Pathology

Pathology · C/12

多発性骨髄腫/形質細胞疾患

Multiple myeloma and related plasma cell disorders

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High-yield / ポイント
応用トピック
多発性骨髄腫多発性骨髄腫
疾患
Waldenströmマクログロブリン血症孤立性形質細胞腫多発性骨髄腫
検査値
M蛋白血清遊離軽鎖

🧠 全体像:形質細胞腫瘍は「単クローン性の形質細胞がどれだけ・どこで増えるか」で6型に分かれ、はその中核をなす。骨髄腫の症状(・腎障害・貧血・易感染性・)は、すべて骨髄における腫瘍性形質細胞の増殖とM蛋白の大量産生という一つの原因から説明できる。

形質細胞腫瘍の一般的特徴

  • 形質細胞したB細胞)の腫瘍
  • 形質細胞へ分化するB細胞のクローンから生じ、単一の完全・部分免疫グロブリンを分泌 → 血清中にM蛋白として検出(=
  • 中高年の患者を侵す、ピークは70歳

主要な6型:

  1. (最重要)
  2. リンパ形質細胞性リンパ腫
  3. (MGUS)

多発性骨髄腫

定義

骨髄における腫瘍性形質細胞(「」)の全身骨格の多発性

発生機序

  • は骨髄間質の線維芽細胞・マクロファージ由来のIL-6が支持
  • IgH(14番染色体)1・FGFR3・3などとのDサイクリンの調節不全 → 制御不能な増殖
flowchart TD
    A["IgH(14番染色体)と<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='cyclin D'>サイクリンD</span>1・FGFR3・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cyclin D'>サイクリンD</span>3の転座"] --> B["Dサイクリンの調節不全"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myeloma cell'>骨髄腫細胞</span>の制御不能な増殖<br>(骨髄間質由来IL-6が支持)"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myeloma cell'>骨髄腫細胞</span>由来サイトカイン<br>RANKリガンド"]
    D --> E["破骨細胞の活性化"]
    E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cortical'>皮質骨</span>のびらん→多巣性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='osteolytic lesion'>溶骨性病変</span>"]

形態

  • 骨髄:増殖する成熟形質細胞 → をびらん → 多巣性(椎体、肋骨、頭蓋、骨盤、
  • :骨髄腫のサイトカイン → RANKリガンド → 破骨細胞活性化
  • 細胞:卵円形、、明瞭な核小体
  • 後に脾・肝・腎・リンパ節に浸潤

腎病変(「骨髄腫腎」):

  • a. )→ の閉塞性円柱 →
  • b. 糸球体・間質への軽鎖沈着 →
  • c.

臨床像

  • → 神経症状、
  • 貧血(骨髄の置換)
  • 感染(正常Ig分泌の低下)
  • (Bence-Jones毒性、、感染)
  • (大量のM蛋白)
  • 治療:・免疫調節薬・などを含む複合薬物療法+適応があれば移植
  • 生存:新規薬剤・を含む現行治療下では適応例で10年超、高齢・移植非適応例でも5年前後まで延長(旧来の「4〜6年」は新規薬剤導入前の数値で現状を過小評価する)

孤立性形質細胞腫

  • 骨格または軟部組織を侵す形質細胞腫瘍
  • と同じ骨格部位 → 5〜10年でへ進行
  • 軟部組織(上気道):稀、局所手術で治癒可能

リンパ形質細胞性リンパ腫

  • ピーク発症60〜70歳
  • 混合B細胞増殖:+形質細胞
  • M成分はIgM(IgG/IgAの骨髄腫と異なる)
  • 大きなIgM → 粘稠な血液 →
  • 骨髄・脾・リンパ節の浸潤、溶骨なしなし)
  • 治療:化学療法+

重鎖病

  • のみを産生、最も多くはIgA
  • IgA産生組織にみられる:小腸、気道
  • IgG型は組織学的にに類似

一次性アミロイドーシス

  • 単クローン性の形質細胞増殖 → を分泌
  • AL型

MGUS(意義不明の単クローン性γグロブリン血症)

  • 50歳超の無症状者の血清にM蛋白
  • 腫瘍の一形態とされる
  • と同じ
  • 年約1%で明確な形質細胞異常症へ進行

💡 ポイント: +貧血+感染。形態:骨髄の形質細胞、RANK-Lによる破骨細胞活性化、骨髄腫腎。M蛋白 = IgG/IgA。Waldenström = IgM+なし。MGUS → 年1%の進行リスク。

まとめ

  • は骨髄における腫瘍性形質細胞ので、IgHと1/D3・FGFR3の転座によるDサイクリンの調節不全が中核機序。
  • RANKリガンドによる破骨細胞活性化がのびらんと多巣性(椎体・肋骨・頭蓋・骨盤・)を引き起こす。
  • 「骨髄腫腎」はによる性円柱→、軽鎖沈着によるによるの3経路で生じる。
  • 臨床像は・貧血・易感染性・で、生存適応例で10年超に延びている。
  • はIgM型のM蛋白でをきたし、を伴わない点が骨髄腫と異なる。
  • MGUSは50歳超の無症状者にみられるM蛋白で、年約1%の頻度で明確な形質細胞異常症へ進行する。