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出血評価ツール(ISTH-BAT)

Bleeding assessment tool (ISTH-BAT)

別名
BATISTH-BAT
臓器系
血液
科目
Internal Medicine
トピック
内科学 H-12:フォン・ヴィレブランド病
構成:症状
点状出血遷延出血消化管出血血尿過多月経関節内出血
適用疾患
フォン・ヴィレブランド病

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鼻出血
皮膚出血(点状出血・皮下出血)
軽微な創傷後の遷延出血
口腔内出血
消化管出血
血尿
抜歯後出血
手術後出血
過多月経(女性)
分娩後出血
筋肉内出血
関節内出血
中枢神経出血
その他の出血

合計

/ 56点

合計点が年齢・性別ごとの基準を超えると「病的出血歴あり」と判定します。目安として成人男性は4点以上、成人女性は6点以上、小児は3点以上が異常値とされます(基準値は年齢・性別別に設定されたものを用いてください)。

🧠 全体像は、の有無という定性的なを、部位ごとの重症度を0〜4点で採点し合算するという定量的な形に標準化した票である。血液ではなく病歴そのものをスコア化する点が特徴で、など軽症〜中等症のでは家族歴・出血歴がしばしば唯一の初期手がかりになるため、この標準化の意義が大きい。

目的と適用場面

内容
目的 出血症状を定量化し、正常範囲の出血歴と病的な出血歴を区別する
対象 粘膜・皮膚出血歴がありなど軽症が疑われる患者。小児版も存在する
使う場面 初診時の出血歴聴取、などの精査に進むかどうかのスクリーニング判断、出血負担の経時評価
評価しないもの 血友病など重症に特徴的な深部出血の重症度そのもの、

構成要素

、皮膚出血、口腔内出血、軽微な創傷後の消化管出血血尿後出血、手(女性)、、その他の出血の14項目を、部位ごとに定められた基準で各0〜4点(のみ0・3・4点)に評価し合計する。点数が高いほど、輸血・・外科的処置など治療を要した重い出血であったことを反映する。

項目カテゴリー 評価する内容(一例)
皮膚・粘膜 点状出血・皮下出血、
、手術、軽微な外傷後の
内臓・尿路 消化管出血血尿
女性生殖器
深部出血

⭐ 各項目の0〜4点(または0・3・4点)の採点基準は次のとおり。

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 年5回超、または1回10分超持続 受診のみ(治療介入なし) を要する 輸血・補充療法またはを要する

皮膚出血(点状出血・皮下出血)

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 露出部に1cm超の皮下出血が5個以上 受診のみ 広範囲 し輸血を要する

軽微な創傷後の

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 年5回超、または1回10分超持続 受診のみ 外科的止血を要する 輸血・補充療法またはを要する

口腔内出血

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 年5回超、または1回10分超持続 受診のみ 外科的止血またはを要する 輸血・補充療法またはを要する

消化管出血

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 あり(・潰瘍・に伴わないもの) 受診のみ 外科的止血またはを要する 輸血・補充療法またはを要する

血尿

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 あり 受診のみ 外科的止血・投与を要する 輸血・補充療法またはを要する

後出血

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微、または未実施 処置の25%以下で出血の訴えあり(介入なし) 処置の25%超で出血の訴えあり(介入なし) 外科的止血またはを要する 輸血・補充療法またはを要する

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微、または未実施 手術の25%以下で出血の訴えあり(介入なし) 手術の25%超で出血の訴えあり(介入なし) 外科的止血またはを要する 輸血・補充療法またはを要する

(女性)

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 受診のみ、または2時間ごとより頻回のナプキン交換・と氾濫・100超 を理由に年2回超欠勤/欠席、または投与を要する の併用を要する、またはから12か月以上持続 入院・緊急処置を要する急性、輸血・補充療法・を要する、またはを要する

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微、または分娩歴なし 受診のみ、の使用、またはが6週間超持続 投与またはを要する 輸血・補充療法・を要する、または麻酔下診察・を要する 子宮摘出・など、または外科的介入を要する処置

0点 1点 2点 3点 4点
なし 外傷後、治療介入なし 、治療介入なし またはで、または補充療法を要する またはで、外科的介入または輸血を要する

0点 1点 2点 3点 4点
なし 外傷後、治療介入なし 、治療介入なし またはで、または補充療法を要する またはで、外科的介入または輸血を要する

0点 3点 4点
なし で何らかの介入を要する で何らかの介入を要する

その他の出血

0点 1点 2点 3点 4点
なし/軽微 あり 受診のみ 外科的止血またはを要する 輸血・補充療法またはを要する

解釈とカットオフ

合計点が年齢・性別ごとの基準を超えると「病的出血歴あり」と判定し、・活性やなどの精査を進める根拠になる。目安として、成人男性は4点以上、成人女性は6点以上、小児は3点以上が異常値とされる。

限界と使ってはいけない場面

⚠️ は病歴の標準化ツールであり、のためのものではない。 では、スコアが基準未満でも強い出血歴(家族歴、複数部位の反復出血、処置後のなど)があれば、スコアが低いことを理由に検査を中止してはならない——VWFは変動しやすく、の点数化だけでは偽陰性になり得るためである。

⚠️ 年齢とともにスコアは上昇する傾向があり(生涯の出血機会の蓄積を反映)、小児・若年者では病的でも低く出やすい。は年齢・性別別に設定されたものを用いる。

まとめ

  • は、部位別の出血症状を0〜4点で標準化し合算するベースのである。
  • 成人男性4点以上・成人女性6点以上・小児3点以上を目安に病的出血歴と判定し、などの精査に進む根拠にする。
  • VWFなど因子は変動しやすいため、スコアが低くても強い出血歴があれば検査を中止しない。
  • 血友病など深部出血が主体の重症凝固異常の重症度評価には用いない。