ENT

ENT · 04

純音聴力検査・ティンパノメトリーと主観的・客観的聴力検査

Pure tone audiometry, tympanometry. Subjective and objective hearing tests

前提:正常
聴覚の生理学波としての音
症状
混合性難聴補充現象

🧠 全体像(air–bone gap)から難聴を型分類し、は中耳の圧・コンプライアンスを評価する。患者の協力が得られない場合はを組み合わせる。

聴力検査の分類

患者の理解・反応が必要 囁語・会話音、
自発的反応を要しない

は新生児・乳幼児、意識障害、結果が疑わしい場合、の鑑別に有用である。

純音聴力検査

防音室で周波数ごとの最小可聴閾値を測る。は乳突上ので測定し、非検耳へのが疑われる場合はを行う。

は横軸に周波数、縦軸にをとり、下へ行くほど難聴が強い。

おおよその分類
≤20 dB (HL) 正常 / ほぼ正常
21–40 dB (HL) 軽度
41–60 dB (HL) 中等度
61–90 dB (HL) 高度
>90 dB (HL) 重度

区分境界は採用する分類や年齢で多少異なる。

オージオグラムの型

(AC) (BC) (Air–bone gap)
正常 正常 正常 なし
低下 正常域 複数周波数で一貫する臨床的に意味のある差
感音難聴 低下 同程度に低下 明らかな差は通常ないが、小さな差は生じ得る
低下 低下 あり

は測定変動に加え、年齢や感音難聴の程度にも影響され得る。単一周波数の小さな差だけで伝音障害を確定せず、周波数パターン、条件、・中耳検査と統合する。1

記号の基本

(AC)は赤の○、左(AC)は青の×、右(BC)は < / [、左(BC)は > / ] などで表す。の有無で記号が変わる。

ティンパノメトリー

プローブで外耳道を密閉し、既知のを流しながら外耳道圧を変化させ、鼓膜からの反射音から / コンプライアンスを測定する。外耳道圧と中耳圧が等しい点で鼓膜のコンプライアンスが最大になる。

形状・圧
型 A 0 daPa付近に
型 As 浅いピーク 硬い伝音系:など
型 Ad 高く深いピーク 、弛緩した鼓膜など
型 B 平坦、ピークなし 、または / で区別
型 C 陰性中耳圧を示す。中耳炎の前後を示唆するが単独では確定しない

💡 型 Bは「液体」と即断せず、が大きければ、小さければも考える。

型 Cを含む所見は症状・・他の評価と合わせて解釈する。2

客観的聴力検査の位置づけ

  • 機能を反映する。に用いるが、外耳・でも消失する。
  • :音刺激後の〜脳幹の電位とを測る。
  • :反復変調音への定常反応を統計的に検出し、推定に使う。
  • :強大音によるを記録し、中耳・・脳幹・第VII脳神経経路を評価する。

反応が得られても全体の正常を意味しない。特にによる閾値推定は、、可能ならでクロスチェックする。3

まとめ

  • (AC)・(BC)と(air–bone gap)から、感音難聴、を分類する。
  • は聴力そのものではなく、中耳圧と可動性を調べる検査である。
  • 型 Bは、型 Cはと組み合わせて解釈する。

出典

  1. 1.Impact of age and sensorineural hearing loss on sound transmission to the inner ear based on analysis of air-bone gaps(Hearing Research・2026)気骨導差は中耳伝音だけでなく年齢や感音難聴の影響も受けること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Tests of Eustachian Tube Function: the Effect of Testing Technique on Tube Opening in Healthy Ears(Otology & Neurotology・2017)耳管機能評価は単一検査で確定できず手技にも左右されること閲覧 2026-08-09
  3. 3.Preserved Auditory Steady State Response and Envelope-Following Response in Severe Brainstem Dysfunction Highlight the Need for Cross-Checking(Ear and Hearing・2024)ASSRを含む単一の客観的反応だけでは聴覚路の正常を保証できずクロスチェックが必要なこと閲覧 2026-08-09