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Symptoms · Published

四肢麻痺

Quadriplegia

臓器系
神経
科目
Neurology
トピック
神経内科 G1-13:脊髄損傷の症候神経学 G2-05:橋障害の症候群
関連疾患
横断性脊髄炎外傷性脊椎・脊髄損傷自律神経過反射腎尿細管性アシドーシス

🧠 全体像で最初に決めるのは病名ではなく、呼吸が保てるか意識が保たれているかの2つである。上肢まで麻痺が及ぶということは、病変がかそれより上にあるか、脊髄を介さない全身性の原因かのどちらかで、いずれの場合も横隔膜が次に落ちうる。そして四肢が動かず声も出ない患者は、意識障害と取り違えられやすい。分布から高さを決める一般的な手順は麻痺にある。

呼吸は病変の高さで決まる

高さ 呼吸への影響 併せて注意すること
C1〜C2 横隔膜もも落ちる。自発換気が成り立たない 気道確保を最優先。保護を並行する
C3〜C5 の起始部にあたり、換気不全が起こりうる 当初動いていてもで遅れて悪化する
C6〜C8 横隔膜は保たれるが・腹筋が落ち、咳嗽ができない 分泌物が出せず・肺炎に至る

⚠️ 自発呼吸があることは安全の根拠にならない。 病変では横隔膜だけで代償している状態が続き、した時点で急速に破綻する。呼吸数やではなく、の推移・咳嗽の強さ・分泌物の処理能力を反復して測る。

💡 の損傷では交感神経のも断たれ、低血圧に徐脈が伴うになる。頻脈を伴わない低血圧をと同じに扱うと、輸液だけを続けて反応しない。慢性期にはT6よりが問題になる。

⭐ 脊髄以外でもの形は取れる。によるは、いずれもを作らないの有無が、脊髄性か全身性かを分ける最初の目印になる。

閉じ込め症候群と分ける

⚠️ で声が出ない患者を、意識障害と決めつけない。 両側のが障害されると、四肢と球筋がすべて麻痺する一方で意識は完全に保たれる。垂直方向の眼球運動とだけが残るので、そこで意思疎通が取れる。

意識 眼球運動・ 病変
清明 垂直運動とは保たれ、は麻痺 両側の
昏睡 失われている 刺激に対する眼・がない びまん性または上部脳幹

⚠️ 重症のでは眼球運動まで落ちるため、のような合図すら出せない。「反応がない=意識がない」と扱うと、鎮痛・鎮静も説明もないまま処置を受けることになる。運動が完全に失われた患者では、意識があるという前提で声をかけ続ける。

まとめ

  • ではまず呼吸と意識の2点を決める。病名より先に来る。
  • C1〜C2は自発換気が成り立たず、C3〜C5は遅れて破綻し、C6〜C8は咳嗽ができず肺炎に至る。自発呼吸の有無ではなく、の推移・咳嗽・分泌物の処理で判断する。
  • 損傷の低血圧は徐脈を伴うで、と管理が違う。がなければ脊髄性ではなく、電解質・末梢神経・を考える。
  • かつでも意識は保たれうる。垂直眼球運動とを確認し、確認できなくても意識がある前提で接する。