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Lab values · Published

尿酸結晶

Urate crystals

別名
尿酸一ナトリウム結晶MSU結晶
臓器系
運動器
科目
Internal Medicine
トピック
内科学 R-06:痛風
関連疾患
化膿性関節炎(敗血症性関節炎)痛風

🧠 全体像という言葉は、中のと、尿沈渣中の尿酸・尿酸塩結晶を指し得るが、両者は検体・化学形・臨床的意味が違う。急性関節炎では痛風の確定根拠となる一方、尿中結晶は尿pH・濃縮・保存条件にも左右され、単独では痛風やを確定しない。

何を見ているか

では、穿刺液またはの吸引物をで観察し、結晶の形、細胞内外の位置、の向きを判定する。尿では尿沈渣として、などを形態と尿pHから読む。

検体・結晶 主な形態 主な意味
細長い針状、好中球内外 強い負 症候性関節・またはで確認すれば痛風の確定根拠
菱形・短い 弱い正 を示唆
尿中 菱形、樽状、など 弱い〜明瞭 酸性尿・高尿酸濃度・結石リスクを背景とする
尿中 微細顆粒の 形態だけでは不明瞭 濃縮・酸性・冷却後の尿でもする

関節内のMSUは尿酸のナトリウム塩であり、尿中ですると同じ所見として扱わない。血清尿酸も結晶の存在を直接測る検査ではない。

関節液MSU結晶の読み方

では、と平行なとき黄色、直交すると青色に見える強いを示す。は原則として逆の色関係を示すが、弱いで見落としやすいため、色だけでなく形態と向きを合わせる。

所見 解釈
症候性関節・またはでMSUを確認 2015年では、それだけで十分条件
MSUが見つからない 採取部位、結晶量、処理、観察者の熟練度により偽陰性があり、痛風を完全には除外しない
MSUと高い を支持するが、感染との併存を除外できない
MSUとが混在 複数の結晶沈着症が併存し得るため、各結晶を別々に同定する

⚠️ が見えてもは否定できない。発熱、菌血症リスク、免疫不全、人工関節、初回の非典型発作では、の細胞数・分画、グラム染色、培養を並行し、を待つ間の治療要否を臨床的に判断する。

関節液検査の進め方

flowchart TD
    A["急性の単関節・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mono-/oligoarthritis'>少関節炎</span>"] --> B["無菌的に<span class='jp-term jp-term-diagram' title='arthrocentesis'>関節穿刺</span>"]
    B --> C["細胞数・分画、グラム染色・培養"]
    B --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='compensated polarized light microscopy'>補正偏光顕微鏡</span>で結晶を検索"]
    D --> E{"針状・強い<span class='jp-term jp-term-diagram' title='negative birefringence'>負の複屈折</span>か"}
    E -->|"はい"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='monosodium urate crystal'>MSU結晶</span>:痛風を確定"]
    E -->|"いいえ"| G{"菱形・弱い<span class='jp-term jp-term-diagram' title='positive birefringence'>正の複屈折</span>か"}
    G -->|"はい"| H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='calcium pyrophosphate crystal'>ピロリン酸Ca結晶</span>を考える"]
    G -->|"不明・陰性"| I["再観察、別部位、画像・他疾患を検討"]
    C --> J["感染の併存を別軸で判定"]
    F --> J

穿刺液は結晶検索だけに使い切らず、感染評価に必要な量を確保する。は活発な炎症を支持するが、だけでも診断的価値がある。

尿中の尿酸・尿酸塩結晶

尿中結晶は酸性尿と高い尿酸濃度でしやすい。は尿pHの低さが重要で、血清尿酸が正常でも起こり得る。反対に、が一度見つかっただけでは結石の存在や将来の発症を確定できない。

状況 読み方・次の確認
な酸性尿にが反復 尿pH、尿量、食事・下痢、代謝性疾患、結石歴を評価
冷蔵・放置後だけが多い を疑い、尿を速やかに再検
疝痛・血尿を伴う 画像、腎機能、感染、・24時間尿を状況に応じ追加
結晶なし 間欠的排泄や溶解があり、を除外しない

尿中結晶の評価は、形態だけでなく尿pH、比重、採取から分析までの時間を記録する。は非典型形態を分類できないことがあり、疑わしい場合は手作業の顕微鏡確認を行う。

測定上の注意

  • 結晶は小さく、好中球内に隠れるため、通常光だけでは見逃しやすい。
  • 結晶同定は観察者依存性があり、の調整と訓練が必要である。
  • 前の抗炎症治療や採取部位の違いも、結晶量と検出感度に影響し得る。
  • 中の結晶は保存後も確認できることがあるが、感染培養を含め検体を早く処理する。
  • 尿は冷却、、pH変化で試験管内結晶が増える。採取条件の分からないを過大評価しない。
  • 血清尿酸正常、結晶陰性、画像陰性のいずれも、単独では臨床的に強く疑う痛風を完全には除外しない。

まとめ

  • 痛風を確定するのは、症候性関節・またはである。
  • MSUは針状・強いCaは菱形・弱いが基本である。
  • 結晶が見えてもは併存し得るため、グラム染色・培養を別軸で行う。
  • 尿中の尿酸・尿酸塩結晶はMSUと分け、尿pH、濃縮、保存、結石症状と統合する。
  • 結晶の陰性・陽性だけで病名を機械的に決めず、検体品質と臨床像を確認する。