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Drug Atlas · B26 Antihistamines / 抗ヒスタミン薬 · 必修

オキサトミド

oxatomide

分類
First-generation-adjacent H1-antihistamine / 第一世代寄りの抗ヒスタミン薬
商品名(日本)
セルテクト
科目
Pharmacology
トピック
B26: Histamine and antihistamines
承認適応
アレルギー性鼻炎蕁麻疹痒疹
副作用
傾眠錐体外路症状
影響検査値
AST・ALT

🧠 全体像:オキサトミドは、の国内第Ⅲ相試験で対照薬として選ばれた抗ヒスタミン薬である。この「対照薬に選ばれた」という位置づけ自体が、オキサトミドが新しい抗ヒスタミン薬の眠気の少なさを測るとして扱われてきたことを示している。だけでなく、肥満細胞からのケミカルメディエーター遊離抑制・複数の伝達物質へのを併せ持つ第一世代寄りの薬で、血液脳関門を通過しやすく眠気が高頻度に出る。

位置づけ

の国内第Ⅲ相比較試験(の成人211例、4週間投与)は、オキサトミドを対照薬として実施された。この試験で群(103例)の眠気は25.2%(26/103例)であった1。⚠️ この試験のオキサトミド群自身の副作用データは、の添付文書には記載されていない。 オキサトミド自身の承認時国内試験(60mg投与、107例、4週間ではなく別の試験デザイン)では、副作用発現率30.8%(33/107例)のうち眠気が17.8%(19/107例)であった2——同じ薬でも試験が違えば数字も違うので、この2つの眠気の頻度を直接の頭打ち比較として扱わない。

機序

flowchart TD
    A["オキサトミド"] --> B["細胞内カルシウム制御作用"]
    B --> C["肥満細胞からの<br>ケミカルメディエーター遊離抑制<br>(ヒスタミン・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='leukotriene'>ロイコトリエン</span>等)"]
    A --> D["ヒスタミン・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='leukotriene'>ロイコトリエン</span>・セロトニン・<br>アセチルコリン・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bradykinin'>ブラジキニン</span>・PAFへの<br>直接<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antagonism'>拮抗作用</span>"]
    C --> E["アレルギー症状の抑制"]
    D --> E

💡 「選択的薬」ではなく「複数の伝達物質に効く薬」である。 など第二世代が選択的ヒスタミンを主作用とするのに対し、オキサトミドはヒスタミンだけでなく・セロトニン・アセチルコリン・にも拮抗し、合成酵素()も阻害する。この「広く効く」性質と引き換えに、やが眠気の頻度を押し上げる2。

適応

・蕁麻疹・皮膚症・湿疹皮膚炎・痒疹に承認されている2。

用法・用量

成人は1回30mg(1錠)を朝及び就寝前の1日2回し、年齢・症状により適宜増減する2。

禁忌・注意

  • 禁忌:本剤の成分に対する過敏症の既往歴、妊婦または妊娠している可能性のある女性2
  • ⚠️ 妊婦は禁忌である。 ()で・・指骨の形成不全等の催奇形性作用が報告されている——第二世代のには疾患名の禁忌が無いのと対照的である2
  • ⚠️ 幼児(特に2歳以下)はに注意。 を避けることが求められている2
  • 眠気を催すことがあるため、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する2

副作用

国内では眠気(傾眠)の頻度が17.8〜21.6%と高い。重大な副作用として肝炎・・黄疸、ショック・アナフィラキシー、・、血小板減少が添付文書に挙げられている。幼児では(口周囲・四肢の硬直、眼球偏位、後屈頸、攣縮、振戦)が報告されている2。

まとめ

  • など新しい抗ヒスタミン薬の国内試験で対照薬としてよく使われる、第一世代寄りの抗ヒスタミン薬。
  • 機序はだけでなく、細胞内カルシウム制御によるケミカルメディエーター遊離抑制と、ヒスタミン・等複数の伝達物質への直接拮抗を併せ持つ。
  • 適応は・蕁麻疹・皮膚症・湿疹皮膚炎・痒疹。用法は1回30mgを朝・就寝前の1日2回。
  • 眠気の頻度が高く(承認時試験で17.8〜21.6%)、妊婦は禁忌(で催奇形性)。幼児はに注意。

