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Lab values · Published

尿中アミノ酸分析

Urine amino acid analysis

別名
尿アミノ酸分画
臓器系
内分泌・代謝腎・泌尿器
科目
Pediatrics
トピック
小児科 3-30:小児尿路結石症

🧠 全体像:尿中アミノ酸分析は、が届かない場所を埋める検査である。血漿側は「作れないアミノ酸」を映すが、がアミノ酸をきちんと再吸収できているかは尿を見なければ分からない。だから読み方も二段構えになる——血漿が異常で尿にも同じ異常が出るなら「あふれ出た」(overflow)、血漿が正常なのに尿だけ異常なら「回収に失敗した」(腎性)という2つの機序をまず区別する。

何を測っているか

尿中に排泄される遊離アミノ酸を分画・定量する検査で、多くはと対で提出される。糸球体で濾過されたアミノ酸のほとんどはで再吸収され最終尿にはわずかしか出ないため、尿中アミノ酸の異常な増加は、濾過量が再吸収能を超えたか、再吸収機構そのものが壊れたかのいずれかを意味する。

代表的な異常パターン

パターン 機序 代表疾患
overflow性(あふれ出し) 血漿中の当該アミノ酸が著増し、正常な再吸収能を超えて漏れ出す の一部、
腎性・特定アミノ酸型 特定の輸送体が欠損し、血漿は正常でも尿だけにそのアミノ酸群が漏れる (・リジン・・の群)1
腎性・全般型 の再吸収機構が全般的に壊れ、ほぼすべてのアミノ酸が漏れる (Dent病、、など)2

⭐ は「特定の型」、は「全般型」——同じ尿中アミノ酸増加でも、増えている顔ぶれの広さが機序を教える。 では群だけが選択的に増えるのに対し、では糖・リン酸・・蛋白の再吸収障害を伴いながら、ほぼすべてのアミノ酸が非選択的に漏れる2。

尿素サイクル異常症での組み合わせ解釈

⭐ 尿中アミノ酸分析は単独で読まず、尿中と組み合わせる。 の診断ではでシトルリンを見た後、尿中の高低でOTC欠損症・ASS欠損症・ASL欠損症・のいずれかを絞り込む3。では、尿中アミノ酸分析で検出されるが血漿高値と並ぶ診断的な手掛かりになる。

測定上の注意

⚠️ では希釈の影響を受ける。 定量的な評価にはクレアチニン比を用いるか、24時間畜尿で補正する。のモニタリングでは24時間尿中濃度を(1 mmol/L未満)として追う1。

⚠️ 「腎性」と決めつける前に血漿側を確認する。 尿中アミノ酸の増加だけを見て腎性の輸送障害と判断すると、実際には血漿側の異常があふれ出ているoverflow性を見逃す。必ずと対で解釈する。

血漿アミノ酸分析との役割分担

検査 主な役割
代謝の「どこで止まったか」を血中濃度の高低で示す。の病型決定で主役
尿中アミノ酸分析 の再吸収機構が正常に働いているかを示す。輸送体疾患()との鑑別、および血漿の異常が「あふれ出た」ものかを裏づける

まとめ

出典

  1. 1.Cystinuria(GeneReviews(University of Washington, Seattle)・2025)既存idを再利用した(src/content/topics/pathology-y3/c-67-urolithiasis-and-urinary-outflow-obstructions.mdで確認済み)。尿中アミノ酸分析でシスチン・二塩基性アミノ酸(リジン・オルニチン・アルギニン)の上昇を認めることがシスチン尿症の診断所見であること、治療目標として24時間尿中シスチン濃度1 mmol/L未満を用いることを確認した。閲覧 2026-09-07
  2. 2.Fanconi Syndrome(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2025)全般性アミノ酸尿がFanconi症候群の特徴的所見であること、これが近位尿細管における糖・アミノ酸・リン酸・重炭酸・低分子量蛋白など複数の物質の再吸収を同時に障害する全般的な機能不全を反映すること、シスチン尿症のような特定のアミノ酸だけが増える疾患特異的なアミノ酸尿とは異なることを確認した(2025年6月24日最終改訂)。閲覧 2026-09-07
  3. 3.新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2025(尿素サイクル異常症)(日本先天代謝異常学会・2025)既存idを再利用した(src/content/diseases/hhh-syndrome.mdで確認済み)。尿中オロト酸高値でOTC欠損症・ASS欠損症・ASL欠損症・HHH症候群が疑われ、OTC欠損症の女性患者・保因者の診断にも有用であることを確認した。閲覧 2026-09-07