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Drug Atlas · C6 Antivirals / 抗ウイルス薬

カボテグラビル

cabotegravir

分類
Antivirals / 抗ウイルス薬
商品名(日本)
ボカブリア
商品名(EU)
Vocabria
科目
Pharmacology
トピック
C6: Antiretroviral agents
標的微生物
HIV-1HIV-2
相互作用
リファンピシン
対象疾患
HIV感染症・AIDS

🧠 全体像:はと同じ「の金属イオンをしてを阻害する」機序を持つだが、分子構造がしやすく水にほとんど溶けないため、に注射すると数か月かけてゆっくり放出されるという上の特殊性が別物にしている。この特性が、治療を「毎日の」から「2か月ごとの注射」へ変え、さらに陰性者の()までの対象にした。

ドルテグラビルとの違い

項目
剤形 経口錠のみ 経口錠()+用(・)
半減期 約14時間 筋注製剤は数週間〜数か月(“PKテール”)
用途 治療の経口レジメン骨格 ①筋注との併用で治療の維持療法(ウイルス抑制達成後に限る)、②陰性者への(2か月ごと筋注)
導入 不要 確認のため経口を約1か月先行投与することがある(省略も可)
リファンピシン 増量で対応可能 (誘導により血中濃度が大きく低下し、長い“テール”の間にを選択するリスクが高い)

⭐ “PKテール”はであり最大の注意点でもある。 効果が長く続く一方、注射を中止・延期した後も血中濃度がゆっくりとしか下がらないため、低いに長期間さらされる期間が生じ、その間にへ曝露するとが選択されやすい。次回注射が大幅に遅れる見込みのときはへのが推奨される。

適応・用法

治療維持:ウイルス学的に抑制され( <50コピー/mL)、・への耐性歴がない患者に限り、筋注と併用して初回は月1回、条件を満たせば2か月ごとに切り替えられる1。PrEP:陰性かつ継続的な曝露リスクがある人に、2か月ごとの単剤筋注として投与する(投与前に毎回陰性を確認する)2。いずれも臀部へので、の管理が以上に重要になる。実際のスケジュールは添付文書・施設のプロトコルで確認する。米国では2021年12月に適応で承認されたのに対し、では2023年9月15日に同適応が承認されており、両地域で約1年9か月の差がある3。

禁忌・注意・副作用

  • ⚠️ リファンピシンなど強い/UGT1A1とは併用しない(血中濃度低下+テール期の耐性化リスク)2
  • ⚠️ 注射部位反応がほぼ必発(疼痛・・発赤)。投与継続の可否を左右する主要因
  • 肝毒性、などと共通するクラスの注意点を持つ
  • ⭐ では投与前に必ず陰性を確認する。 気づかず感染中に単剤で投与を続けると、クラス全体への耐性を招きうる

まとめ

  • と同じ機序(阻害)を持つが、筋注で数か月効く長時間作用型製剤というが価値を作っている。
  • 筋注と併用する治療維持療法、および(2か月ごと単剤筋注)の2つの顔を持つ。
  • PKテール=中止後も低濃度が長く残る現象が、選択のリスクとして最大の注意点。
  • リファンピシンとは。注射部位反応がほぼ全例に起こる。
  • 2025年にはの年2回が承認され、によるの選択肢はさらに広がった。

出典

  1. 1.Long-Acting Cabotegravir and Rilpivirine for Maintenance of HIV-1 Suppression(The New England Journal of Medicine・2020)経口ARTでHIV-1 RNAが50 copies/mL未満を6か月以上維持している患者において、月1回筋注のカボテグラビル+リルピビリン長時間作用型注射は48週時点のウイルス抑制で経口療法に非劣性であった(50 copies/mL以上は注射群1.6%対経口群1.0%)。注射部位痛が75%と高頻度だが、それによる中止は1%だった閲覧 2026-08-27
  2. 2.APRETUDE (cabotegravir extended-release injectable suspension), for intramuscular use(ViiV Healthcare / DailyMed (U.S. FDA)・2021)カボテグラビル徐放性筋注懸濁液(Apretude)は性的曝露によるHIV-1感染リスク低減のためのPrEPとして2021年に米国で承認され、導入は1か月間隔で2回、以降は2か月ごとの臀部筋注で維持すること、投与前および各回投与前にHIV-1陰性を確認しなければ薬剤耐性HIV-1変異体が生じうるという枠組み警告があること、リファンピシン・リファペンチンなどUGT1A1/CYP3A誘導薬はカボテグラビル濃度を大きく低下させるため併用禁忌であることを確認閲覧 2026-08-27
  3. 3.Apretude (cabotegravir) — European public assessment report overview(European Medicines Agency・2023)EUでのApretude(カボテグラビル持効性筋注+錠)のPrEP適応承認は2023年9月15日付で、体重35kg以上の性的曝露リスクが高い成人・青少年に安全な性行動と併用してPrEPとして用いることを確認。米国のPrEP適応承認(2021年12月)から約1年9か月遅れている閲覧 2026-08-27