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Pohjolainen分類

Pohjolainen classification

別名
Pohjolainenの分類
臓器系
運動器
科目
Rehabilitation
トピック
リハビリテーション 02:リハビリテーションにおける機能評価:移動能力・筋力・標準化スケール

🧠 全体像(Class I〜VII)は、を受けてに至った患者が、生活期の中でをどこまで実用的に使いこなせているか——屋内外の移動範囲、杖・への依存度——を7段階で記述する順序分類である。の質を1〜6で評価するのに対し、は生活期における使用の実用度を軸にした別の指標であり、両者はしばしば取り違えられる。

目的と適用場面

内容
目的 を受けに至った患者について、日常生活におけるの実用的な使用状況を屋内外の移動範囲・補助具・依存度で記述する
対象 など)を受け、の装着に至った患者。原著はを主因とする連続175例(平均62.2歳)を対象とした1
使う場面 転帰研究・疫学研究で、切断患者集団の生活期における使用の実用度を群間比較・記述するとして用いる
評価しないもの の質(の領域)、歩行時の人的介助量(の領域)、歩行速度・距離・の領域)

構成要素と配点

を装着した患者本人の生活状況の聴取・観察だけで、屋内外の移動範囲・使用する補助具・への依存度に応じてClass I(最良)〜VII(最不良)の7段階に分類する。・画像所見は一切用いない。

Class 判定基準
I を装着し、他のを使わずに歩行できる
II 屋内では自立してで歩行できるが、屋外の活動には杖またはを1本要する
III 屋内ではと杖・1本で自立して歩行できるが、屋外では2本を要し、時にを要する
IV 屋内では2本または歩行器で歩行できるが、屋外の活動にはを要する
V 屋内でも短距離しか歩行できず、移動の大部分はによる
VI 補助具を使って歩行するが、は使用していない
VII 以外での移動ができない(非歩行)

💡 Class VIだけは単純な重症度の一直線に乗らない。 I〜Vは「を使って、どこまで自力で移動できるか」という1本の軸で重症化するが、VIはを使わずに補助具だけで歩いている状態を指す。移動の自立度で見ればVより「歩ける」のに、使用という軸で見ればVIIより「を使えていない」——つまりClass番号は「の使用」と「移動の自立度」という2つの軸が混ざった順序であり、数字が大きいほど一様に重症というわけではない12

解釈とカットオフ

と同様、Classの数字が小さいほどの実用度が高い。数値を合計するスコアではなく、Classそのものが患者の生活像を表す記述的順序分類である。

Class帯 意味
I〜II を主な移動手段として実用的に使え、屋外でも大きなを受けない
III〜IV を使うが、屋外では複数の杖やへの依存が生じる
V による移動はごく短距離にとどまり、移動の主体は
VI を使用していない(補助具のみで歩行)
VII 以外では移動できない

Class帯だけを見て歩行能力そのものを判断しない。 が見ているのはの「実用的な使用状況」であり、が見る装着後早期の「の質」とは評価軸も評価時期も異なる。を扱う文脈でこの2つはしばしば並んで登場するが、同じものを測っているわけではない1

原著では、1年後に追跡できた141例のうち約3分の2が日中の大半(1日7時間以上)を使用しており、者(79%)は者(50%)より長時間使用の割合が高かった。屋内での実用的な移動を達成した割合も(85%)が(72%)を上回り、切断部位が生活期の使用の実用度を左右する因子であることを示した1

限界と使ってはいけない場面

⚠️ と取り違えない。 を10フィートの観察だけで1〜6に判定する指標であるのに対し、は生活期にをどこまで実用的に使えているかをClass I〜VIIで表す指標であり、評価する対象・時期・軸のいずれも異なる。

⚠️ 対象は下肢のを受けに至った患者に限られる。上肢切断・以遠の小切断には使わない。原著の対象はを主因とする集団であり、切断や小児など背景の異なる集団への適用は原著では検証されていない1

⚠️ 数値の合計点で評価するスコアではなく、Class自体が生活像を表す記述的順序分類である。 「何Class以上で介入」というような運用はできない。

⚠️ 現代のリハビリテーションでは、)や)、など、心理測定学的な検証を経た尺度が臨床の中心にある。これらを包括的に整理した現行のレビューにもは含まれておらず3、一方で切断患者の転帰を記述する疫学研究では現在も引用され続けている2。臨床判断の主軸に据えるより、そうした研究の文脈を読む際の参照として位置づける。

まとめ

  • は、を受けに至った患者について、生活期におけるの実用的な使用状況をClass I(最良)〜VII(最不良)の7段階で記述する順序分類である。
  • I〜IIは屋外でもを実用的に使える層、III〜IVは屋外で杖・への依存が生じる層、Vは移動の主体がの層、VIはを使わず補助具のみで歩行する特殊な層、VIIは以外で移動できない層である。
  • Class VIは「の使用」と「移動の自立度」という2つの軸が混ざった段階であり、単純な重症度の一直線ではない。
  • の質を見るとは評価軸・評価時期が異なり、しばしば取り違えられる。現代の臨床では・LCIなど検証された尺度が中心で、は主に転帰研究・疫学研究で用いられる記述的な指標である。

出典

  1. 1.Prosthetic use and functional and social outcome following major lower limb amputation(Prosthetics and Orthotics International・1990)ヘルシンキで義肢装着に至った下肢大切断者175例の連続例(平均62.2歳、初年度死亡率11%)を対象に、義肢の実用的使用状況をClass I〜VIIの7段階に分類した原著。1年後に追跡できた141例のうち約3分の2が日中の大半義肢を使用し、下腿切断は大腿切断より長時間使用・屋内での実用的移動達成の割合が高かった閲覧 2026-08-01
  2. 2.Outcomes of lower limb amputees at Cotonou(Journal of Clinical Orthopaedics and Trauma・2019)Pohjolainen分類Class I〜VIIの7段階の判定基準を表として逐語的に再掲し、下肢切断患者の転帰記述に用いた。原著(Pohjolainen T, Alaranta H, Kärkkäinen M, 1990)を引用元として示している閲覧 2026-08-01
  3. 3.Outcome measures used in lower extremity amputation: Review of clinical use and psychometric properties(Journal of Surgery and Medicine・2021)下肢切断者のリハビリテーションで臨床的に用いられる評価尺度を包括的にレビューし、切断者移動能力予測尺度(Medicare機能分類レベル/K-levelとの対応を含む)、移動能力指数、Houghton scale、SIGAMなどを現行の臨床尺度として列挙した。Pohjolainen分類はこの一覧には含まれていない閲覧 2026-08-01