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Symptoms · Published

消化管出血

Gastrointestinal bleeding

臓器系
消化器
科目
AnatomySurgeryInternal Medicine
トピック
解剖学 3.4:腹部:消化管内臓外科学 S-27:上部消化管出血外科学 S-28:下部消化管出血内科学 L-55:消化管出血
関連疾患
IgA血管炎(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)アルコール性肝疾患カポジ肉腫フォン・ヴィレブランド病メッケル憩室血管異形成消化管間質腫瘍消化管出血(上部・下部)腸間膜虚血(急性・慢性、虚血性大腸炎を含む)粘膜下腫瘍免疫性血小板減少症
起因薬
(デクス)イブプロフェン(デクス)ケトプロフェンアセクロフェナクアセチルサリチル酸インドメタシンクロファジミンケトロラクジクロフェナクセレコキシブダビガトランエテキシラートナプロキセンニメスリドポリスチレンスルホン酸ナトリウムメロキシカム
スコア
出血評価ツール(ISTH-BAT)

🧠 全体像:このノートは消化管出血という所見を「どう局在化するか」に絞る。蘇生・輸血戦略・内視鏡のタイミングといった治療プロトコルの詳細は、の疾患ノート消化管出血(上部・下部)に譲る。局在の起点は解剖学的な境界であるであり、そこからを上部、肛門側の大腸・直腸を主とする下部に分け、両者の内視鏡で原因不明ならさらに小腸を疑うという順序で絞り込む。

解剖学的な境界——Treitz靱帯

を固定するは、を分ける解剖学的な境界である。(食道・胃・十二指腸)からの出血が、大腸・直腸を主とする出血がであり、上部・下部内視鏡のいずれでも原因が同定できない持続・反復出血は、便宜的に小腸からの出血としてなどで評価する。

症状の性状から上部・下部を絞る

症状 示唆する部位 注意点
上部 は活動性出血、は胃酸に触れた血液で活動性が低いとは限らない
(黒色 多くは上部。まれに右側大腸・小腸など通過の遅い下部出血 黒色化には腸管内に留まる時間を要する
血便色〜暗赤色便) 多くは下部 循環不安定を伴う血便では、大量の上部出血が急速通過してに見えているだけの可能性を必ず考える
陽性・鉄欠乏) 上部・下部いずれもありうる 明らかな血液は見えず、として気づかれる

⚠️ この対比は目安であり、症状の性状だけで部位を確定できない。、既往(肝硬変、NSAIDs使用、内服)などの病歴と合わせて判断する。

症状以外の局在の手がかり

  • で血液の性状(か黒色か)を直接確認することは、だけに頼るより解釈の精度を上げる簡便な手段である。
  • BUN/クレアチニン比の上昇は上部出血を支持する所見だが、腎機能や脱水の影響を受けるため、単独で部位を確定する根拠にはしない。
  • の既往があれば、上部出血の中でもを念頭に置く。機序はに譲る。

局在を絞る評価の流れ

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hematemesis'>吐血</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='melena'>下血</span>・血便"] --> B["気道・循環を安定化(詳細は疾患ノートに委ねる)"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='upper gastrointestinal bleeding'>上部消化管出血</span>を示唆する所見か"}
    C -->|"はい"| D["上部内視鏡で評価"]
    C -->|"いいえ(血便が主体)"| E{"循環不安定・活動性大量出血か"}
    E -->|"はい"| F["大量上部出血を除外しつつ<span class='jp-term jp-term-diagram' title='CT angiography'>CT血管造影</span>"]
    E -->|"いいえ"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='conditioning'>前処置</span>後の非緊急<span class='jp-term jp-term-diagram' title='colonoscopy'>大腸内視鏡</span>"]
    D --> H["原因が同定できなければ小腸を検索"]
    G --> H

でショックを伴う患者を「下部出血だから軽症」と判断しない。大量のが急速に通過してに見えることがあるため、循環不安定を伴う血便では上部消化管の評価も並行して進める。

まとめ

  • 消化管出血はを境に上部・下部に局在化し、両者の内視鏡で原因不明の持続出血は小腸出血として評価する。
  • は上部を、血便は下部を示唆するが、いずれも決定的ではない。循環不安定な血便では大量の上部出血を必ず除外する。
  • 蘇生・輸血戦略・内視鏡のタイミングなど治療の詳細は消化管出血(上部・下部)に譲る。
  • 症状の性状に加えてと病歴を合わせて判断することが、局在推定の精度を上げる。