Surgery

Surgery · S-04

副甲状腺手術

Surgery of the parathyroid gland

前提:病態
副甲状腺の病理
前提:正常
カルシウム代謝。骨と成長の生理学
疾患
原発性副甲状腺機能亢進症

🧠 全体像の診断は血清CaとPTHで行い、画像は「病変があるか」ではなく「手術でどこを探すか」に使う。術式は単腺病変か多腺病変かで選び、術後は低Ca血症と障害を監視する。

生理と病型

通常4腺が甲状腺背側にあり、PTHは腎Ca再吸収、リン排泄、産生、を介して血清Caを保つ。

病型 Ca PTH 主な背景
原発性 高値 高値または不適切に正常 単腺腺腫、多腺過形成、まれに癌
二次性 低〜正常 高値 、ビタミンD欠乏、吸収不良
高値 長期二次性亢進後の自律化、腎移植後など

原発性副甲状腺機能亢進症

腎結石、便秘・悪心、筋力低下、感・意識変容などを来し得る。「結石・骨症状・腹部症状・精神症状(stones, bones, groans, psychic overtones)」は記憶の補助であり、現在は無症候・軽症で見つかる例が多い。

症候性は手術適応である。無症候でも次のいずれかがあれば手術を推奨する。

領域 基準
血清Ca より1.0 mg/dL超
またはTスコア-2.5以下
eGFR/60 mL/min未満、腎結石・
尿Ca 女性250 mg/日超、男性300 mg/日超を目安とする
年齢 50歳未満

閉経前女性と50歳未満の男性では、骨密度はTスコアではなくを用いて年齢相応値からの低下を評価する。年齢50歳未満はそれ自体が手術推奨基準である。

患者が希望し禁忌がなければ、基準外でも根治目的の手術は選択肢となる。を尿Caや遺伝学的評価で除外する。通常、同疾患に副甲状腺摘除は無効である。

二次性・三次性亢進症

ではCa、リン、PTHの推移、食事・透析・薬物治療を統合し、リン管理、作動薬、などでも制御不能な重症例に手術を検討する。適応には難治性の著明なPTH高値、高Ca/・骨折、掻痒、などを含む。では持続するPTH分泌と高Ca血症が手術判断の中心となる。

局在診断と術式

flowchart TD
    A["Ca・PTHで<span class='jp-term jp-term-diagram' title='biochemical diagnosis'>生化学的診断</span>"] --> B["手術適応を確認"]
    B --> C["超音波+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sestamibi (MIBI)'>セスタミビ</span>などで局在"]
    C --> D["単腺病変が一致"]
    D --> E["選択的副甲状腺摘除±術中PTH"]
    C --> F["局在不一致・陰性・多腺病変疑い"]
    F --> G["両<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lateral neck'>側頸部</span>検索"]
    G --> H["病型に応じ亜全摘または全摘+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='autograft'>自家移植</span>"]

局在法には高超音波、99mTc-、4D-CTなどがある。陰性でもは否定されない。

術式 主な適応
選択的摘除 局在が一致する単腺腺腫
検索 局在陰性・不一致、多腺病変、遺伝性疾患、計画
亜全摘 多腺過形成で約3.5腺を摘除し一部を残す
全摘+前腕 重症腎性過形成や選択された再発例。再増殖に注意

術後合併症

低Ca血症と骨飢餓症候群

口周囲・四肢、QT延長を来す。重症・著明なPTH高値では、摘除後に骨へのCa・リン・Mg取り込みが続く(hungry bone syndrome)を予測する。Ca、PTH、Mg、リンを監視し、経口または静注Caとを補充する。

神経・その他

  • 障害:嗄声、。術前後の声の評価を行う。
  • 頸部血腫:急速な気道圧迫を起こし得る緊急事態。
  • 持続・再発:異所性腺、過剰腺、見逃した多腺病変、片などを評価する。

まとめ

  • はCaとPTHで診断し、画像は術前局在に使う。
  • 無症候原発性でも骨・腎・Ca・年齢基準のいずれかで手術を推奨する。
  • 単腺病変は選択的摘除、多腺病変は両側検索と亜全摘などを検討する。
  • 術後低Ca血症、障害、頸部血腫を監視する。