Gynecology

Gynecology · 02

続発性無月経

Secondary amenorrhea

前提:病態
成長ホルモン・プロラクチン過剰分泌甲状腺機能低下症の発症機序と症状
前提:正常
女性性内分泌学
疾患
シーハン症候群卵巣炎

🧠 全体像では、まず妊娠を除外し、TSH・プロラクチン・FSH・エストラジオールで「甲状腺/高プロラクチン」「卵巣」「視床下部・下垂体」を整理する。骨盤超音波は子宮内膜、卵巣、の手掛かりを早期に与える。

定義

  • 以前は規則的だった月経が3か月を超えて停止した場合
  • 以前から不規則だった月経が6か月停止した場合
  • は通常、周期が35日を超える状態をいう。

月経が1週間遅れただけでも、妊娠可能性があれば妊娠検査を行う。

主な原因

部位・機序 代表例 手掛かり
生理的 妊娠、授乳、閉経 β-hCG、産後歴、年齢・症状
視床下部 体重減少、摂食障害、過度の運動、心理的ストレス、慢性疾患 FSH・LH低値〜正常、エストラジオール低値
下垂体 、頭痛、
甲状腺 ・亢進症 TSH異常。原発性機能低下ではTRH増加を介してプロラクチンが上がりうる
卵巣 (従来PCOS)、 高アンドロゲン徴候、FSH高値、エストラジオール低値
子宮・流出路 、頸管狭窄 子宮内操作後、内膜菲薄化、
薬剤 抗精神病薬、、オピオイド、、化学療法、ホルモン製剤 開始時期と月経停止の時間関係

重要病態

高プロラクチン血症

  • プロラクチンはGnRHを抑制し、FSH・LH低下からを生じさせる。
  • 軽度上昇では薬剤、妊娠、を確認し、再測定する。
  • 持続高値ではを行う。治療が必要なではを用い、一般にが第一選択となる。

シーハン症候群と下垂体卒中

  • :大量による下垂体虚血。不全、無月経、感、低血圧を来す。
  • :突然の激しい頭痛、視力・、意識変容を呈する救急疾患。副腎不全を疑えば、採血を待たず静注を含む緊急対応を行う。

原発性卵巣機能不全

  • 40歳未満で卵巣機能が低下する病態で、「」よりPOIが現在の標準用語である。
  • 、FSH高値、エストラジオール低値を確認し、自然妊娠が完全に不可能とは限らないことを説明する。
  • 禁忌がなければ、自然閉経年齢頃までホルモン補充を行い骨・心血管を保護する。

子宮内癒着症

  • 妊娠関連の、胎盤遺残処置、手術などで基底層が損傷し、を生じる。
  • 無月経・過少月経、不妊、の原因となる。
  • で診断し、下癒着剥離を行う。

診断手順

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='secondary amenorrhea'>続発性無月経</span>"] --> B["妊娠検査"]
    B -->|"陽性"| C["妊娠部位・経過を評価"]
    B -->|"陰性"| D["病歴・診察・TSH・プロラクチン・FSH・E2"]
    D --> E{"プロラクチン持続高値"}
    E -->|"はい"| F["薬剤・甲状腺・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='macroprolactin'>マクロプロラクチン</span>を確認後MRI"]
    E -->|"いいえ"| G{"FSH高値かつE2低値"}
    G -->|"はい"| H["POI/閉経を評価"]
    G -->|"いいえ"| I["骨盤超音波・高アンドロゲン徴候を評価"]
    I --> J["PMOS/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='functional hypothalamic amenorrhea (FHA)'>機能性視床下部性無月経</span>/子宮内病変を鑑別"]

黄体ホルモン消退出血試験の位置付け

  • 黄体ホルモン投与後に出血すれば、エストロゲン作用と流出路が保たれたを示唆する。
  • 出血しない場合はと内膜・流出路障害のどちらでも起こる。
  • 偽陽性・偽陰性があるため、単独で病変部位を決める検査ではない。FSH・エストラジオールと超音波を組み合わせる。

治療原則

  • 原因疾患を治療し、低エストロゲンが長期化する場合は骨量低下を予防する。
  • で子宮内膜が持続的にエストロゲンへ曝露される場合は、周期的黄体ホルモンや配合ホルモン薬で内膜を保護する。
  • 妊娠希望では原因に応じて治療、を選択する。

まとめ

  • では妊娠を最初に除外し、TSH・プロラクチン・FSH・エストラジオールと骨盤超音波で評価する。
  • FSH高値・低エストラジオールはPOI、FSH低値〜正常・低エストラジオールは視床下部・下垂体性を示唆する。
  • 試験は補助的検査であり、無出血だけで内膜障害と断定しない。