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Drug Atlas · A3 Anticholinergics / 抗コリン薬 · 必修

ウメクリジニウム

umeclidinium

分類
Anticholinergics / 抗コリン薬Bronchodilators / 気管支拡張薬
商品名(日本)
エンクラッセ
商品名(EU)
Incruse Ellipta
科目
Pharmacology
トピック
A3: Muscarinic receptor blocking drugs
禁忌疾患
前立腺肥大症閉塞隅角緑内障
副作用

🧠 全体像と同じ長時間作用型(LAMA)で、機序・臨床上の使い分けはに準じる。単剤としての特徴は薄く、実臨床ではむしろLABA()との配合剤として1日1回ので処方されることが多い薬という位置づけで覚えれば十分。

薬効群の中での位置づけ

を筆頭とするLAMA(長時間作用型)の一員。自体に他のLAMAと際立った的な違いはなく、Elliptaという専用デバイスとの配合剤が主な差別化ポイントになる。

系統 代表薬 特徴
LAMA(プロトタイプ) 最も早くエビデンスが確立、COPD維持療法の主力
LAMA(後発) 機序・適応はに準じる
LAMA(四級・分泌抑制も) COPD吸入に加え周術期の分泌抑制にも使われる二刀流

LAMA単剤という使われ方自体が少数派になりつつある。 GOLDの現行の初期治療戦略では、1剤(LABAまたはLAMAのどちらか)で足りるのは直近1年に増悪のないA群だけで、COPD患者の大半を占めるB群・E群はLABA/LAMA配合剤から治療を開始するのが原則である1より配合剤で処方されることが多いのは、この治療アルゴリズム上の位置づけを反映している。

機序

長時間作用型のM受容体拮抗と同じ「M2からは速く、M1・M3からは遅く解離する」的な性質)により、のM3拮抗が持続し気管支拡張が1日中維持される。

適応

COPDの維持療法(気管支拡張)が中心で、との二剤配合剤はいずれもCOPD限定の適応であり、喘息への安全性・有効性は確立していない2。この点は、LAMA単剤のまま吸入液(Respimat)がICS+LABAへの追加治療として喘息にも適応を持つと異なる。ただし「は喘息に使わない」と単純化してはならない——フランカルボン酸エステル)を加えた三剤配合剤(Trelegy Ellipta、日本名テリルジー)としてはICS+LAMA+LABAの3剤併用を要する喘息にも適応があり23三剤配合剤という製剤の形でのみ喘息治療に組み込まれる、という覚え方が正確である。

用法・用量

Ellipta吸入器で1日1回。との配合剤(COPD維持療法)としても処方される。実際の用量・デバイスは製剤で決まっているため、施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

副作用

頻度 内容
高頻度 、口渇
注意 尿閉、、関節痛
重篤・まれ (他の吸入薬と同様、生命を脅かしうる)5

まとめ

  • と同系統のLAMA。機序・副作用プロファイルはに準じる。
  • 単剤・との二剤配合剤はCOPD限定の適応。フランカルボン酸エステルを加えた三剤配合剤(テリルジー)としてのみ喘息にも適応がある23
  • GOLDの現行戦略ではLAMA単剤はA群相当の限定的な場面にとどまり、B・E群はLABA/LAMA配合剤から開始するのが原則である1
  • Ellipta吸入器・との配合剤という製剤面の特徴で覚える。
  • では尿閉に注意。他の吸入薬と同様、にも留意する。

出典

  1. 1.エンクラッセ62.5μgエリプタ 添付文書(KEGG MEDICUS)(JAPIC / KEGG MEDICUS・2026)日本の添付文書では閉塞隅角緑内障の患者と前立腺肥大等による排尿障害がある患者がいずれも「禁忌」に区分されており、米国添付文書の「慎重投与」区分とは扱いが異なることを確認した。閲覧 2026-08-03
  2. 2.INCRUSE ELLIPTA (umeclidinium inhalation powder) — Prescribing Information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2023)禁忌は牛乳蛋白・添付物への過敏症のみであり、前立腺肥大症・膀胱出口閉塞による尿閉と閉塞隅角緑内障はいずれも「慎重投与(used with caution)」の区分であって禁忌ではないことを確認した。また、INCRUSE ELLIPTAの適応はCOPD維持療法に限られ、警告・注意には他の吸入薬と同様の奇異性気管支痙攣(生命を脅かしうる)が挙げられていることを確認した。閲覧 2026-08-03
  3. 3.TRELEGY ELLIPTA (fluticasone furoate, umeclidinium, and vilanterol inhalation powder) — Prescribing Information(U.S. Food and Drug Administration (DailyMed)・2023)ウメクリジニウムを含む吸入ステロイド・LAMA・LABAの三剤配合剤テリルジー(Trelegy Ellipta)は18歳以上の喘息維持療法とCOPD維持療法の両方に適応があり、ウメクリジニウム単剤(Incruse Ellipta)やビランテロールとの二剤配合剤(Anoro Ellipta、いずれもCOPD限定で喘息への安全性・有効性は確立していない)とは適応が異なることを確認した。閲覧 2026-08-03
  4. 4.テリルジー100エリプタ 添付文書(KEGG MEDICUS)(JAPIC / KEGG MEDICUS・2026)日本の添付文書でもテリルジー100エリプタは吸入ステロイド・長時間作用性抗コリン薬・長時間作用性β2刺激薬の3剤併用を要する気管支喘息とCOPDの両方に効能・効果を持つ(200エリプタは喘息のみ)ことを確認した。閲覧 2026-08-03
  5. 5.Global Strategy for the Diagnosis, Management, and Prevention of Chronic Obstructive Pulmonary Disease: 2026 Report(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease (GOLD)・2026)初期薬物療法はA群(直近1年に増悪なし)では気管支拡張薬1剤でよいが、B群・E群ではLABA/LAMA配合剤からの開始が原則であり、LAMA単剤はA群相当の限定的な場面にとどまることを確認した。閲覧 2026-08-03