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Drug Atlas · A1 Antihypertensives / 降圧薬

メチロシン

methyrosine

分類
Antihypertensives / 降圧薬
商品名(日本)
デムサー
科目
Pharmacology
トピック
A1: Cholinergic and adrenergic transmission and its presynaptic modification
副作用
下痢傾眠
対象疾患
褐色細胞腫

🧠 全体像合成経路の(TH)を直接阻害する、この機序唯一の代表薬である。の周術期管理ではを置き換える薬ではなく補う薬という位置づけが本質で、単独の第一選択にはならない。

薬効群の中での位置づけ

の周術期過剰対策は、の異なる複数薬をて使う。

順序・分類 代表薬 位置づけ
① α遮断(第一選択) α1 術前7〜14日から開始する周術期管理の柱
③ β遮断(頻脈が残る場合) β 十分なα遮断確認後にのみ追加
急性クリーゼ 短時間作用型α遮断(静注) の緊急対応
合成阻害 阻害 α遮断で不十分な例・手術不能例に追加する特殊な選択肢

だけが「作らせない」薬。 他の薬はすべて分泌された受容体を遮断するのに対し、合成量そのものを減らす。が根本的に異なるため、だけでは血圧・症状のコントロールが不十分な例にする形で使われる。

機序

flowchart TD
    A["チロシン"] -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tyrosine hydroxylase'>チロシン水酸化酵素</span>(TH、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rate-limiting step'>律速段階</span>)"| B["L-DOPA"]
    B -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='DOPA decarboxylase (DDC)'>DOPA脱炭酸酵素</span>"| C["ドパミン"]
    C -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='dopamine beta-hydroxylase'>ドパミンβ水酸化酵素</span>"| D["ノルアドレナリン"]
    D -->|"PNMT(副腎髄質)"| E["アドレナリン"]
    M["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='methyrosine'>メチロシン</span>がTHを阻害"] -.->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rate-limiting step'>律速段階</span>をブロック"| A
    M -.-> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='catecholamine'>カテコラミン</span>全体の産生が約35〜80%減少"]

💡 を狙うから「全体」が減る。 THは合成経路の最初かつ最も遅い反応を担うため、ここを止めるとドパミン・ノルアドレナリン・アドレナリンのすべてが下流で連動して減少する。個々の受容体を遮断するより上流で一括して絞る発想である。

薬物動態

項目 値・特徴
吸収
分布 血液脳関門をある程度通過する(中枢の鎮静・の原因)
代謝 ほとんど代謝を受けない
排泄 が主体(未変化体)。尿中濃度が高くなりのリスクとなる

中枢移行がそのまま副作用プロファイルを説明する。 末梢の合成阻害だけを狙う他のと異なり、は中枢神経系の(特にドパミン)合成も抑えるため、鎮静・という他のにはない副作用が前面に出る。

適応

領域 使いどころ
周術期管理 の術前コントロールで、に追加して過剰症状を抑える
手術不能・転移例 手術適応のない例、転移性の長期的な症状コントロール

用法・用量

経口。体重・症状に基づき少量から開始し、(鎮静の程度)を見ながら数日かけて漸増する。十分な水分摂取を並行して指導する(の予防)。実際の用量は施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:過敏症
  • 水分摂取を予防するため、治療中は十分な水分摂取を継続する
  • 中止時の注意:長期投与後に急に中止すると、抑えられていた合成が急速に回復しや不安・などのリバウンド症状が出うるため、が望ましい
  • 抗精神病薬などの中枢ドパミン拮抗薬と併用すると、鎮静・が増強しうる

副作用

頻度 内容
高頻度 鎮静・傾眠(中枢移行による)、下痢
注意 (振戦・など、中枢ドパミン低下による)、不安・(特に中止時)
重篤・まれ

まとめ

  • (TH)阻害薬。合成経路のを止め、産生量そのものを約35〜80%減らす。
  • の周術期管理では置き換えず補う位置づけで、単独の第一選択にはならない。
  • 血液脳関門をある程度通過するため、他のにはない鎮静・が特徴的な副作用になる。
  • が主体で、予防のため十分な水分摂取が必須。
  • 長期投与後の急な中止はリバウンドの・不安を招きうるためする。
  • 」ではなく「合成阻害」という発想の違いが、他の周術期対策薬との最大の