Internal Medicine

Internal Medicine · H-25

多発性骨髄腫

Multiple Myeloma

前提:病態
多発性骨髄腫/形質細胞疾患
前提:正常
Bリンパ球と液性免疫応答
疾患
多発性骨髄腫
スコア
IMPEDE-VTEスコアSAVEDスコア

🧠 全体像は、が増殖し、単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)と臓器障害を来す形質細胞腫瘍である。診断は従来のCRAB臓器障害だけでなく、近い将来に臓器障害へ進む可能性が極めて高い3つのを加えたSLiM-CRABで行う。

病態

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='clonal plasma cells'>クローン性形質細胞</span>の増殖"] --> B["破骨細胞活性化・骨芽細胞抑制"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='osteolytic lesion'>溶骨性病変</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bone pain'>骨痛</span>・高Ca血症"]
    A --> D["骨髄の正常造血を抑制"]
    D --> E["貧血・感染・出血"]
    A --> F["M蛋白・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='free light chain (FLC)'>遊離軽鎖</span>を産生"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cast nephropathy'>円柱腎症</span>・腎障害"]
    F --> H["正常免疫グロブリン抑制・感染"]

SLiM-CRAB診断基準

骨髄中10%以上、または生検で証明された骨性/形質細胞腫があり、次ののいずれかを満たすと活動性MMと診断する。

CRAB:骨髄腫に起因する臓器障害

項目 基準
C:高Ca血症 血清Caがより1 mg/dL超、または11 mg/dL超
R:腎障害 CrCl 40 mL/min未満、または血清Cr 2 mg/dL超
A:貧血 Hb 10 g/dL未満、または基準下限より2 g/dL超低下
B: 、PET/CTなどで1個以上の

SLiM:臓器障害を予測するバイオマーカー

項目 基準
S: 60%以上
Li: 関与/100以上、かつ関与FLC 100 mg/L以上
M:MRI 5 mm以上の局所病変が2個以上

MGUS・くすぶり型・活動性MM

病態 主な定義 臓器障害・MDE
(MGUS) 血清M蛋白3 g/dL未満、10%未満 なし
血清M蛋白3 g/dL以上、尿中M蛋白500 mg/24 h以上、または10〜59% なし
活動性MM /形質細胞腫+SLiM-CRAB あり

MGUSとくすぶり型MMは原則として定期観察するが、進展リスクに応じて頻度を調整する。

臨床像

  • 持続する・肋、椎体圧迫
  • 感、などの
  • 反復する細菌感染
  • 口渇、多尿、便秘、意識変容などの高Ca血症
  • 蛋白尿、急性または慢性腎障害
  • 末梢神経障害、、心不全などではALも考える

診断検査

検査 評価内容
血清・尿蛋白電気泳動、 M蛋白の検出と型判定
軽鎖型・非分泌型を含むクローン評価
血算、Ca、Cr、アルブミン、LDH、 臓器障害、病期、予後
・生検 形質細胞比率、形態、
FISH/遺伝学的検査 del(17p)、t(4;14)、1q増幅などのリスク評価
全身、PET/CT、MRI 病変、MRI局所病変

治療

flowchart TD
    A["活動性MMを診断"] --> B["年齢だけでなく全身状態・臓器機能を評価"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='autograft'>自家移植</span>適応か"}
    C -->|"はい"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anti-CD38 antibody'>抗CD38抗体</span>を含む3〜4剤<span class='jp-term jp-term-diagram' title='induction therapy'>導入療法</span>"]
    D --> E["幹細胞採取・大量<span class='jp-term jp-term-diagram' title='melphalan'>メルファラン</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='autograft'>自家移植</span>"]
    E --> F["維持療法"]
    C -->|"いいえ"| G["脆弱性に合わせた<span class='jp-term jp-term-diagram' title='anti-CD38 antibody'>抗CD38抗体</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Proteasome inhibitors'>プロテアソーム阻害薬</span>・免疫調節薬などの併用"]

治療薬には、免疫調節薬、副腎皮質ステロイドなどがあり、再発時には前治療、耐性、的リスクに応じても検討する。

支持療法

  • または、歯科評価、鎮痛、必要時放射線・整形
  • 腎障害:脱水を補正し、NSAIDsや造影剤など腎を避け、骨髄腫治療を速やかに開始
  • 高Ca血症:補液、、重症度に応じカルシトニンなど
  • 感染:ワクチン、抗菌・抗ウイルス予防を治療内容に合わせる
  • 血栓:免疫調節薬使用時の静脈を個別化

まとめ

  • MMは増殖とM蛋白により骨、腎、造血、免疫を障害する。
  • 活動性MMはCRABだけでなくSLiMの3でも診断できる。
  • MGUS・くすぶり型MM・活動性MMを区別し、無症候前駆状態は原則観察する。
  • 現在はを含む多剤導入、適格例の、維持療法が治療の柱である。