Dermatology

Dermatology · 2-09

クラミジア陰性非淋菌性尿道炎

Chlamydia-Negative Nongonococcal Urethritis

前提:病態
マイコプラズマ・ウレアプラズマ属
疾患
クラミジア性器感染症

🧠 全体像では、特に Mycoplasma genitalium を考える。全例へ同じ抗菌薬を反復せず、尿道炎の持続を客観化し、再曝露・服薬・病原体・原因を順に見直す。1

原因

原因
Mycoplasma genitalium NGU、特に持続・再発NGUの主要病原体。非クラミジア性NGUの10〜35%に関与し、が多い。2
Trichomonas vaginalis 女性と性交する男性で、地域が高い場合に考慮
HSV・ 強い、尿道口炎、性器潰瘍または炎が手掛かり
Ureaplasma spp. 病原性は一貫せず、検出のみで原因と断定しない
化学・機械刺激、異物、

診断

BASHH 2026では、にNGUと診断した症候性男性全例に、初診時から M. genitalium NAATを行う。白血球エステラーゼは推奨されず、尿道塗抹またはで炎症を確認する。1

flowchart TD
  A["症候性NGUを塗抹またはAUFCで確認"] --> B["初診時NAAT:淋菌・クラミジア・M. genitalium"]
  B --> C["クラミジア陰性"]
  C --> D["病原体・耐性に応じた治療"]
  D --> E["症状が持続・再発"]
  E --> F["炎症、服薬<span class='jp-term jp-term-diagram' title='completion (of a treatment course)'>完遂</span>、再曝露を再評価"]
  F --> G["必要に応じT. vaginalis・HSVを検査"]
  F --> H["炎症なし"]
  H --> I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='non-infectious'>非感染性</span>原因・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chronic pelvic pain'>慢性骨盤痛</span>を評価"]

症状だけではの根拠にならない。M. genitalium 陽性例では可能なら検査を追加する。持続例では少なくとも初回治療開始2週間後に炎症を再評価し、初診時に未実施なら淋菌・クラミジア・M. genitalium NAATを行う。12

治療

初発NGUの第一選択はドキシサイクリン100 mgを1日2回、7日間とする。3

Mycoplasma genitalium

耐性検査を利用できる場合は、結果に基づくを用いる。4

  1. ドキシサイクリン100 mgを1日2回、7日間で菌量を減らす。
  2. マクロライド感受性なら延長アジスロマイシン療法、耐性なら400 mgを1日1回、7日間とする。4
  3. 耐性検査がない場合のは地域指針に従う。欧州ガイドラインではアジスロマイシン500 mgを初日、その後250 mgを2〜5日目に投与し、例または第二選択とする。2

⚠️ M. genitalium にアジスロマイシン1 g単回を用いない。耐性を選択しを増やす。フルオロキノロンの・相互作用も確認する。32

その他

  • T. vaginalis が疑われる・確認された場合はメトロニダゾールまたはを用い、パートナーも治療する。
  • HSV尿道炎には抗HSV薬を用いる。
  • を伴わない持続症状では抗菌薬治療を反復せず、会陰・陰茎痛や痛が3か月以上続く場合はを考え、泌尿器科へ紹介する。1

まとめ

  • クラミジア陰性NGUでは M. genitalium が重要で、確定した症候性NGUでは初診時からNAATを行う。
  • 前に炎症、服薬、再曝露を確認する。
  • M. genitalium は耐性を考慮したを行い、アジスロマイシン1 g単回は避ける。
  • 炎症がない持続症状では原因を評価する。

出典

  1. 1.British Association of Sexual Health and HIV National Guideline on the Management of Non-gonococcal Urethritis (NGU), 2026(2026)NGUは感染性・非感染性原因による尿道炎であり、症候性男性の客観的炎症所見と病原体NAATに基づいて診断・治療することを確認した。閲覧 2026-08-13
  2. 2.2016 European guideline on the management of non-gonococcal urethritis(2016)症候性男性では治療前に尿道炎を確認し、クラミジア・淋菌・可能ならM. genitaliumのNAATを行うこと、初発NGUの第一選択をドキシサイクリン7日間とし、アジスロマイシン1 g単回を避けることを確認した。閲覧 2026-08-13
  3. 3.2021 European guideline on the management of Mycoplasma genitalium infections(2022)M. genitaliumの非クラミジア性NGUへの寄与、NAATとマクロライド耐性検査、感受性・耐性検査なし例の延長アジスロマイシン療法、耐性例・第二選択のモキシフロキサシン療法を確認した。閲覧 2026-08-13
  4. 4.Resistance-Guided Antimicrobial Therapy Using Doxycycline-Moxifloxacin and Doxycycline-2.5 g Azithromycin for the Treatment of Mycoplasma genitalium Infection: Efficacy and Tolerability(2020)ドキシサイクリン前投与後、マクロライド感受性に応じてアジスロマイシンまたはモキシフロキサシンを選ぶ逐次治療の高い微生物学的治癒率を確認した。閲覧 2026-08-13