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Symptoms · Published

腹圧性尿失禁

Stress urinary incontinence

別名
SUI
臓器系
腎・泌尿器生殖・産婦人科
科目
GynecologyUrology
トピック
婦人科 30:尿失禁婦人科 29:腟・子宮の位置異常(性器脱)泌尿器科学 U-09:尿失禁と尿流動態検査
関連疾患
骨盤臓器脱

🧠 全体像は、咳・くしゃみ・運動といった腹圧の急な上昇に尿道の閉鎖が負ける現象で、膀胱は正常に働いている。だから「尿意がないのに漏れる」——ここがとの決定的な違いになる。型の位置づけは失禁、診断・治療の各論は尿失禁にある。ここでは支持機構がどこで破綻するかと、治療の順序に絞る。

破綻するのは支持機構か、括約筋そのものか

正常では、腹圧の上昇は膀胱と近位尿道の両方に等しく伝わるため、尿道内圧も同時に上がって閉鎖が保たれる。骨盤底の支持が失われると尿道が下方へ動いてこの伝達が成立せず、膀胱内圧だけが尿道閉鎖圧を上回って漏れる。

機序 何が起きているか 治療上の意味
による支持が失われ、腹圧時に尿道が下降する が効きやすい。手術では尿道を下から支える
そのものの閉鎖力が落ちている。軽い動作でも漏れ、量が多い 支持を戻すだけでは足りず、充填剤やが候補になる

危険因子は経腟分娩(とくに)、加齢と閉経、肥満、慢性咳嗽、便秘や重量物挙上による反復する腹圧上昇である。男性では後が主な原因で、この場合は括約筋が中心になる。

💡 危険因子の並びはとほぼ同じで、実際に両者はしばしば同居する。

評価と治療の順序

診察は膀胱を適度に充満させ、咳をさせて漏れを直接確認する()。同時にを見る。

⚠️ 高度の前方区画脱では、脱出した組織が尿道を屈曲させてを隠すことがある()。脱をして咳をさせて初めて漏れが出る。これを術前に評価しないと、の手術後に新規の失禁が現れる。

  1. が第一選択。 正しく収縮できているかを確認したうえで、数か月単位で継続する。体重管理、便秘と慢性の治療、禁煙を併せる。
  2. や尿失禁用の支持具は、手術を避けたい人や妊娠希望の人にも使える。局所腟エストロゲンは閉経関連の尿路性器症状に有用だが、全身性エストロゲンをで使わない
  3. 保存療法で不十分なら手術。女性ではが中心で、も選べる。男性では軽症〜中等症に男性用スリング、重症に
  4. は承認状況が国により異なり、副作用と中止症状もあるため、手術を望まない例に限られる第一選択ではない選択肢である。

であることを見落とさない。 腹圧性と切迫性は併存が多く、手術で腹圧性を治しても切迫症状は残る。手術前に「どちらでより困っているか」を確認しておかないと、術後の不満につながる。

まとめ

  • は腹圧上昇に尿道閉鎖が負けて漏れる。尿意を伴わない点が切迫性との分かれ目。
  • 機序はに分かれ、後者は支持を戻すだけでは治らない。
  • 危険因子は経腟分娩、加齢・閉経、肥満、慢性咳嗽。男性では後。
  • の是正が第一選択で、無効例になどの手術が続く。
  • 高度のを隠す。してを行う。
  • 切迫性との混合が多く、手術で腹圧性成分だけが治ることを事前に共有する。