Embryology

Embryology · 17.1

中枢神経系:神経管と神経胚形成

Central Nervous System — Neural tube & neurulation

応用トピック
脊椎・脊髄の形成異常胎児構造異常・母体骨盤異常による難産胎位・先進部異常主な先天異常

🧠 神経管の閉鎖は「頸部(体節5あたり)から始まって、頭側・尾側の両方向にファスナーのように閉じていく」とイメージする。 最後まで開いたままの2か所()が閉じ切る時期(前が第25日、後が第27日)を覚えておけば、その時期を過ぎても開いたままの状態=)がなぜ「発生第4週の異常」とされるのかが説明できる。

神経板の誘導

05-2-notochord-formation)が真上の外胚葉に働きかける, 01-1-induction-signaling)により、外胚葉の正中部が肥厚してになる。

神経管の形成

flowchart TD
  A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='neural plate'>神経板</span>が正中で陥凹し神経溝(neural groove)を形成"]
  A --> B["神経溝の両縁(神経ヒダ, neural folds)が隆起"]
  B --> C["神経ヒダが正中で接近し癒合開始(頸部・体節5あたりから)"]
  C --> D["癒合が頭側・尾側の両方向へジッパー状に進行"]
  D --> E["神経管が完成、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='surface ectoderm'>表面外胚葉</span>から分離"]
  • 神経ヒダの癒合は体幹の中央付近(将来の頸部レベル)から始まり、頭側・尾側へ同時に進行する。
  • 癒合が完了するまで、頭側と尾側の両端には一時的に開いたままの部分=が残る。
  • 第25日第27日ごろに閉鎖する。

の閉鎖時期(第25日・第27日)は最頻出の数字。 この時期を過ぎてもこれらの孔が閉じないと、それぞれ)・)というの原因になる(17-6-clinical)。

神経堤細胞の分離

神経ヒダが癒合して神経管が閉じる際、神経ヒダの先端の細胞群がとして分離し、01-1-induction-signaling)を起こして全身へ広く遊走していく(06-1-ectoderm-derivativesで述べた・顔面骨格などの起源)。

二次神経胚形成

レベルなど、の最尾側に由来する部分の神経管は、の折りたたみではなく、間葉細胞の索が二次的にするという別の様式()で形成される。

💡 一次神経胚形成(折りたたみ)と)という2つの異なる様式が神経管の異なる部位を担当することは、尾側の(脊髄など、の異常)と、より頭側の閉鎖不全(一次神経胚形成の異常)の機序の違いを理解する上で重要。

まとめ

  • により外胚葉がになり、神経溝・神経ヒダを経て神経管が形成される(神経胚形成)。
  • 神経ヒダの癒合は頸部付近から始まり頭尾方向へ進み、(第25日)・(第27日)が最後に閉鎖する。
  • 神経ヒダの先端からが分離し全身へ遊走する。
  • 尾側の神経管は(間葉索の)という別様式で形成される。