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Drug Atlas · B35 Targeted cancer therapy / 分子標的薬 · 必修

スニチニブ

sunitinib

分類
Targeted cancer therapy / 分子標的薬
商品名(日本)
スーテント
商品名(EU)
Sutent
科目
Pharmacology
トピック
B35: Drugs used in cancer treatment V (Small molecule signal transduction inhibitors. Retinoids)
副作用
手足症候群
監視検査値
QT延長左室駆出率
影響検査値
甲状腺刺激ホルモン
対象疾患
カルチノイド症候群・神経内分泌腫瘍(ゾリンジャー・エリソン症候群、インスリノーマを含む)胸腺腫孤立性線維性腫瘍消化管間質腫瘍腎細胞癌
原因となる疾患
可逆性後頭葉白質脳症顎骨壊死甲状腺機能低下症高血圧症

🧠 全体像VEGFR・PDGFR・KITを同時に叩くで、単一の受容体を狙うとはが異なる。腫瘍そのものではなく腫瘍を養う血管新生(VEGFR経路)を止めるという側面が主軸にあり、この「血管を締め上げる」機序が高血圧症という一見バラに見える副作用を一本の線でつなぐ。

薬効群の中での位置づけ

標的の広さ 代表薬 特徴
単一標的型 (BCR-ABL/KIT/PDGFR)、(ALK/ROS1/MET) 特定の融合遺伝子・変異に絞って効く
マルチキナーゼ型( (VEGFR/PDGFR/KIT) を標的にするため、遺伝子変異の有無を問わず幅広い腫瘍型に使える

VEGFR系は「腫瘍細胞そのもの」ではなく「腫瘍を養う血管」を標的にする点で、他のB35薬とは狙いが異なる。

機序

flowchart TD
    A["腫瘍がVEGFを分泌"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular endothelial cell'>血管内皮細胞</span>のVEGFRが活性化"]
    B --> C["血管新生(腫瘍への栄養・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='myocardial oxygen supply'>酸素供給</span>路の形成)"]
    D["腫瘍間質のPDGFR・KIT活性化"] --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pericyte'>血管周皮細胞</span>の増殖・腫瘍細胞自体の増殖"]
    F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='sunitinib'>スニチニブ</span>がVEGFR・PDGFR・KITの<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='ATP-binding site'>ATP結合部位</span>を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='competitive'>競合的</span>に阻害"] --> G["血管新生の抑制"]
    F --> H["腫瘍細胞・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stromal cell'>間質細胞</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='proliferative signal'>増殖シグナル</span>も遮断"]
    G --> I["腫瘍への栄養供給が絶たれる"]
    H --> I
    F -.->|"正常組織のVEGFRも阻害"| J["全身の細動脈で血管拡張が妨げられる"]
    J --> K["高血圧"]

💡 なぜ高血圧が起きるのか。 VEGFRは腫瘍血管だけでなく正常な産生にも関わっており、これが阻害されると全身の細動脈が収縮しやすくなる。に限らずVEGFR系薬に共通する機序で、高血圧の出現が薬効が届いている証拠()として使われることもある

薬物動態

項目 値・特徴
代謝 主にCYP3A4に変換される
半減期 約40〜60時間(を含めるとさらに長い)
排泄 主に糞中

適応

領域 使いどころ
泌尿器 (進行・転移例。では現在は併用が一次治療の中心となり、単剤は併用療法が使えない場合や以降で選択されることが多い)
消化器 KIT陽性GISTのうち耐性・
内分泌 (膵NET)

用法・用量

・GIST:1日1回50 mgを4週間投与後2週間するサイクル(4/2スケジュール)、または継続投与法を用いることがある。膵NET:1日1回37.5 mgを継続投与する。高血圧・に応じて減量・する。実際の用量・スケジュールは施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

副作用

頻度 内容
高頻度 高血圧症(手掌・足底の紅斑・角化・疼痛)、下痢、感、
注意 症、骨髄抑制
重篤・まれ 心毒性()、消化管穿孔、重篤な出血、

まとめ

  • VEGFR・PDGFR・KITを同時に阻害するマルチキナーゼ型の薬。腫瘍細胞そのものより「腫瘍を養う血管」を標的にする。
  • 高血圧・という一見バラな副作用は、いずれも正常組織のVEGFR阻害という同じ機序でつながる。
  • ・GIST(耐性後)・膵NETに使う。
  • CYP3A4で代謝。半減期が長くも持つ。
  • 手術前後は創傷治癒遅延・出血リスクのためが必要。
  • 症の頻度が高く、TSHの定期モニタリングが実務上重要。