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Drug Atlas · B30 Biologics & immunomodulators / 生物学的製剤 · 必修

アバシンカプタドペゴル

avacincaptad pegol

分類
Biologics & immunomodulators / 生物学的製剤
商品名(日本)
アイザベイ
商品名(EU)
Izervay
科目
Pharmacology
トピック
B30: Immunopharmacology III (Antibodies and fusion proteins)
承認適応
加齢黄斑変性(地図状萎縮)

🧠 全体像:は、補体C5に結合するで、滲出型ではなくAMDのに対する薬である。同じ「補体を狙うAMD治療薬」であるがより上流のC3・C3bを止めるのに対し、は終末段階のC5を止める点で標的が異なる。⭐ そして、両剤に共通する最も誤解されやすい点は「病変の拡大速度を遅らせるだけで、視力そのものは改善しない」ことであり、さらに滲出型への転換リスクを増やすという代償を伴う。(・・)が「視力を取り戻す」滲出型治療薬であるのに対し、この薬は「進行を遅らせるだけ」の治療薬であるという対比で位置づける。

薬効群の中での位置づけ

標的段階 代表薬 適応
・C3b(上流)
補体C5(終末段階)
VEGF-A(±Ang-2) ・・ 滲出型AMD(別の病型)

💡 分子の型そのものも他の3剤と違う。 ・・はいずれも抗体または抗体由来の蛋白質だが、は(核酸を折りたたんで標的に結合させる分子)をした薬であり、ではない1。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='avacincaptad pegol'>アバシンカプタドペゴル</span><br>(C5に結合する<span class='jp-term jp-term-diagram' title='PEGylated'>ペグ化</span><span class='jp-term jp-term-diagram' title='ribonucleic acid'>RNA</span><span class='jp-term jp-term-diagram' title='Aptamer'>アプタマー</span>)"] --> B["補体C5のC5a・C5bへの開裂を阻害"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='membrane attack complex (MAC)'>膜侵襲複合体</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Mycobacterium avium complex'>MAC</span>)形成の抑制"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='retinal pigment epithelium'>網膜色素上皮</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='photoreceptor'>視細胞</span>への<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='complement-mediated'>補体介在性</span>の傷害を抑制"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='geographic atrophy'>地図状萎縮</span>の拡大速度を減弱"]
    A --> F["終末補体の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chronic'>慢性的</span>な抑制"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='choroidal neovascularization'>脈絡膜新生血管</span>の発生を<br>逆に増やす可能性"]
    G --> H["滲出型AMDへの転換リスク上昇"]

薬物動態

項目 値・特徴
のみ
構造 補体C5に結合する(抗体ではない)
のため全身への曝露は限定的

適応

⚠️ (AMD)が適応であり、滲出型AMDの治療薬ではない。 に続発するに限って承認されている1。

用法・用量

2 mgを片眼あたり月1回(約28日毎)する1。GATHER2試験も月1回投与で12か月時点の有効性を評価しており、この頻度が承認用法の根拠になっている2。

禁忌・注意

  • 禁忌:眼または眼周囲の感染症、活動性の1
  • ⚠️ ⭐ 視力改善は示されていない。 添付文書上、効果として記載されているのは萎縮病変の拡大速度の減弱のみであり、視力そのものを改善する薬ではない1
  • ⚠️ 滲出型AMDへの転換が増える。 12か月時点で投与群7%・群4%、24か月時点で投与群12%・群9%が新たに滲出型AMDまたはを生じており、投与中は滲出型の出現を監視し、生じればへ切り替える1
  • に共通する・・一過性のリスクがある

副作用

頻度 内容
高頻度 、、、眼痛、
注意 滲出型(型)AMDへの転換
重篤・まれ 、などの

まとめ

  • は補体C5に結合するで、ではない。
  • 適応はに続発するであり、滲出型AMDの治療薬ではない。より上流のC3・C3bを止めるとは標的段階が異なる。
  • ⚠️ ⭐ GATHER2試験で萎縮病変の拡大速度を抑制したが、視力改善は示されていない。「進行抑制」であって「視力回復」ではない点を混同しない。
  • ⚠️ 滲出型AMDへの転換リスクが群より高く、投与中の監視が必要。
  • 米国では承認済みである。承認状況は地域によって異なるため、用いる地域のの情報で確認する。

出典

  1. 1.IZERVAY (avacincaptad pegol intravitreal solution) — Highlights of Prescribing Information(U.S. Food and Drug Administration(DailyMed)・2026)アバシンカプタドペゴルが補体C5に結合し開裂を阻害するペグ化RNAアプタマーであるという機序、適応が加齢黄斑変性に続発する地図状萎縮(滲出型ではない)に限られること、2 mgを月1回硝子体内投与するという用法、眼または眼周囲感染症・活動性眼内炎症が禁忌であること、視力改善を示す記載はなく萎縮進行速度の減弱のみが効果として記載されていること、滲出型AMDへの転換が12か月時点で投与群7%・偽注射群4%、24か月時点で投与群12%・偽注射群9%であったことを確認した。閲覧 2026-08-31
  2. 2.Efficacy and safety of avacincaptad pegol in patients with geographic atrophy (GATHER2): 12-month results from a randomised, double-masked, phase 3 trial(The Lancet・2023)GATHER2は地図状萎縮患者を対象にアバシンカプタドペゴル月1回投与群と偽注射群を比較したランダム化二重遮蔽第3相試験であり、12か月時点で萎縮病変の拡大速度が偽注射群に比べ有意に抑制されたこと(AMDノートの既存出典と整合する12か月時点約14%の抑制)、視力(BCVA)の改善は主要な有効性の指標ではなかったことを確認した。閲覧 2026-08-31