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Drug Atlas · A5 Adrenergic agonists / アドレナリン作動薬 · 必修

フェニレフリン

phenylephrine

分類
Adrenergic agonists / アドレナリン作動薬
商品名(日本)
ネオシネジン
科目
Pharmacology
トピック
A5: Indirect sympathomimetics. Selective α1 agonists
副作用
頭痛

🧠 全体像はA5の中で唯一βをまったく持たない純粋な。この「の高さ」ゆえに、全身投与(低血圧治療)から点鼻・まで応用範囲が広い一方、β1による心拍数の下支えがないためが他のα作動薬より目立つという弱点も持つ。

薬効群の中での位置づけ

A5は「(α1)」「混合型」「)」の3層構造で理解する。の中でも全身投与できる唯一の薬という点で、点鼻専用の-azoline系(等)と一線を画す。

薬剤 機序 適応
直接・選択的α1(全身可) α1作動→血管収縮 低血圧(麻酔時)・鼻閉・
直接・局所(-azoline) 局所α作動 鼻閉(点鼻専用)
直接・局所(-azoline) 局所α作動 鼻閉・眼の充血(点鼻・点眼専用)
直接・局所(-azoline) 局所α作動 鼻閉(点鼻専用)
混合型 直接α/β+NA 低血圧(麻酔時)・鼻閉

麻酔時の低血圧に対するの使い分けは、の文脈で特に重要な現行の知見がある。 かつては「は純粋なα1作動薬なので子宮血流を減らし胎児に不利」という懸念からが好まれたが、複数のは、下の帝王切開における血圧維持でと同等以上に有効で、しかもpHが高く(が少ない)ことを示した。は胎盤を通過しての代謝を刺激するためと考えられている。現在ののコンセンサスは、後の低血圧に(またはノルアドレナリン)を第一選択とし、徐脈を伴う低血圧にはを使い分ける、という位置づけになっている。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='phenylephrine'>フェニレフリン</span>(純粋な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='selective alpha1 agonist'>選択的α1作動薬</span>)"] --> B["α1受容体(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle'>血管平滑筋</span>)"]
    B --> C["Gq→PLC→IP3/DAG→Ca²⁺↑"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vascular smooth muscle'>血管平滑筋</span>収縮"]
    D --> E["全身投与:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral vascular resistance'>末梢血管抵抗</span>↑→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='elevated blood pressure'>血圧上昇</span>"]
    D --> F["点鼻:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='nasal mucosal vasoconstriction'>鼻粘膜血管収縮</span>→鼻閉改善"]
    D --> G["点眼:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='dilator pupillae'>瞳孔散大筋</span>収縮→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mydriasis'>散瞳</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ciliary muscle'>毛様体筋</span>には作用せず<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cycloplegia'>調節麻痺</span>は起こしにくい)"]
    E --> H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Baroreceptor reflex'>圧受容器反射</span>(迷走神経活動↑)"]
    H --> I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='reflex bradycardia'>反射性徐脈</span>——β1による代償がないため他のα作動薬より目立つ"]

💡 として使うとき、(α1支配)だけを収縮させ、(副交感神経支配)には作用しないため、(近くが見えにくくなる副作用)を起こしにくいという利点がある。これは抗コリン性など)との対比で問われやすい。

適応

領域 使いどころ
循環 麻酔時の低血圧(後を含む)。心拍数を保ったまま血圧を上げたい場面で第一選択になりやすい
耳鼻科 鼻閉(全身投与不要な点鼻薬としても配合されることが多い)
眼科 など、を避けたい場面)

用法・用量

IV/点鼻/点眼。目安:麻酔時の低血圧にはIV少量を必要に応じて反復、鼻閉には点鼻、には点眼。実際の用量は適応・年齢・製剤で変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:重度高血圧、により隅角がさらに狭くなる)
  • MAO阻害薬との併用分解が阻害され作用が増強しのリスクが上がる
  • ⚠️ (急速な効果減弱)が起こりうる代表薬の一つと並ぶ古典的な出題ポイント)

副作用

頻度 内容
高頻度 頭痛
注意 高血圧
重篤・まれ 重篤な徐脈、

まとめ

  • A5の中で唯一βを持たない純粋な。全身投与できるだけで、他の(-azoline系)は点鼻・点眼専用。
  • 血管収縮によるに加え、の収縮によるは起こしにくい)という眼科的用途を持つ。
  • β1による代償がないためが目立つ——との対比ポイント。
  • 後の低血圧)ではが現行の第一選択。よりが少ないというエビデンスに基づく。
  • と並ぶの代表例。
  • ・重度高血圧は禁忌。MAO阻害薬併用はのリスク。