ENT

ENT · 15

乳突削開術と根治的乳突削開術

Mastoidectomy and radical mastoidectomy

前提:正常
頭部:耳頭部:頭蓋腔と髄膜
疾患
S状静脈洞血栓症急性乳様突起炎髄液漏頭蓋底腫瘍
症状
味覚障害

🧠 全体像して感染・・腫瘍へ到達する手術である。に対するでは、壁を温存するか、除去して開放を作るかが主要な分岐となる。

目的と適応

またはで乳突皮質を開け、して病変を除去し、必要な構造へ安全なを作る。

  • 抗菌薬・排膿に反応しない急性 / 膿瘍
  • 、慢性化膿性中耳炎
  • 外側(Lateral skull-base tumor: vestibular schwannoma、meningiomaなど)への到達
  • などの
  • 外側 / 血栓症や

手術解剖

では上方、後方、壁前方が境界となる。として、顔面神経、を同定する。

⚠️ 顔面神経、 / 硬膜、に近いため、解剖の連続認識が安全性の鍵となる。

分類

術式 壁 / 中耳 主な用途
/ 外耳道壁と中耳構造を温存し、を開放 など
骨壁を温存し、乳突 + 病変を除去 を避け外耳道形態と聴覚解剖を保ちたい1
骨壁を除去し、外耳道と乳突を 広範・、十分な露出や長期観察性を優先する場合1
を作り病変を除去しつつ、可能な聴覚構造と機能を温存 + 聴覚温存
後方・上方外耳道壁を除去して開放腔を形成し、聴力温存よりを優先する古典的術式 現在は限定的で、多くはなどへ置き換えられる1

は外耳道形態・聴覚面で有利だが、隠れた陥凹部の残存 / 反復性リスクがあり、またはを要する。と観察性に優れる一方、、水への不耐、困難を生じ得る。-壁再建は問題の軽減を目的に行われ、残存・再発を減らす可能性があるが、比較データの確実性には限界がある。2

術後合併症

  • 残存 / 反復性、持続性感染、
  • / 感音難聴
  • / 、回転性めまい(vertigo)、
  • 、髄膜炎
  • / 、出血
  • 損傷による

術後管理

創部・、聴覚、回転性めまい(vertigo)、味覚、を確認する。ではが必要となり得る。では症状がなくてもを続ける。

まとめ

  • は病変除去だけでなく、や頭蓋底手術のにもなる。
  • 壁を温存し、は乳突と外耳道をする。
  • は聴覚温存より感染・病変根治を優先する限定的手術である。

出典

  1. 1.Techniques in Management of Cholesteatoma: Radical and Canal Wall down Mastoidectomy(Otolaryngologic Clinics of North America・2025)外耳道後壁削除型は後方外耳道壁の高度侵食、広範病変、再手術例など病変範囲に応じて選択すること閲覧 2026-08-09
  2. 2.Mastoid Obliteration Decreases the Recurrent and Residual Disease: Systematic Review and Meta-analysis(The Laryngoscope・2023)乳突腔充填術は外耳道後壁保存型より残存・再発真珠腫の統合リスクを下げ得るが、根拠は低確実性であること閲覧 2026-08-09