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Imaging findings · Published

心嚢液貯留

Pericardial effusion

別名
心膜液貯留
臓器系
循環器
科目
Cardiology
トピック
循環器学 A-11:心膜炎と心嚢液貯留
関連疾患
Dressler症候群急性冠症候群急性心膜炎胸腺腫甲状腺機能低下症循環性ショック(心原性・循環血液量減少性・閉塞性・血液分布異常性)

🧠 全体像の危険度は量ではなく貯留速度で決まる。慢性にゆっくり増えた1000 mLは無症状のことがある一方、急速な250 mLの貯留でも心タンポナーデを起こしうる。の目的は「液体があるかどうか」の確認で終わらせず、が障害されているか(か)を心エコーの動的所見から評価することにある。

定義

は、の間のに、生理的な量(数mL〜50 mL程度)を超えて液体が貯留した状態である。性状は漿液性・血性・膿性など原因により異なる。

モダリティと写り方

検査 所見 限界
胸部単純X線 拡大(フラスコ状)。ただし少量では変化に乏しい 少量貯留の検出には不向き
心エコー 心周囲の領域として直接描出。第一選択検査 液体の分布が局所的だと過小評価しうる
心電図 大量貯留で に特異的ではない
CT/MRI 液体の性状(血液・滲出液など)の推定、の評価に有用 緊急時の第一選択にはならない

タンポナーデ生理を読む

⭐ 心エコーで「液体があるか」だけでなく、「を妨げているか」を評価する。

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pericardial fluid'>心嚢液</span>増加"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pericardial cavity'>心膜腔</span>内圧上昇"]
    B --> C["右房・右室の拡張期虚脱"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ventricular filling'>心室充満</span>低下"]
    D --> E["1回拍出量・心拍出量低下"]
    E --> F["低血圧・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cardiogenic shock, CS'>心原性ショック</span>(心タンポナーデ)"]

タンポナーデを示唆する心エコー所見には、右房内圧を心嚢内圧が上回ることによる、より特異度の高い上昇を反映する下大の消失、心室間の相互依存(の機序)を示す増大がある。

⚠️ 量だけでを判断しない。 急速貯留では少量でもタンポナーデに至り、慢性貯留では大量でも代償されうる。(頻脈、、低血圧、)と心エコーの動的所見を組み合わせて判断する。

原因を絞る軸

背景 代表疾患
吸気・仰臥位で悪化する胸痛、
不安定・ショックの評価中に発見 の原因検索(・閉塞性の鑑別)
徐脈、様所見、所見 。緩徐に進行し無症候性のことが多い
・心臓手術後・ 二次性・に伴う貯留
、悪性腫瘍、放射線照射歴 全身性・悪性腫瘍関連の貯留。血性のことがある

紛らわしいもの

類似所見 見分けるポイント
よりが高く、心膜外側に局在することが多い。CTで脂肪濃度として確認できる
胸水 との位置関係で鑑別する(の前方、胸水は後方に広がる)
液体貯留ではなく心膜の肥厚・線維化。タンポナーデと違い、を認めやすい

まとめ

  • は量ではなく貯留速度で決まり、急速な250 mLでもタンポナーデを起こしうる。
  • 心エコーでは「液体の有無」だけでなく、右房・右室の虚脱というの動的所見を確認する。
  • (低血圧・)とは臨床側からタンポナーデを疑う手掛かりになる。
  • ・胸水・と紛らわしく、位置関係や心膜の性状で区別する。