Surgery

Surgery · S-28

下部消化管出血

Lower gastrointestinal bleeding

前提:病態
結腸憩室症/腸閉塞小腸・大腸の腫瘍
疾患
血管異形成消化管出血(上部・下部)
症状
血便消化管出血潜在性出血

🧠 全体像でもショックを伴えば大量上部出血を忘れない。活動性大量出血はCTAから塞栓術へ、安定後は十分なを行った非緊急へ進む。

症候と原因

は通常、大腸・直腸からの出血を指す。色~暗赤色便が中心だが、右側大腸や小腸の遅い出血ではとなる。慢性・では感、を示す。

原因 典型像
突然の無痛性大量出血、自然止血と再出血
高齢、右側大腸、間欠性・無痛性。CKDやと関連
急なに続く血性下痢
排便時は痛みを伴う
IBD・ 腹痛、発熱、血性下痢、
腫瘍・ポリープ 、鉄欠乏、体重減少、便通変化
医原性 ポリープ切除後、、放射線性病変

肛門病変を認めても、それだけで大量出血・貧血を説明できない場合は近位病変を検索する。

初期評価

  • ABC、意識、、尿量を確認し、太い、採血、、輸液を行う。
  • で血液、腫瘤、肛門病変を確認する。
  • 血算、凝固、腎肝機能、炎症反応を測定し、、NSAID、既往内視鏡を確認する。
  • と循環不安定の組み合わせでは上部内視鏡を含め上部出血を除外する。
  • 赤血球輸血は多くの患者でHb 7 g/dLを目安とし、持続性出血・心血管疾患で個別化する。

検査と止血

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hematochezia'>鮮血便</span>・暗赤色便"] --> B["蘇生とリスク評価"]
    B --> C{"循環不安定または活動性大量出血"}
    C -->|"はい"| D["上部出血を評価しつつCTA"]
    D --> E{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extravasation'>血管外漏出</span>あり"}
    E -->|"あり"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiography'>血管造影</span>・選択的塞栓術"]
    E -->|"なし"| G["再評価・内視鏡または他検査"]
    C -->|"いいえ"| H["十分な腸管<span class='jp-term jp-term-diagram' title='conditioning'>前処置</span>"]
    H --> I["非緊急の入院<span class='jp-term jp-term-diagram' title='colonoscopy'>大腸内視鏡</span>"]
    I --> J["クリップ・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='thermal coagulation'>熱凝固</span>など病変別止血"]
    J --> K{"再出血"}
    K -->|"あり"| D

現行の検査順位

  • 重症で活動性出血が続く場合はCTAを優先する。陽性なら迅速に・選択的塞栓術へつなぐ。
  • 安定例はPEGで十分にした後、で診断と止血を行う。未処置内視鏡は推奨されない。
  • 入院患者へ一律「24時間以内の緊急」を行っても再出血・死亡を改善しないため、非緊急に行う。これは活動性大量出血を待つ意味ではなく、その場合はCTAを優先する。
  • 赤血球は間欠性低流量出血で選択的に用いるが、局在精度と即時治療性ではCTAに劣る。
  • 上下部内視鏡陰性の持続・反復出血ではを検討し、狭窄・腫瘤疑いでは先にCTを行う。

治療上の注意

  • にはクリップなど、には非接触などを病変・アクセスで選ぶ。
  • 再出血では、CTA・塞栓術、手術の順に検討する。
  • 手術前に出血源を正確に局在し、盲目的な広範切除を避ける。
  • NSAIDは特に憩室・出血の再発を増やすため避ける。
  • 心血管のアスピリンは安易に長期中断せず、止血後早期に再開する。抗凝固薬は出血源制御とで再開時期を決める。

まとめ

  • 下部出血の初期対応も、まず循環蘇生と大量上部出血の除外である。
  • 活動性大量出血はCTA・塞栓術、安定例は後の非緊急へ進む。
  • 「全例24時間以内の」は現行推奨ではない。
  • 再出血予防では原因治療、NSAID回避、の適切な再開が重要である。