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Drug Atlas · C17 Antibiotics / 抗菌薬

テラバンシン

telavancin

分類
Antibiotics / 抗菌薬
科目
Pharmacology
トピック
C17: Glycopeptides. Lipopeptides. Bacitracin. Mupirocin
標的微生物
Staphylococcus aureusStreptococcus pyogenes / GASStreptococcus agalactiae / GBS
副作用
皮疹
監視検査値
クレアチニン
原因となる疾患
急性腎障害

🧠 全体像と同じ「D-Ala-D-Ala結合+」の二重機序を持つだが、半減期は約8時間と短く1日1回投与が必要になる——単回投与で完結するとは対照的な立ち位置にある。もう一つの大きな違いは腎毒性・QT延長という重い注意点を抱える一方、肺への移行がよく(MRSA疑い)の適応を持つという3剤の中で唯一の性質——で不活化され肺炎に使えないのとちょうど対照的な位置づけになる。

薬効群の中での位置づけ

クラス 代表薬 半減期・投与回数 特徴
約14日、単回〜週1回 良好。腎毒性・QT延長なし
約10日、単回投与のみ D-Ala-D-Lacにも親和性、一部のVREに活性
約8時間、1日1回投与 腎毒性・QT延長に注意。肺移行が良くの適応を持つ

3剤とも「D-Ala-D-Ala結合+膜作用」の二重機序を共有するが、だけが半減期が短く連日投与を要し、かつ腎毒性・QT延長という重い安全性上のを持つ。 その代わりに得た利点が肺への良好な移行であり、が肺炎に使えないのとちょうど鏡合わせの関係になる。

機序

と同様、のD-Ala-D-Ala末端に結合して反応を阻害するのに加え、脂質側鎖が細菌の細胞膜へ直接挿入されてを破綻させ脱分極を引き起こす。と膜障害という2つの機序を同時に持つことがバンコマイシン単独より強い殺菌活性、そして比較的良好な肺組織移行につながっている。

薬物動態

項目 値・特徴
IVのみ
蛋白結合率 高い(約90%以上)
分布 肺実質への移行が良好の適応を支える)
排泄 主に(未変化体)——腎の一因
半減期 約8時間、1日1回投与

⚠️ への干渉と同様、(aPTT・PT/INRなど)を人工的に延長させることが知られており、採血・検査結果の解釈に注意する。

適応

、および(MRSA、他の肢が使用できない場合)。腎毒性のを踏まえ、後者は他の選択肢が使えない場面に限定して検討される。妊娠中はで催奇形性のシグナルが報告されており、妊娠可能な女性では妊娠検査を確認したうえで、他に代替薬がない場合に限り使用を検討する。

用法・用量

体重・腎機能に基づき1日1回IV投与する。腎機能低下例ではが必要。実際の用量は施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • 禁忌・慎重投与:過敏症、妊娠(での催奇形性シグナルにより原則回避)
  • ⚠️ 腎毒性で可逆的とされるが、既存の患者では治療における死亡率上昇のシグナルが報告されており添付文書上の注意喚起がある
  • ⚠️ QT延長:QT延長のリスクがある薬剤・病態との併用は避ける
  • ⚠️ への人工的な干渉(aPTT・PT/INR延長)
  • EU市場では2018年に販売元の商業的判断によりマーケティング承認が取り下げられている(安全性上の問題によるものではない)。国・地域によって入手可能性が異なる点は臨床上の実情として押さえておく

副作用

頻度 内容
高頻度 悪心、皮疹
注意 クレアチニン上昇(
重篤・まれ QT延長、催奇形性()、

まとめ

  • と同じ「D-Ala-D-Ala結合+」の二重機序を持つ。
  • 半減期約8時間と短く1日1回の連日投与が必要——単回投与で完結する同系統2剤とは対照的。
  • 腎毒性・QT延長という重い注意点を持つ一方、肺への移行が良く(MRSA)の適応を持つとは対照的な性質)。
  • (aPTT・PT/INR)に人工的な干渉を起こす。
  • 妊娠中はでの催奇形性シグナルにより原則回避する。
  • EU市場では2018年に商業的理由でマーケティング承認が取り下げられている。