出典

  1. 1.アレロック錠2.5/アレロック錠5 電子添文(協和キリン(PMDA 医療用医薬品情報。2020年10月改訂・第1版)・2020)全文を確認した。「4. 効能又は効果」は成人でアレルギー性鼻炎・じん麻疹・皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)、小児でアレルギー性鼻炎・じん麻疹・皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒である。「6. 用法及び用量」は成人・7歳以上の小児とも1回5mgを朝及び就寝前の1日2回で、成人のみ「年齢、症状により適宜増減する」。「2. 禁忌」は本剤の成分に対する過敏症の既往歴のみで、疾患名の禁忌は無い。「8. 重要な基本的注意」8.1は〈効能共通〉として「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること」。「11.1 重大な副作用」は劇症肝炎・肝機能障害・黄疸(いずれも頻度不明)で、11.2で5%以上の欄に挙がるのは眠気のみ。「9.2.1」は腎機能低下患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)で高い血中濃度が持続するおそれ、「9.3」は肝機能障害患者で肝機能障害が悪化するおそれ。「17.1.1」の国内第Ⅲ相比較試験は通年性アレルギー性鼻炎の成人211例をオキサトミド対照で4週間投与したもので、オロパタジン群103例の主な副作用は眠気25.2%(26/103例)。「17.1.2」の国内第Ⅲ相比較試験は慢性じん麻疹の成人256例をケトチフェン対照で2週間投与したもので、オロパタジン群123例の主な副作用は眠気19.5%(24/123例)。「17.1.6」の小児非盲検試験(通年性アレルギー性鼻炎、7〜16歳・30kg以上の33例、12週間)では傾眠9.1%(3/33例)。「18.1 作用機序」は選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、ロイコトリエン・トロンボキサン・PAF等の化学伝達物質の産生・遊離抑制作用とタキキニン遊離抑制作用を併せ持つと記載閲覧 2026-09-05
  2. 2.オキサトミド錠30mg「ツルハラ」電子添文(鶴原製薬株式会社(PMDA添付文書等情報。2023年12月改訂・第1版)・2023)全文を確認した。「4. 効能又は効果」はアレルギー性鼻炎・蕁麻疹・皮膚瘙痒症・湿疹皮膚炎・痒疹。「6. 用法及び用量」は成人1回30mg(1錠)を朝及び就寝前の1日2回経口投与し、年齢・症状により適宜増減する。「2. 禁忌」は本剤の成分に対する過敏症の既往歴に加え、妊婦又は妊娠している可能性のある女性を挙げ、動物実験(ラット)で口蓋裂・合指症・指骨の形成不全等の催奇形性が報告されている。「18.1 作用機序」は細胞内カルシウム制御作用、ケミカルメディエーターの遊離抑制作用及びケミカルメディエーター拮抗作用によりアレルギー症状を抑制するとし、ヒスタミン・ロイコトリエン・セロトニン・アセチルコリン・ブラジキニン・PAFに対する拮抗作用と、ロイコトリエン合成酵素5-リポキシゲナーゼの阻害作用を挙げる。「8.1」は眠気を催すことがあるので自動車の運転等に従事させないよう注意することを、「9.7」は幼児(特に2歳以下)で錐体外路症状が発現するおそれがあるため過量投与を避けることを定める。「11.1 重大な副作用」は肝炎・肝機能障害(0.5%)・黄疸、ショック・アナフィラキシー、中毒性表皮壊死融解症・皮膚粘膜眼症候群、血小板減少(いずれも肝機能障害以外は頻度不明)。国内臨床試験ではアレルギー性鼻炎60mg投与107例中33例(30.8%)に副作用が発現し眠気17.8%、蕁麻疹60mg投与111例中32例(28.8%)に副作用発現し眠気21.6%、皮膚瘙痒症60mg投与66例中19例(28.8%)に副作用発現し眠気19.7%であったことを確認した。閲覧 2026-09-07