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Drug Atlas · B17 Pituitary & hypothalamic hormones / 下垂体・視床下部ホルモン

テトラコサクチド

tetracosactid

分類
Pituitary & hypothalamic hormones / 下垂体・視床下部ホルモン
商品名(日本)
コートロシン
商品名(EU)
Synacthen
科目
Pharmacology
トピック
B17: Thyroid and antithyroid drugs. Pituitary hormones. Hypothalamic hormones, hormonanalogs and antagonists

🧠 全体像は天然ACTH(39アミノ酸)のうち生物活性に必要なN末端24アミノ酸だけを合成したで、この群の他の薬が「治療」のために使われるのに対し、は主に診断のための薬という一風変わった位置づけを持つ。副腎皮質を人為的に刺激してコルチゾール分泌反応を見る「)」の主役であり、の確定診断に直結する。

薬効群の中での位置づけ

代表薬 機序 位置づけ
GH軸 GH補充 ↔ GH抑制 作動・拮抗のペア
プロラクチン軸 D2作動→プロラクチン抑制 ドパミンが生理的に抑制
ACTH軸 合成ACTH(1-24)類似体→副腎皮質刺激 本群で唯一、治療ではなく主に診断に使われる
ホルモン軸 オキシトシン V2作動/OXT作動 ↔ OXT拮抗 補充・作動と拮抗

機序

は副腎皮質()の(MC2R)に結合し、Gs蛋白→→cAMP→PKA経路を介して群を活性化し、コルチゾール(一部アンドロゲン)の産生を促す。天然ACTHの39アミノ酸のうち生物活性に必須なN末端24アミノ酸だけを持つ短縮型のため、天然ACTHと同等の生物活性を保ちながら(抗体産生によるアレルギー反応)は低いとされる。

💡 診断の原理は「副腎を人為的に最大刺激して反応が起きるかを見る」こと。 正常な副腎は投与後30〜60分でコルチゾールが大きく上昇するが、では副腎そのものが破壊されているため反応が乏しい。二次性(下垂体性)副腎不全でも、なACTH欠乏により副腎が萎縮していれば同様に反応が鈍くなりうるが、発症早期の軽症例では標準用量(高用量)のでは見逃されることがあり、より低用量のが感度の面で議論されることがある。

適応

領域 使いどころ
副腎皮質機能の診断 )によるの確定診断が主用途
治療用途(限定的) 一部の国・状況では乳児けいれん()などに用いられてきたが、直接グルココルチコイドを使う方が一般的ででの使用は限定的である

用法・用量

診断目的では、250 μgを筋注または静注し、投与前・投与後30分・60分の血中コルチゾールを測定する。副腎不全がなければコルチゾールは明確な上昇を示す。実際の用量・判定基準は検査プロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • ACTH製剤への過敏症・アレルギーの既往がある場合は慎重に行う(まれにアナフィラキシー)
  • 検査目的の単回投与では全身性のステロイド作用は問題になりにくいが、繰り返し投与やな連用ではグルココルチコイド過剰(易感染性、血糖上昇、電解質異常)に準じた注意を要する
  • 妊娠中は必要性を慎重に判断する

副作用

単回の診断的投与では副作用は少なく、まれに過敏症・アナフィラキシーが報告される。連用・投与ではグルココルチコイド過剰に準じたナトリウム・、血糖上昇、易感染性などが問題になりうる。

まとめ

  • 天然ACTHのN末端24アミノ酸を持つ合成類似体。MC2Rを介して副腎皮質からのコルチゾール産生を促す。
  • 本群で唯一、治療ではなく主に診断()のために使われる薬。
  • 診断目的では250 μgを投与し、投与前後のコルチゾール反応でを確定する。
  • 天然ACTHよりが低く、の標準薬として使われる。
  • 単回投与では副作用は少ないが、まれに過敏症・アナフィラキシーがある。