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Symptoms · Published

点状出血

Petechiae

臓器系
皮膚感染症血液
科目
Internal MedicineForensic Medicine
トピック
内科学 H-18:免疫性血小板減少症内科学 I-06:伝染性単核球症候群法医学 23:窒息の分類と徴候
関連疾患
Kasabach-Merritt現象Waterhouse-Friderichsen症候群トリコモナス症ヒストプラズマ症感染性心内膜炎急性リンパ性白血病急性骨髄性白血病急性前骨髄球性白血病骨髄異形成症候群再生不良性貧血細菌性髄膜炎新生児敗血症先天性TORCH感染症伝染性単核球症播種性血管内凝固風疹(先天性風疹症候群含む)免疫性血小板減少症猩紅熱
起因薬
レミブルチニブ
スコア
出血評価ツール(ISTH-BAT)

🧠 全体像:点状出血は直径3mm未満の皮内・粘膜内出血で、だけでかなりの情報を持つ「読み方」がある所見である。見るべき軸は3つ——①大きさ(点状出血・紫斑・のどれか)、②圧迫で消退するか、③分布とかどうか。この3軸を組み合わせると、精査の方向を検査の前にかなり絞り込める。「なぜこの患者は出血しているか」というの系統的な鑑別はに譲り、ここでは所見そのものの読み方に絞る。

大きさで分ける

皮内・粘膜内の出血は大きさで3段階に呼び分ける。境界は連続的だが、臨床では次の目安が使われる。

名称 大きさ 性状
点状出血 3mm未満 扁平で皮膚面から隆起しない、境界明瞭な赤〜紫の斑点
紫斑 3mm〜1cm 点状出血が融合し始めた状態。扁平なことが多い
1cmを超える いわゆる「あざ」。皮下への出血量が多く、時に触れて隆起する

⚠️ の色調変化(赤→紫→緑→黄)だけから受傷時期を正確に推定することはできない。 色調の推移はが大きく、部位や光の当たり方でも変わるため、受傷日の断定根拠にはならない。

圧迫で消退しないこと

⭐ ベッドサイドで最も鋭い鑑別点は、ガラス板や指で圧迫して色が消えるか(消退するか)である。

圧迫による変化 意味 代表
消退する 血管内に血液がとどまったままの拡張・充血 紅斑、、ウイルス性発疹
消退しない への血液の漏出=真の出血 点状出血、紫斑、血管炎による皮疹

この一手だけで、「出血している所見」か「血管が広がっているだけの所見」かを検査の前に区別できる。

分布が機序を映す

分布は、血小板・血管の全身性異常か、局所的な物理的機序かを教える。

分布 示唆する機序
下肢など下垂部優位 血小板減少・血管性の脆弱性にによるが加わり出やすい
全身に急速に拡大 重症血小板減少、など全身性の破壊・消費
顔面・眼瞼・に限局 咳嗽・嘔吐・分娩などで静脈圧がする局所的機序(〔Valsalva maneuver〕)
などの粘膜 咽頭局所の炎症・ウイルス感染

💡 顔面・下に限局し全身へ広がらない点状出血の多くは、による局所的な静脈圧上昇が原因で、全身性のを意味しない。強い咳嗽・嘔吐・分娩などが誘因になる。

触知可能かどうか

⭐ 触知の有無は、「血液だけがに漏れているか」「炎症細胞も一緒に血管壁へ浸潤しているか」を区別する。

病態 への血液漏出のみ 血管壁へのを伴う出血
機序 血小板減少、、血管脆弱性
代表 IgA血管炎、ANCA関連血管炎

見逃してはいけない所見

⚠️ 次を見たらを引き上げる。

パターンを組み合わせて読む

flowchart TD
    A["点状出血・紫斑を認める"] --> B{"圧迫で消退するか"}
    B -->|"消退する"| C["紅斑・拡張血管として評価"]
    B -->|"消退しない"| D{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='palpable'>触知可能</span>か"}
    D -->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='palpable'>触知可能</span>"| E["血管炎として評価"]
    D -->|"触知不可能"| F{"分布は<span class='jp-term jp-term-diagram' title='localized'>局所性</span>か全身性か"}
    F -->|"顔面・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='palpebral conjunctiva'>眼瞼結膜</span>下に限局"| G["Valsalva等の局所的機序<br>全身精査は不要なことが多い"]
    F -->|"全身性・下肢優位・急速拡大"| H["血小板・血管の異常を疑う"]
    H --> I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hemorrhagic diathesis'>出血傾向</span>として一次・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='secondary hemostasis'>二次止血</span>を系統的に評価"]

触知不可能かつ全身性の点状出血で、・凝固の系統的な鑑別に進む場合はを参照する。

まとめ

  • 点状出血(3mm未満)・紫斑(3mm〜1cm)・(1cm超)は大きさで区別する。の色調から受傷時期は断定できない。
  • 圧迫で消退しないことが真の出血()の証拠になる。消退すれば血管拡張であり出血ではない。
  • 下肢など下垂部優位の全身性分布は血小板・血管性の異常を、顔面・下への限局はなど局所的機序を示唆する。
  • 触知不可能なら血小板減少・血管脆弱性を、なら血管炎を考える。
  • 発熱を伴い急速に拡大する点状出血・紫斑はによるを疑い緊急対応する。
  • 「なぜ出血しているか」というの系統的な鑑別はに譲る。