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Drug Atlas · A11 Opioids / オピオイド

レミフェンタニル

remifentanil

分類
Opioids / オピオイド
商品名(日本)
アルチバ
商品名(EU)
Ultiva
科目
Pharmacology
トピック
A11: Opioids
副作用
低血圧悪心嘔吐
解毒薬
ナロキソン

🧠 全体像系のだが、代謝経路だけが根本的に違う——肝でなく血漿・組織ので分解されるため、を何時間続けても体内に蓄積せず、投与を止めれば数分でほぼ消失する。この一点が、他のオピオイドとは別枠の使い方を生んでいる。

薬効群の中での位置づけ

系のなかで唯一、肝・腎機能に依存しない代謝経路を持つ。が飽和し作用が遷延するのに対し、時間によらずがほぼ一定という際立った対比になる。この性質のため肝不全・腎不全の患者でもがほぼ不要という利点がある。

」がほぼゼロに近いのがの最大の特徴。 他の・オピオイドは時間が延びるほど中止後の覚醒が遅れる(からののため)が、のおかげでこの依存性がほぼない。

薬物動態

項目 値・特徴
分布 高い脂溶性で血液脳関門を速やかに通過
代謝 血漿・組織ので加水分解(肝CYPを介さない)。肝・腎機能低下の影響をほぼ受けない
排泄 代謝物はされるが、代謝物自体の活性はごく低い
半減期 約3〜10分。時間によらずほぼ一定(他オピオイドと最も異なる点)

適応

領域 使いどころ
周術期 全身麻酔中の持続鎮痛。手術終了直後の速やかな覚醒が必要な場面(、日帰り手術など)
人工呼吸中の鎮痛・鎮静(短時間で評価を切り替えたい場面)

用法・用量

持続静注で、効果を見ながらを調整する。は徐脈・低血圧・を誘発しやすいため緩徐に行う。 手術終了前には他の長時間作用性のなど)へ橋渡ししないと、投与中止後に急激な鎮痛の消失と痛みのを招く。実際のは適応・年齢・体重・術式で大きく変わるため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌:添加物にグリシンを含むためは禁忌(誤って投与された症例で重篤なが報告されている)。単独でのとしての使用も禁忌1
  • 注意すべき副作用:徐脈・低血圧(で顕著)、時のによる換気困難)
  • ⚠️ 投与中止後は鎮痛効果が数分で消失する。 が予想される手術では、終了前に長時間作用性のへ切り替えておく必要がある
  • ⚠️ 急性耐性・(opioid-induced hyperalgesia)が他オピオイドより起こりやすいとされる。 高用量・急速な投与中止で術後の痛みがかえって強く感じられることがあり、これを見越した周術期鎮痛計画が必要

副作用

頻度 内容
高頻度 低血圧、徐脈、悪心嘔吐
重篤・まれ 時の(換気困難)、投与中止後の覚過敏

まとめ

  • 系だが、血漿・組織エステラーゼで代謝される点が根本的に異なる。
  • 肝・腎機能に依存せず、時間によらずがほぼ一定(が極めて短い)。
  • 投与中止後は数分で鎮痛が消失するため、が見込まれる手術では終了前に長時間作用性オピオイドへ橋渡しする。
  • は徐脈・低血圧・を誘発しやすく緩徐に行う。
  • が他オピオイドより問題になりやすいとされ、周術期鎮痛計画で考慮する。
  • 添加物のグリシンによりは禁忌(専用)。単独でのとしての使用も禁忌。

出典

  1. 1.Remifentanil 2 mg powder for concentrate for solution for injection/infusion - Summary of Product Characteristics (SmPC)(electronic medicines compendium (emc), UK・2024)添加物にグリシンを含むため硬膜外・くも膜下投与が禁忌であること、単独での麻酔導入薬としての使用も禁忌であること閲覧 2026-08-03