Dermatology

Dermatology · 2-18

第二期梅毒

Secondary Syphilis

前提:病態
トレポネーマ属
疾患
梅毒

🧠 全体像は、によって生じる多彩な皮膚・粘膜病変と全身症の時期である。「手掌・足底を含む非発疹」を見たら候補に挙げるが、形態は多様で、梅毒は多くの疾患を模倣する。1

発症と全身症状

第一期病変の出現後およそ数週〜数か月で発症し、が残っている時期と重なることもある。発熱、感、、頭痛、筋肉痛、全身性リンパ節腫脹を伴い得る。

皮膚・粘膜所見

病変 典型像 学習上の要点
ばら疹 体幹優位の淡紅色斑 通常は掻痒に乏しく、圧迫でする
赤褐色〜色の丘疹、鱗屑を伴うことがある 手掌・足底病変は重要な手掛かり
・肛門周囲の扁平で湿潤した局面 病原体量が多く、感染性が高い
口腔・咽頭・陰部の灰白色びらん 源になり得る
な多発性 びまん性脱毛となる場合もある

発疹は斑状、丘疹性、乾癬様、脂漏性、膿疱性などである。手掌・足底に鱗屑性紅斑が散在する像や、肛門周囲のは特に重要である。

臓器病変

肝炎、腎障害、骨・状を伴うことがある。髄膜炎、、ぶどう膜炎、難聴、、めまいなどのどの病期にも起こり得る。2

診断

診断の基本は、(RPR・VDRL)とトレポネーマ検査(TPPA・TPHA・EIAなど)を組み合わせる血清学的アルゴリズムであり、病変からの直接検出は利用可能な場合に補助的に用いる。3

flowchart TD
  A["全身性発疹・手掌足底病変・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='condyloma latum'>扁平コンジローマ</span>"] --> B["性的接触歴と全身診察"]
  B --> C["RPRまたはVDRL"]
  B --> D["TPPA・TPHA・EIAなど"]
  C --> E["2系統の結果を統合"]
  D --> E
  E --> F["必要に応じ病変から直接検出"]
  F --> G["HIVと他の性感染症も評価"]

RPRやVDRLなどのが陰性でも、抗体過剰によるを疑う臨床像では、検体希釈での再検を検査室へ依頼する。3 皮膚生検は補助的で、血清学的検査や直接検出に代わらない。

鑑別診断

治療

は早期梅毒として、G(benzathine benzylpenicillin)240万単位をに単回投与する。24 妊娠ではアレルギーがあってもしてペニシリンを用いる。神経・眼・では水性結晶静注を行い、眼科・と連携する。2

治療時点のRPRまたはVDRL力価を基準に追跡し、の消退、な力価低下、の有無を評価する。パートナー管理とHIV検査を同時に行う。2

まとめ

  • 期で、皮疹、、全身性リンパ節腫脹を来す。
  • 手掌・足底病変、が重要な手掛かりである。
  • 神経・眼・は第三期に限らず、どの病期にも生じる。
  • 早期梅毒としてG 240万単位筋注1回で治療する。

出典

  1. 1.Syphilis in Dermatology: Recognition and Management(2023)第二期梅毒は全身播種に伴って多彩な皮膚・粘膜所見と全身症を示し、手掌・足底病変、扁平コンジローマ、梅毒性脱毛などが診断の手掛かりになることを確認した。閲覧 2026-08-13
  2. 2.CDC Laboratory Recommendations for Syphilis Testing, United States, 2024(2024)梅毒診断では非トレポネーマ検査とトレポネーマ検査を組み合わせ、直接検出法を補助的に用いること、プロゾーン現象を疑う場合は非トレポネーマ検査を希釈検体で再検することを確認した。閲覧 2026-08-13
  3. 3.Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021(2021)第二期梅毒を含む早期梅毒の第一選択、妊娠中のペニシリン治療、神経・眼・耳梅毒の治療、血清学的追跡とパートナー管理を確認した。閲覧 2026-08-13
  4. 4.One Dose versus Three Doses of Benzathine Penicillin G in Early Syphilis(2025)HIV感染の有無を問わず、早期梅毒に対するベンザチンペニシリンG単回投与の血清学的反応が3回投与に対して非劣性であることを確認した。閲覧 2026-08-13