高くMRIが利用できなければCTを用いる。

治療

  • 診断後は抗菌薬とを速やかに行う。抗菌薬だけの保存治療を妊婦の標準としない。
  • 妊娠時期と熟練度に応じを安全に実施できる。
  • 穿孔・腹膜炎は早産・胎児死亡リスクを高めるため、診断の遅れを避ける。

胆石症・急性胆嚢炎

妊娠ではエストロゲンによる胆汁コレステロール飽和と黄体ホルモンによる胆嚢運動低下から胆石が生じやすい。

病態 所見 管理
胆石発作 食後の右上腹部痛、発熱・炎症が乏しい 鎮痛、食事調整。再発時は手術を検討
持続痛、発熱、、胆嚢壁肥厚 輸液・抗菌薬と早期
・胆管炎 黄疸、発熱、胆管拡張、肝異常 に応じERCPで・採石
上腹部痛、リパーゼ上昇 重症度評価、輸液、胆道閉塞の解除と再発

を妊娠中ずっと保存的に管理すると再発・入院を繰り返すことがある。適応があれば妊娠中でもを行う。ERCPでは時間短縮を図る。

腸閉塞

原因と診断

  • 最も多い原因は術で、ほかに、ヘルニア、腫瘍、がある。
  • 、嘔吐、腹部膨満、排便・が典型だが、は所見が分かりにくい。
  • 電解質、乳酸、炎症、腎機能を評価し、超音波、MRI、必要時CT・腹部X線で閉塞部位と虚血を確認する。

治療

  • 絶食、減圧、、尿量測定を開始する。
  • 、絞扼・虚血、穿孔、、臨床悪化があれば直ちに手術する。
  • 単純癒着性閉塞の安定例では厳密にできるが、「48〜96時間待つ」という固定時間で手術を遅らせない。

周術期チェック

領域 要点
母体 敗血症、低酸素、低血圧、誤嚥、出血、電解質異常を是正
胎児 術前後の心拍確認、週数に応じモニタリング、早
薬剤 妊娠週数と感染部位に適した抗菌薬・
早産 胎児が週数なら状況に応じを検討
VTE リスク評価、、必要時薬物予防

まとめ

  • 必要な手術は妊娠時期を理由に遅らせず、手術だけを産後へ延期する。
  • 超音波・MRIを優先するが、緊急診断に必要なCT・X線を一律に避けない。
  • 虫垂炎は迅速な切除、、腸閉塞は虚血・腹膜炎があれば即時手術が原則である。