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Drug Atlas · C6 Antivirals / 抗ウイルス薬 · 必修

エトラビリン

etravirine

分類
Antivirals / 抗ウイルス薬
商品名(日本)
インテレンス
商品名(EU)
Intelence
科目
Pharmacology
トピック
C6: Antiretroviral agents
標的微生物
HIV-1
副作用
皮疹
相互作用
リファンピシン
自然耐性の微生物
HIV-2

🧠 全体像:は()の第2世代にあたる。第1世代(・)は逆転写酵素の結合部位にきっちりはまる分、単一の変異(代表例K103N)だけで効果を失うというの低さが弱点だった。は結合様式に柔軟性を持たせることで、第1世代に耐性化したウイルスの多くにもなお活性を保つよう設計されている。逆転写酵素のそのものではなく、少し離れた場所にに結合するという機序は、を直接奪い合うとの対比としても押さえておきたい。

機序

flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='etravirine'>エトラビリン</span>が逆転写酵素の<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='allosteric site'>アロステリック部位</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='non-nucleoside reverse transcriptase inhibitor'>NNRTI</span>結合ポケット)へ結合"] --> B["結合により酵素の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='conformational'>立体構造</span>が変化"]
    B --> C["逆転写酵素のポリメラーゼ活性が阻害される"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ribonucleic acid'>RNA</span>から<span class='jp-term jp-term-diagram' title='double-stranded DNA'>二本鎖DNA</span>への<br>逆転写が進まない"]
    E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='nucleoside reverse transcriptase inhibitor'>NRTI</span>のような<br>鎖の取り込み・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chain termination'>鎖終結</span>ではない"] -.->|"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='active site'>活性中心</span>を直接奪い合わない"| A

💡 とはどちらも「逆転写を止める」が、止め方が違う。 は基質(dNTP)に成りすましてに取り込まれ鎖を止める(・chain termination)。はから離れたポケットに結合して酵素の形を変え、機能そのものを止める()。この違いが、両者ののなさ・バックボーンとを併用する設計の根拠になっている。

薬物動態

項目 値・特徴
吸収 食後に服用しないと吸収が大きく低下する。空腹時服用は避ける
代謝 ・CYP2C9・CYP2C19の基質であると同時に、を誘導しCYP2C9/2C19を阻害する複雑な自己相互作用性を持つ
半減期 比較的長く1日2回投与を支える
への活性 はの逆転写酵素に対し構造上もともと効かない(クラス共通の限界)。感染には・PI・を中心に組む

適応

第1世代(・)への耐性を含む治療経験がある感染で、通常はしたなど他クラスの薬剤と併用する12。相互作用が複雑なため、併用するPIの組み合わせによっては使えない・が必要な場合がある。

用法・用量

通常1回200mgを1日2回、食後にする。空腹時は吸収が不十分になるため避ける。必ず他のと併用する。実際の用量・併用レジメンは施設のプロトコル・添付文書で確認する。

禁忌・注意

  • ⚠️ リファンピシンとは。 強力な誘導によりの血中濃度が大きく低下し効果を失う
  • ⚠️ 食後投与が必須。 空腹時服用では治療域の血中濃度に達しないことがある
  • /2C9/2C19の基質かつ誘導・阻害を併せ持つため、併用するPIの組み合わせによって用量・可否が変わる(例:なしのPIとは併用しない)
  • 感染には無効。 クラス共通の限界であり、他クラスで組む

副作用

まとめ

  • 第2世代。逆転写酵素のにに結合し、第1世代耐性株の多くにも活性を保つ。
  • とは異なりではなく酵素ので止める——同じ「逆転写阻害」でも止め方が違う点が試験の定番。
  • 食後投与が必須で、空腹時は吸収不良になる。
  • /2C9/2C19の基質でありながら誘導・阻害も併せ持つ複雑な相互作用プロファイルを持つ。リファンピシンとは。
  • クラス共通の限界としてには無効。
  • 皮疹が高頻度で早期に出現し、まれにに進展する。

出典

  1. 1.INTELENCE (etravirine) tablet(Janssen / DailyMed (U.S. FDA)・2008)エトラビリン(Intelence)は米国で2008年に承認され、適応はNNRTIを含む抗レトロウイルス薬に耐性のあるウイルス複製の証拠を持つ治療経験のある成人・小児(2歳以上)に他の抗レトロウイルス薬と併用することであること、Stevens-Johnson症候群・中毒性表皮壊死症・多形紅斑を含む重症薬疹の報告があり発疹出現時は直ちに連絡するよう注意喚起されていること、食後投与でないと吸収が約50%低下することを確認閲覧 2026-08-27
  2. 2.Etravirine(LiverTox, National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases・2018)エトラビリンは第2世代NNRTIで、少なくともin vitroではネビラピン・エファビレンツより耐性バリアが高いこと、皮疹は投与患者の10〜20%に生じ通常投与開始後2〜6週で出現しこれが有害事象による中止の主因であること、肝毒性は稀でALT/ASTが基準値上限の5倍を超える上昇は治験参加者の2〜3%にとどまったことを確認閲覧 2026-08-27