Traumatology

Traumatology · 12

肋骨骨折の分類・治療・予後

Rib fractures: classification, treatment and prognosis

前提:病態
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
前提:正常
胸部:骨と関節肺気量・死腔・肺胞換気・気道と胸壁の力学的性質
疾患
胸部外傷(肋骨骨折・血胸・外傷性気胸・フレイルチェスト)

🧠 全体像の危険性はそのものより、疼痛で深呼吸・咳ができなくなり、・肺炎・呼吸不全へ進むことにある。したがって治療の中心は、肺拡張、であり、胸壁や高度転位に生理学的悪化を伴う選択例ではを検討する。

分類と重症度

は転位の有無、単純・・分節、骨折本数と部位、損傷の組合せで記載する。

パターン 臨床的意味
第1〜3 の指標となり、・大血管損傷を検索する
第4〜8 気胸、を伴いやすい
第9〜12 肝・脾・腎など上腹部臓器損傷を考える
多発・両側骨折 疼痛と換気障害が大きく、特に高齢者・呼吸器疾患で重症化しやすい
連続する3本以上の肋骨が各2か所以上で骨折した解剖学的胸壁不安定性

は、胸壁の一部が吸気時にし呼気時に突出するを伴う状態である。画像上のがあっても必ずが見えるとは限らず、肺が呼吸不全の主因となることも多い。

評価

  • cABCDE、呼吸数、酸素化、換気仕事量、咳の強さを評価する。
  • 圧痛、、胸壁変形、を確認する。
  • 胸部X線で気胸・を検索し、や多発損傷では造影CTで骨折と損傷を評価する。
  • 高齢、、抗凝固薬、骨折本数、肺を合わせ、必要に応じてRibScoreやPIC scoreも補助に用いて監視強度を決める。1

保存治療

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rib fracture'>肋骨骨折</span>"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Multimodal analgesia'>多角的鎮痛</span>"]
    B --> C["深呼吸・咳・肺拡張訓練"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='early mobilization'>早期離床</span>と<span class='jp-term jp-term-diagram' title='physiotherapy'>理学療法</span>"]
    D --> E["酸素化・分泌物・肺炎を再評価"]
    E --> F["呼吸機能を維持"]
    E --> G["悪化または高度胸壁不安定性"]
    G --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intensive care'>集中治療</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='regional anesthesia'>区域麻酔</span>・肋骨固定を検討"]

鎮痛

、禁忌がなければ、必要最小限のオピオイドを組み合わせる。強い疼痛ではブロック、、傍脊椎ブロック、面ブロック、面ブロックなどのを、凝固状態、血行動態、脊椎損傷、実施可能性に応じて選ぶ。最適な法は一律でない。2 胸郭をきつく巻く固定は換気を妨げるため行わない。

呼吸管理

  • 深呼吸、効果的な咳、必要に応じを含む肺拡張訓練を反復する。器具の数値だけでなく疼痛、咳嗽力、酸素化を評価する。
  • 、分泌物排出を支援する。
  • 低酸素血症には酸素を投与し、・換気不全では非侵襲的または侵襲的換気を検討する。
  • 疼痛が強く呼吸訓練不能、酸素化悪化、肺炎、分泌物貯留なら早期に治療を強化する。

入院・集中監視を考える所見

  • 多発骨折、両側骨折、
  • 呼吸困難、低酸素血症、肺、気胸・
  • 高齢、、心不全、
  • 鎮痛不十分、咳嗽力低下、歩行困難、支援不足

肋骨観血的固定術

は、次のような選択例でが検討する。

  • を認める
  • 同側3本以上の高度転位骨折、または複数の転位骨折に十分な鎮痛下でも呼吸不全、困難、頻呼吸、吸気量低下、強い疼痛、咳不良などの生理学的悪化を伴う
  • 胸壁変形・不安定性、骨片による臓器損傷、手術を要する併存損傷がある

適応があれば全身状態を安定させたうえで、可能なら受傷後48〜72時間以内の早期に行う。早期SSRFは主に肺合併症、人工呼吸期間、在院期間の改善と関連するが、利益は病態と患者選択で異なる。1 重度肺、感染、全身状態、手術体位の危険を含めて個別化し、年齢だけをにしない。

予後と合併症

単純骨折では疼痛は数週で改善に向かうことが多いが、回復にはがあり、疼痛や機能障害が遷延することもある。2 高齢者、多発骨折、肺では、肺炎、呼吸不全、遷延疼痛、偽関節の危険が高い。退院時には呼吸困難、発熱、喀痰増加、失神、増悪する胸痛を再受診徴候として説明する。

まとめ

  • 骨折本数だけでなく、年齢・・酸素化・咳嗽力・併存損傷で重症度を決める。
  • 、肺拡張、が保存治療の四本柱である。
  • と呼吸不全、または高度転位と生理学的悪化を伴う例では早期SSRFを検討する。
  • では腹腔内臓器損傷を見逃さない。

出典

  1. 1.Surgical stabilization of rib fractures (SSRF): the WSES and CWIS position paper(World Journal of Emergency Surgery・2024)SSRFは動揺胸郭や複数の高度転位骨折に生理学的悪化を伴う選択例で早期に検討すること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Analgesia for rib fractures: a narrative review(Canadian Journal of Anesthesia・2024)肋骨骨折の疼痛と機能障害は遷延し得て区域麻酔は患者因子と実施可能性で選ぶこと閲覧 2026-08-09