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Drug Atlas · B35 Targeted cancer therapy / 分子標的薬

セジラニブ

cediranib

分類
Targeted cancer therapy / 分子標的薬
科目
Pharmacology
トピック
B35: Drugs used in cancer treatment V (Small molecule signal transduction inhibitors. Retinoids)
対象疾患
胞巣状軟部肉腫

🧠 全体像:セジラニブは/2/3を標的とする経口で、・と同じの系統に属する。⚠️ どの国・どの適応でも承認されたではなく、いまもの中でのみ使われる投資的段階の薬剤である点が他の阻害薬と決定的に違う。(ASPS)領域では、この超希少肉腫に対して行われた数少ない第2相試験(CASPS試験)の薬剤として重要な位置を占める。

薬効群の中での位置づけ

項目 セジラニブ ・
標的 /2/3(ナノモル濃度)、KITも同程度の力価。への作用はより弱い1 /2/3・-α/β・KITを広く阻害
承認状況 どの地域・適応でも未承認。欧州では2016年に承認申請が取り下げられている2 ・軟部肉腫などで承認済み
ASPSでの根拠 第2相試験(CASPS試験)3 少数例の単群第2相・にとどまる

⭐ ASPSに対する薬剤の中で、セジラニブだけがの裏づけを持つ。 ・の成績は6〜30例規模の・にとどまるのに対し、セジラニブはプラセボ群を置いた48例規模の試験(CASPS試験)で評価された唯一の薬剤である43。

機序

セジラニブは/2/3のにに結合し、血管新生シグナルを遮断する。KITに対してもとほぼ同等の力価で作用するが、への阻害作用は同系統の他剤より弱い1。💡 ASPSは血管新生依存性が強く経路が活性化した腫瘍であることが、がする根拠になっている。

薬物動態

項目 値・特徴
経口
約22時間。1日1回投与を可能にする1
CASPS試験での用量 30mgを1日1回3

適応

⚠️ セジラニブに承認された適応はない。 ASPSに対する評価はCASPS試験というの枠組みで行われたものであり、日常診療で処方できる承認薬ではない32。

状況 内容
ASPS() CASPS試験(第2相、32例対16例)で腫瘍径変化率−8.3%対13.4%・中央値10.1か月対4.9か月4
卵巣癌(開発中止) 欧州で承認申請の最終段階まで進んだが、2016年に開発会社が申請を取り下げた2

用法・用量

承認された用法・用量は存在しない。CASPS試験では30mgを1日1回し、増悪または24週まで継続、プラセボ群は24週時点でセジラニブへのクロスオーバーが許容された3。

禁忌・注意

  • ⚠️ 未承認薬であり、外での使用根拠は乏しい。
  • 阻害薬に共通する高血圧が高頻度の有害事象として報告されている(CASPS試験でGrade 3高血圧19%)3
  • 下痢もCASPS試験でGrade 3の頻度が高かった有害事象の一つ3

副作用

頻度 内容
高頻度 高血圧、下痢3
注意 阻害薬に共通する創傷治癒遅延・蛋白尿などのが想定される

まとめ

  • /2/3を標的とする経口で、・と同じ系統に属するが、KITへの作用がと同程度に強くへの作用は相対的に弱い。
  • ⚠️ どの地域・適応でも承認されていない投資的段階の薬剤。 欧州では卵巣癌適応で承認申請の最終段階まで進んだが2016年に取り下げられた。
  • ASPSに対しては第2相試験(CASPS試験)という、この超希少肉腫では数少ない質の高いエビデンスを持つ点が他の分子標的薬と一線を画す。
  • CASPS試験ではの腫瘍径変化率でに対する有意差があった(−8.3%対13.4%、p=0.0010)が、(10.1か月対4.9か月)の差は有意差に達しなかった(p=0.28)。承認薬ではないため実地ではの枠組みでのみ使用しうる。
  • 高頻度の有害事象は高血圧・下痢で、阻害薬に共通すると考えられる。

出典

  1. 1.Clinical Pharmacokinetics and Pharmacodynamics of Cediranib(Clinical Pharmacokinetics・2017)セジラニブがVEGFR-1/2/3のナノモル濃度での強力な阻害薬であり、KITに対してもVEGFRと同程度の力価で作用する一方でPDGFR阻害作用はそれより弱いこと、消失半減期が約22時間で1日1回投与を可能にしていることを確認した閲覧 2026-09-05
  2. 2.Zemfirza (cediranib) — Withdrawn applications(European Medicines Agency・2016)セジラニブが欧州で商品名Zemfirzaとして卵巣癌に対する承認申請の最終段階まで進んだが、2016年9月19日にAstraZenecaが販売承認申請を取り下げたことを確認した閲覧 2026-09-06
  3. 3.Cediranib in patients with alveolar soft-part sarcoma (CASPS): a double-blind, placebo-controlled, randomised, phase 2 trial(The Lancet Oncology・2019)英国・スペイン・オーストラリアの12施設で48例の転移性ASPS患者をセジラニブ30mg1日1回経口(32例)とプラセボ(16例)に2:1で無作為割付けし24週間二重盲検で投与した試験で、主要評価項目である24週時点までの標的病変径の変化率中央値がセジラニブ群−8.3%・プラセボ群13.4%と有意差があった(p=0.0010)一方、無増悪生存期間中央値(セジラニブ群10.1か月・プラセボ群4.9か月)の差は統計的有意差に達しなかった(p=0.28)こと、客観的奏効率が19%対0%であったこと、プラセボ群は24週または増悪時点でセジラニブへクロスオーバーしたこと、セジラニブ群で頻度の高いGrade 3有害事象が高血圧19%・下痢6%であったことを、PMC全文(PMC6602919、CC BY 4.0のオープンアクセス)で確認した閲覧 2026-09-05
  4. 4.Advances in treatment of alveolar soft part sarcoma: an updated review(Japanese Journal of Clinical Oncology・2023)胞巣状軟部肉腫を対象としたセジラニブのプラセボ対照第2相試験(CASPS試験、セジラニブ群32例対プラセボ群16例)の主な成績として、腫瘍径の変化率中央値がセジラニブ群−8.3%・プラセボ群13.4%、無増悪生存期間中央値がセジラニブ群10.1か月・プラセボ群4.9か月であったこと、これがASPSに対する数少ない無作為化比較試験であることを確認した閲覧 2026-09-05