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Drug Atlas · A21 Antiepileptics / 抗てんかん薬 · 必修

ビガバトリン

vigabatrine

分類
Antiepileptics / 抗てんかん薬
商品名(日本)
サブリル
商品名(EU)
Sabril
科目
Pharmacology
トピック
A21: Antiepileptics. Adjuvant analgesics
対象疾患
てんかん性脳症結節性硬化症乳児てんかん性スパズム症候群

🧠 全体像(GABA-T)を不可逆的に阻害するという、他のどのとも異なる作用機序を持つ。この「不可逆的」という性質が、)への高い有効性と、不可逆的なという重大な副作用の両方を生んでいる。に伴う乳児スパズムでは単剤第一選択という、狭いが確立した居場所を持つ薬である。

薬効群の中での位置づけ

薬剤 標的 可逆性 適応
GABA-T阻害 不可逆的(酵素の新規合成を待つ必要がある) 難治性焦点てんかん・
GABA-A受容体(↑) 可逆的 てんかん・重積・
GABA-A受容体(↑) 可逆的 ・重積・パニック

の治療は原因で選択が分かれる。によるものは単剤が第一選択だが、それ以外では専門医管理下で高用量副腎皮質ステロイド(など)との併用が優先される。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vigabatrine'>ビガバトリン</span>が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='GABA transaminase'>GABAトランスアミナーゼ</span><br>(GABA-T)へ不可逆的に結合"] --> B["GABA-Tによる<br>GABA分解が止まる"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='synaptic cleft'>シナプス間隙</span>・細胞内のGABA濃度が上昇"]
    C --> D["GABA-A受容体を介した<span class='jp-term jp-term-diagram' title='inhibitory transmission'>抑制性伝達</span>が増強"]
    D --> E["発作の発生・伝播が抑制される"]
    F["酵素が不可逆的に失活している"] -.->|"効果の消失・回復ともに<br>新規酵素合成を待つ必要がある"| B

💡 「不可逆的」阻害であることが両刃の剣になる。一度阻害されたGABA-Tは新しい酵素が作られるまで機能しないため、血中濃度が下がっても効果が持続するが多少崩れても発作抑制が保たれやすい)。しかし同じ理由で、視野への毒性が始まると中止しても不可逆的に残る

薬物動態

項目 値・特徴
良好
代謝 ほとんど代謝を受けない
排泄 が主体(未変化体)
薬効の持続 酵素ののため、血中濃度と薬効が乖離する(濃度が下がっても効果が残る)

適応

領域 使いどころ
てんかん 難治性焦点てんかんの併用療法、によるものは単剤第一選択)

用法・用量

では早期の治療開始が発達予後に影響するため速やかに導入する。治療開始前後で定期的な視野検査(協力できない乳児では代替評価)を行う。実際の用量は適応・年齢・体重で大きく変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • ⚠️ 不可逆的な)のリスクがあり、投与期間・用量に応じて頻度が上がる。定期的な視野検査でモニタリングし、治療の必要性を継続的に再評価する
  • 乳児など視野検査ができない集団では、他の評価方法や治療の必要性とリスクの再検討で代替する

副作用

頻度 内容
高頻度 傾眠、体重増加(乳児)
重篤・まれ 不可逆的な)、MRI上の可逆的な脳信号変化(乳児での高用量時)

まとめ

  • を不可逆的に阻害してGABA濃度を上げる、他剤と機序が異なる薬。
  • によるでは単剤第一選択。それ以外は高用量ステロイドとの併用が優先される。
  • 不可逆的なが最大の弱点。定期的な視野検査でモニタリングする。
  • 血中濃度と薬効が乖離する(効果の発現・消失に酵素の再合成を要する)という上の特徴を持つ。