Psychiatry

Psychiatry · B-06

老年精神医学

Old-Age Psychiatry

スコア
MMSE

🧠 全体像では、精神症状を「年齢のせい」と決めつけず、急性身体疾患、薬剤、感覚障害、認知症、うつ病、生活環境を一体として評価する。治療は少量から開始し、転倒・認知・相互作用を継続監視する。

高齢者診療の特徴

課題 臨床上の意味
身体疾患が精神症状を呈し、精神疾患が身体管理を難しくする
、鎮静、低Na血症、QT延長、相互作用が増える
認知・感覚障害 や同意支援に工夫が必要
喪失・孤立 、退職、機能低下、虐待、経済問題を評価する
身体症状として訴えられ、うつ・不安が見逃されやすい

主な疾患

  • うつ病:抑うつの訴えより、、不眠、食欲低下が前景に出ることがある。
  • 不安症:身体疾患、薬剤、と相互に増悪する。
  • 認知症:慢性進行性のが日常生活機能を障害する。
  • せん妄:急性発症・。身体疾患や薬剤によることが多く、救急病態として原因を検索する。
  • :初発の様症状では、、せん妄、薬剤、感覚障害をまず除外する。

せん妄・認知症・うつ病の鑑別

特徴 せん妄 認知症 うつ病
発症 急性〜亜急性 緩徐 週〜月単位
経過 が大きい 徐々に進行 気分とともに変化
注意 著明に障害 初期は比較的保たれる 努力低下はあるが保たれ得る
意識 変動 通常清明 清明
対応 原因検索・緊急治療 病型評価と長期支援 自殺リスク評価と治療

⚠️ 新たな混乱を「認知症の進行」と決めつけない。低酸素、感染、脱水、疼痛、尿閉、便秘、薬剤、離脱などを検索する。

包括的評価

flowchart TD
    A["本人・家族から病歴"] --> B["発症速度と変動を確認"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='physical examination'>身体診察</span>・神経診察・薬剤レビュー"]
    C --> D["認知・気分・自殺・生活機能を評価"]
    D --> E["必要な検査で可逆要因を検索"]
    E --> F["能力・安全・支援環境を評価"]
    F --> G["本<span class='jp-term jp-term-diagram' title='philtrum'>人中</span>心の治療計画"]
  • 認知スクリーニング:など。教育、言語、視聴覚障害を考慮する。
  • うつスクリーニング:老年期うつ病評価尺度(Geriatric Depression Scale:GDS)など。
  • 日常生活:基本的ADL、、運転、服薬、金銭管理。
  • は診断名ではなく、特定の決定ごとに評価する。

治療

非薬物療法

  • 、睡眠・疼痛・感覚障害の最適化
  • 、孤立対策、支援
  • 認知症の行動・心理症状では、誘因・環境・調整を先行する

薬物療法の原則

「低用量で開始し、ゆっくり増量する」が基本だが、必要な治療を不十分なまま放置しない。腎・肝機能、転倒、、Na、QT、を確認する。

薬剤群 注意
SSRI うつ・不安に用いる。低Na血症、出血、QT、相互作用に注意
ベンゾジアゼピン 鎮静、転倒、せん妄、依存のため原則慎重
などで症状進行を一時的に緩和し得る。徐脈・失神・消化器症状に注意
抗精神病薬 認知症の重い精神病・危険な興奮で、が不十分な場合に限定。脳血管事象・死亡・を説明し、最小量・短期間で再評価

まとめ

  • 急性・の混乱はせん妄として身体原因を探す。
  • 病歴、薬剤、身体、認知、気分、機能、社会環境を包括評価する。
  • を重視し、薬剤は相互作用・転倒・認知への影響を監視する。

参考指針