Pediatrics

Pediatrics · 3-16

小児副腎疾患

Disorders of the Adrenal Gland

前提:正常
副腎皮質におけるステロイドホルモンの合成;糖質コルチコイドと副腎皮質の層構造;鉱質コルチコイドとその調節・受容体前特異性;性ホルモン;卵巣の周期的ホルモン産生;胎盤のプロゲステロンとエストラジオール;テストステロンとジヒドロテストステロン泌尿生殖器系:生殖器系
疾患
原発性副腎不全先天性副腎過形成
検査値
ACTH刺激試験

🧠 全体像は、酵素欠損によるコルチゾール低下を起点に考える。生命を脅かす塩喪失・低血糖を先に見つけ、性分化の表現型だけで判断しない。

共通機序

多くは遺伝の異常である。コルチゾール低下により負のフィードバックが弱まり、ACTH上昇、両側副腎過形成、欠損部位より上流の前駆体蓄積を来す。

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='steroidogenic enzyme'>ステロイド合成酵素</span>欠損"] --> B["コルチゾール低下"]
    B --> C["ACTH上昇"]
    C --> D["副腎過形成・色素沈着"]
    A --> E["アルドステロン/アンドロゲン産生の変化"]
    E --> F["塩喪失または高血圧・性分化への影響"]

低血糖、体重増加不良、嘔吐、脱水、低血圧、色素沈着に注意する。では低Na血症・高K血症・低血糖・循環不全を伴い得る。

主な病型

欠損 主要な変化 血圧・電解質 性腺系の所見
コルチゾール↓、しばしばアルドステロン↓、アンドロゲン↑ では低血圧、低Na、高K 46,XXで出生時外性器の男性化;46,XYでは出生時外性器が正常でも男性化
コルチゾール↓、(DOC)↑、アンドロゲン↑ 高血圧、低K傾向 46,XXの男性化、男女の性偽性思春期
コルチゾール・性ステロイド↓、DOC↑ 高血圧、低K 46,XXで、46,XYで男性化不全

従来の「」という語は避け、染色体・性腺・内外性器・ホルモン所見を分けて(differences of sex development:DSD)として記述する。

診断

、血糖、電解質、血液ガス、コルチゾール、ACTH、レニン・アルドステロン、アンドロゲンを評価する。病型確定にはステロイドプロファイル、、遺伝学的検査を用いる。外性器所見が非典型でも性別を性急に決めず、多職種で評価する。

治療

  • 小児の維持療法はを基本とし、過量による成長抑制を避ける。
  • ではと、乳児期には食塩補充を行う。
  • 発熱・手術・外傷時はストレス量へ増量し、家族に緊急注射と副腎不全カードを教育する。
  • では採血を治療より優先せず、静注、、低血糖補正を直ちに行う。
  • DOC過剰による高血圧はグルココルチコイドでACTHを抑制し、必要に応じを併用する。では適切な時期に性ホルモン補充も検討する。

まとめ

  • CAHでは「コルチゾール低下+前駆体の流れ先」で病型を理解する。
  • 新生児の嘔吐・脱水・低Na・高Kはの塩喪失を疑う。
  • は検査確定を待たず治療する。