Neurology

Neurology · G2-28

急性期脳虚血の治療

G2-28: Treatment of cerebral ischemia in the acute phase

前提:病態
血液凝固に作用する薬I:抗血小板薬・線溶薬・止血薬脳血管障害(低酸素・虚血・梗塞)
疾患
脳梗塞
スコア
NIHSS

🧠 全体像:急性虚血性脳卒中では「時間は脳」である。安定化、発症時刻確認、、血管画像を並行して進め、適格ならと血管内を遅らせない。同時に低酸素、低血糖、発熱、誤嚥など二次障害を防ぐ。

初期評価

flowchart TD
    A["脳卒中疑い・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='last known well'>最終健常確認時刻</span>"] --> B["気道・呼吸・循環と血糖"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='National Institutes of Health Stroke Scale'>NIHSS</span>を含む神経診察"]
    C --> D["頭部<span class='jp-term jp-term-diagram' title='noncontrast CT'>単純CT</span>で出血を除外"]
    D --> E["CTAで<span class='jp-term jp-term-diagram' title='large (trunk) artery'>主幹動脈</span>閉塞を評価"]
    D --> F["4.5時間以内で障害性症状"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='alteplase'>アルテプラーゼ</span>または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tenecteplase'>テネクテプラーゼ</span>を検討"]
    E --> H["治療可能な動脈閉塞"]
    H --> I["血管内<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mechanical thrombectomy'>血栓回収療法</span>を検討"]
    G --> I

発症時刻が不明ならを記録する。血算、凝固、腎機能などを採取するが、既知の抗凝固薬使用やがなければ、不要な検査待ちでを遅らせない。大が疑われればCTAを速やかに行う。

静注血栓溶解療法

2026年AHA/ASAガイドラインでは、発症または最終健常確認から4.5時間以内の適格患者に、またはを選択できる。が低くても生活に影響する障害性症状なら検討する。非障害性の軽微症状ではの利益が示されず、療法を優先する。

発症不明または4.5〜9時間の一部では、-FLAIRを示す場合に拡大時間枠治療を検討する。適応と禁忌は専門チームが個別判断する。

血管内血栓回収療法

・近位などの大では、早期の機械的が標準治療である。6〜24時間でも臨床像と画像選択により適応となり、広いの一部にも対象が拡大している。では、24時間以内かつ 10以上など選択された患者で強く推奨される。

静注療法との両方に適格なら、静注療法の効果判定を待たずへ進む。

血圧管理

状況 一般的な考え方
185/110 mmHg以下に調整
後24時間 180/105 mmHg以下を維持
なし 原則として急激に下げず、220/120 mmHg以上やなど別の緊急適応で慎重に低下
過度の低下を避け、140 mmHg未満への一律の強化は行わない

低血圧と循環血液量低下はを悪化させるため是正する。目標は再灌流状態、併存症、施設プロトコルで個別化する。

支持療法と早期合併症予防

  • 低酸素血症があれば酸素投与し、正化患者へのルーチン投与は行わない。
  • 低血糖を直ちに補正し、著しい高血糖を管理する。80〜130 mg/dLへの強化は重症低血糖を増やすため行わない。
  • 発熱の原因を検索し、正常体温を目指す。
  • 経口摂取前に嚥下スクリーニングを行い、を予防する。
  • 不動例ではなどでを予防する。
  • 痙攣を治療するが、発作のない患者にを予防投与しない。
  • の浮腫では、神経を早期に検討する。

抗血栓療法

を受けていない多くの患者では、出血を除外後24〜48時間以内にアスピリンを開始する。後は通常24時間の画像確認までを控える。急性期の進行予防を目的とする一律の緊急抗凝固は利益がなく、出血を増やす。

まとめ

  • とCTAを迅速に行い、静注療法との適格性を並行評価する。
  • 4.5時間以内はまたは、選択例では画像に基づく拡大時間枠治療を検討する。
  • ではを遅らせず、静注療法への反応を待たない。
  • 血圧・血糖を過度に下げず、低酸素、発熱、誤嚥、浮腫などを予防する。