Pediatrics

Pediatrics · 45

小児糸球体疾患

Glomerular kidney disease

前提:病態
糸球体疾患の発症機序
前提:正常
腎循環。糸球体濾過。
疾患
ネフローゼ症候群膜性腎症

🧠 全体像:糸球体疾患は血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧、腎機能低下の組合せで現れる。まずを症候群として捉え、尿沈渣、補体、感染・自己免疫所見から原因を絞り、、高K血症、肺水腫を先に治療する。

症候群として整理する

症候群 主な所見 代表疾患
、蛋白尿、浮腫、高血圧、乏尿・腎機能低下 (PSGN)、IgA腎症、感染関連GN、
、浮腫 、FSGS、など
数日〜週で腎機能が悪化、 ANCA関連血管炎GN
無症候性血尿/蛋白尿 健診などで発見 、薄基底膜病、早期IgA腎症など

「原発性/続発性」だけでなく、感染関連、免疫複合体、補体異常、ANCA、抗GBM、遺伝性の機序で考える。Wegener腫症は現在、と呼ぶ。

初期評価

尿・血液

  • 、尿沈渣()、UPCR/尿アルブミン、尿培養。
  • CBC、電解質、、クレアチニン・eGFR、アルブミン、補体C3/C4。
  • 病歴に応じてASO/、ANA・抗dsDNA、ANCA、、HBV/HCV、血液培養など。
  • 血圧、体重変化、尿量、浮腫、皮疹・状、聴覚・眼所見、喀血を反復評価する。

低C3が6〜8週で正常化するPSGNに対し、が持続する場合はC3糸球体症、、ループスなどを再検討する。

画像と腎生検

腎超音波で腎サイズ、閉塞、慢性変化を確認するが、全例を「緊急超音波」とするのではなく重症度で優先度を決める。腎生検は急速な腎機能悪化、、補体低下の遷延、全身性血管炎疑い、非典型経過・診断不明で、に必要な場合に行う。

急性期治療

flowchart TD
    A["血尿・蛋白尿+浮腫/高血圧/腎機能低下"] --> B["肺水腫、高K血症、重症高血圧、けいれん、<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pulmonary hemorrhage'>肺出血</span>を確認"]
    B --> C{"生命を脅かす合併症"}
    C -->|"あり"| D["モニター、呼吸循環支持、緊急<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antihypertensive (blood-pressure lowering)'>降圧</span>・K補正、透析適応評価"]
    C -->|"なし"| E["塩分・水分、体重、尿量、腎機能を管理"]
    D --> F["原因別検査+早期小児腎臓科"]
    E --> F
    F --> G["原因に応じた抗菌薬/免疫抑制/支持療法"]
  • には食塩制限、乏尿時の水分調整、を用いる。
  • 高血圧はを是正し、重症度に応じてCa拮抗薬などを選ぶ。ACE阻害薬/ARBは・高K血症・低下時には避けるが、の持続蛋白尿・高血圧には適応となりうる。
  • PSGNで活動性の咽頭・皮膚感染がある、または菌保有をする目的で等を用いるが、抗菌薬は成立した腎炎の経過を直接短縮しない。
  • RPGN、などの免疫抑制は、生検・血清所見とに基づき専門科で開始する。
  • 、高K血症、重症アシドーシス、症状、制御不能なを検討する。

緊急紹介の目安

  • 急速なクレアチニン上昇、乏尿・、高K血症、重症アシドーシス
  • 肺水腫、、けいれん
  • の遷延、全身性血管炎所見
  • 持続する蛋白尿・、家族性腎不全・難聴、診断不明

まとめ

  • が手掛かり。
  • 補体のパターンと回復時期は鑑別に有用。
  • 治療は生命危機の是正、体液・の順に進める。
  • ACE阻害薬を一律禁忌とせず、急性期の腎機能・K・で判断する。