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Truelove & Witts基準

Truelove and Witts criteria

別名
Truelove-Witts分類Truelove & Witts severity index
臓器系
消化器免疫・膠原病
科目
Surgery
トピック
外科学 B/20:炎症性腸疾患の外科的側面
構成:症状
血便発熱頻脈
構成:検査値
ヘモグロビン赤沈

🧠 全体像:Truelove & Witts基準は、のを軽症・中等症・重症の3段階に分ける、最も古典的なである。核になるのは「1日の血便回数」で、これに発熱・頻脈・貧血・高値という全身性の毒性所見を組み合わせ、1つでも満たせば重症と判定する。1955年の原著以来、この基準で「重症」と判定された患者が入院・静注ステロイドの対象になるという実務上の位置づけは変わっていない。

目的と適用場面

内容
目的 のの重症度判定
対象 の診断が確定している患者の増悪エピソード
使う場面 外来治療で十分か、入院・静注ステロイドを要する重症例かを判定するとき
評価しないもの 内視鏡的重症度(別途等で評価)、治療開始後の反応性そのもの(反応性はTravis(Oxford)基準など別の基準で追跡する)

構成要素と配点

Truelove & Witts基準は、点数を合算する加算式ではなく、軽症・中等症・重症の3段階のうちどの基準を満たすかで判定する1。

項目 軽症 中等症 重症
1日の血便回数 4回以下 軽症と重症の中間 6回以上
全身症状 なし 軽度の中毒症状 下記4項目のいずれか1つ以上を伴う
発熱 なし — 37.5℃超
頻脈 なし — 脈拍90/分超
貧血(ヘモグロビン) 正常範囲 — 10.5 g/dL未満
正常 — 30 mm/時超

⚠️ 重症の発熱閾値は報告によって37.5℃超とするものと37.8℃超とするものがある2が、「血便6回以上」に加え残り4項目のうち1つ以上を満たせば重症とする骨格はいずれの版でも共通している。

解釈とカットオフ

  • 軽症:外来での経口・局所治療が中心。
  • 中等症:軽症と重症の中間にあたり、など治療強化を要することが多い。
  • 重症:入院のうえ静注ステロイドを開始する。治療開始後3日目に排便回数とで反応性を再評価する(Travis(Oxford)基準)——反応不良例は(・)または手術に進む。

限界と使ってはいけない場面

⚠️ 貧血のは集団によって健常人のヘモグロビンそのものが異なるため、そのまま適用すると重症度を過大評価しうる2。

⚠️ 内視鏡的重症度や画像所見を反映しない。あくまでと血液検査だけで判定する簡便な分類であり、重症と判定された後の治療反応性の追跡には別の基準(Travis(Oxford)基準など)を用いる。

⚠️ 大腸拡張・穿孔・大量出血・臓器不全を伴う場合は、この重症度判定の枠組みに乗せず(亜)全結腸切除の緊急手術を検討する。

まとめ

  • Truelove & Witts基準は、血便回数と全身性の毒性所見(発熱・頻脈・貧血・高値)の組み合わせでのを軽症・中等症・重症に分ける。
  • 重症は「1日6回以上の血便」に加え、発熱・頻脈・貧血・高値のうち1つ以上を満たす状態。
  • 重症と判定されると入院・静注ステロイドの適応となり、その後の反応性はTravis(Oxford)基準で追跡する。
  • 貧血の集団差など、そのまま適用すると重症度評価がずれる場面がある。

出典

  1. 1.Body Composition Changes and Related Factors in Patients with Ulcerative Colitis: A Retrospective Single-Center Study in China(Medical Science Monitor・2022)全文(表2)で確認した。Truelove and Witts基準はS1(軽症)=1日4回以下の排便(血便の有無を問わない)・全身症状なし・赤沈正常、S2(中等症)=軽症と重症の中間、S3(重症)=1日6回以上の血性下痢に加え脈拍90/分以上・体温37.5℃以上・ヘモグロビン10.5 g/dL未満・赤沈30 mm/時以上のうち1項目以上を伴う、の3段階で構成される。閲覧 2026-09-22
  2. 2.Are Truelove and Witts criteria for diagnosing acute severe colitis relevant for the Indian population? A prospective study(Intestinal Research・2018)全文(PMC5797274)で確認した。急性重症大腸炎(重症Truelove and Witts基準)は「1日6回以上の血性下痢」に加え、ヘモグロビン10.5 g/dL未満・赤沈30 mm/時超・体温37.8℃超・脈拍90/分超のいずれか1項目以上を満たす状態と定義される。インドの集団では健常人のヘモグロビン基準値が低いため、この基準をそのまま適用すると重症度を過大評価しうると論じている。閲覧 2026-09-22