Pulmonology

Pulmonology · 03

運動負荷試験:6分間歩行試験

Exercise testing 6MWT

前提:正常
体位変換・運動時の心肺適応
スコア
2分間歩行試験

🧠 全体像は、平地を6分間でどれだけ歩けるかを測る自己ペースの準最大運動試験である。日常生活に近い機能的運動能、労作時の低下、治療反応を総合的に評価する。

目的

標準的な実施

  1. 平坦で硬い直線コースを用い、30 m以上の廊下を往復する。
  2. 安静時の血圧、脈拍、SpO₂、呼吸困難・下肢疲労のを記録する。
  3. 標準化した説明と毎分の励ましを用い、6分間で可能な限り遠く歩いてもらう。走らない。
  4. 休憩は可能だがタイマーは止めない。再開可能になれば歩行を再開する。
  5. SpO₂と脈拍を連続測定し、6MWD、、終了時脈拍、症状、休憩回数、と酸素条件を記録する。終了時SpO₂だけでは最低値を捉えないことがある。1

酸素投与の扱い

連続評価では酸素流量・デバイスを同一条件にする。慢性中なら通常の処方流量または事前プロトコルに従い、距離を評価する検査中には酸素をしない。酸素流量のが目的なら別の試験として行う。安全上、条件を変更した場合は結果に明記する。1

安全管理

  • 実施前に心肺運動に準じた禁忌を確認する。、血行動態障害を伴う制御不能な不整脈、失神、急性肺塞栓症、制御不能な心不全・喘息、などでは実施しない。1
  • 胸痛、耐え難い呼吸困難、、失神前症状、下肢痙攣、蒼白・、失調があれば直ちに中止する。
  • 重度の低下が生じた場合は歩行を中止する。再開の可否は症状と安全性を個別に判断し、検査記録に明記する。1
  • 救急対応手段、酸素、連絡を準備する。

距離低下の原因

分類 代表因子 低下の機序
呼吸器 COPD、喘息 換気制限、
心血管 心不全、冠動脈疾患、 心拍出量・筋血流・の低下
筋骨格 関節炎、疼痛、筋力低下 歩行速度・の制限
薬剤 β遮断薬、オピオイド、鎮静薬など 心拍応答低下、疲労、めまい
長期、不活動
心理 不安、抑うつ、ストレス 症状知覚・意欲・ペーシングへの影響

年齢、身長、体重、性別、学習効果、励まし方、コース長も結果に影響する。連続評価では標準化が重要である。

解釈

  • 6MWDだけでなく、、心拍応答、、休憩・補助具・酸素条件をまとめて解釈する。
  • 治療反応やを評価するベースラインでは学習効果を避けるため2回行い、最良の6MWDを採用する。同日に行うなら30分以上空け、脈拍とSpO₂がベースラインへ戻ってから再検する。1
  • 成人のではを約30 m(概ね25〜33 m)とする目安がある。ただし主に集団平均の変化から導かれた値であり、がまとめた疾患別推定にも幅があるため、疾患・介入・個人に一律の閾値ではない。12

まとめ

  • は日常生活に近い機能的運動能の簡便な評価法である。
  • 条件を標準化し、距離・症状・SpO₂・酸素条件を一体として記録する。
  • 検査中に酸素を無計画に増量せず、安全上の変更は結果に明示する。

出典

  1. 1.An official European Respiratory Society/American Thoracic Society technical standard: field walking tests in chronic respiratory disease(European Respiratory Society / American Thoracic Society・2014)6MWTの歩行路、連続SpO₂測定、酸素条件、中止基準、反復測定、最小重要差の標準手順閲覧 2026-08-02
  2. 2.Field Walking Tests(American Thoracic Society)6MWTの標準手順と慢性呼吸器疾患別の最小重要差閲覧 2026-08-02