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Imaging findings · Published

偽骨折

Pseudofracture

別名
Looser帯Looser zoneMilkman骨折
臓器系
運動器内分泌・代謝
科目
Internal MedicinePathophysiologyPathology
トピック
内科学 S-13:骨軟化症とくる病病態生理学 1-29:カルシウム・リン代謝と骨格系への影響病理学 C/91:後天性骨疾患(骨粗鬆症・くる病・骨軟化症)
関連疾患
Fanconi症候群くる病・骨軟化症

🧠 全体像という名前だが、外傷による骨のではない。石灰化しないが帯状に溜まった部位に生じる、に特徴的なX線所見である。で決めるべきは良悪性の判定ではなく、ここに本当の骨折が起きる前に代謝性骨疾患の検索へ進むかどうかという次の一手であり、見つけたら整形外科的な固定だけで終わらせない。

所見の定義

皮質に垂直に走る、幅数mmの帯状の。辺縁は硬化し、皮質を貫通しない不完全な線にとどまる点が真の骨折と異なる。両側対称性に出やすく1を伴わない点がとの鑑別点になる。

好発部位はに偏り、近位()・骨盤・が代表的である1。実際に評価するときは次の部位を順に当たる。

部位 備考
最多の部位
恥骨・ 骨盤に多発しやすい
肋骨
の外側縁

骨盤を中心に多発したものはと呼ばれる。

モダリティと写り方

写り方
単純X線 定義上の基本所見だが、幅の狭いは見逃しやすい
CT 皮質のをより高いで確認できる
MRI として最も早期に検出する。単純X線でまだ写らない段階でも所見が出る
左右対称の集積として検出する。複数のが並ぶと集積巣が連なって「」に見える

背景にある疾患

原因は栄養性ビタミンD欠乏のほか、・石灰化を妨げる薬剤など複数の系統に分かれる1

  • ビタミンD欠乏性の
  • 〉など)
  • による
  • 長期の
  • 。ただしは変形した凸側に出るため、下の「内側か外側か」の対比をそのまま当てはめない

⚠️ 紛らわしいもの

⚠️ とは向きが逆である。 長期の投与に伴うは、外側皮質からが横方向に始まると定義される2のに対し、に出る。同じの横走するでも、内側か外側かで指す病態がまったく逆転する。

所見 見分けるポイント
を伴い、片側性、荷重歴・運動歴がある
皮質を斜めに横切る細いで、長軸方向に連続する
などに生じる皮質ので、帯状のではない
正常な・骨内血管 部位と走行がで、両側対称の帯状陰影という形をとらない

評価の進め方

flowchart TD
    A["皮質に垂直な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='band-like radiolucency'>帯状透亮像</span>を指摘"] --> B["過去画像と比較する"]
    B --> C{"新規または進行あり、<br>両側対称・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='callus formation'>仮骨形成</span>なしか"}
    C -->|"はい"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pseudofractures'>偽骨折</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Looser zone'>Looser帯</span>)を疑う"]
    C -->|"片側性・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='callus formation'>仮骨形成</span>あり・荷重歴あり"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stress fracture'>疲労骨折</span>を疑う"]
    D --> F["血清カルシウム・リン・ALP・<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='25-hydroxyvitamin D'>25(OH)ビタミンD</span>・PTHを測定"]
    F --> G{"リン単独が優位に低下しているか"}
    G -->|"はい"| H["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='TmP/GFR'>尿中リン再吸収率</span>・<br>FGF23で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='renal phosphate wasting'>腎性リン喪失</span>を評価"]
    G -->|"いいえ(Ca低下・PTH上昇が主体)"| I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vitamin D deficiency osteomalacia'>ビタミンD欠乏性骨軟化症</span>として評価"]

まとめ

  • )は外傷による骨折ではなく、石灰化しないが帯状に蓄積した部位の所見であり、真の骨折の前段階として代謝性骨疾患の検索へ進む合図になる。
  • 皮質に垂直な幅数mmので、不完全(皮質を貫通しない)・・両側対称性、を伴わない。
  • 、恥骨・、肋骨、外側縁、に好発し、骨盤に多発するとと呼ばれる。
  • MRIはとして最も早期に検出し、は左右対称の集積として、多発するとに見える。
  • 背景疾患はのほか、、薬剤性、など多岐にわたる。
  • の外側皮質から生じ、が出るとは向きが逆である。

出典

  1. 1.Osteomalacia Is Not a Single Disease(International Journal of Molecular Sciences(Cianferotti L)・2022)骨軟化症の偽骨折(Looser帯/Milkman線)は皮質を横切る放射線透過性の帯状陰影として現れ、大腿骨近位部・骨幹部(転子下領域)・骨盤・中足骨など荷重骨に好発し、しばしば両側対称性であること、原因は栄養性ビタミンD欠乏のほかFGF23関連の低リン血症性疾患・Fanconi症候群を含む尿細管機能異常・石灰化を妨げる薬剤などに分類されることを確認した。閲覧 2026-08-04
  2. 2.Position Statement: Atypical Femoral Fracture from the Korean Society for Bone and Mineral Research in 2023(Journal of Bone Metabolism(Korean Society for Bone and Mineral Research、Nho JH, et al.)・2023)ASBMRの症例定義(2013年改訂)のmajor featureとして、非定型大腿骨骨折の骨折線は大腿骨の外側皮質から起始し横方向の走行を示すと明記されていることを確認した。閲覧 2026-08-04