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Lab values · Published

クルー細胞

Clue cell

別名
clue cell手がかり細胞
臓器系
生殖・産婦人科感染症
科目
DermatologyGynecology
トピック
皮膚科 2-11:細菌性腟症婦人科 13:外陰・腟の炎症性疾患皮膚科 2-02:腟分泌物の診断と管理
関連疾患
細菌性腟症
スコア
Amsel基準

🧠 全体像:clue cellは、腟上皮のそのものが壊れているのではなく、その表面を覆う細菌叢の変化を映した像である。の上昇と同じく、Lactobacillus優位の正常が嫌気性菌優位へ置き換わった結果を、顕微鏡という別の窓から見ているにすぎない。4項目のうち最も特異度が高い項目であり、の臨床診断を支える。

何を測っているか

腟上皮のGardnerella vaginalisをはじめとする細菌が密にして付着し、細胞辺縁がに不明瞭化した像がclue cellである。細胞そのものが変性・壊死しているわけではなく、表面に付着した細菌叢の量と種類を見ているにすぎない1

正常な腟内ではLactobacillusが優位に定着し、を酸性に保つ。この菌叢が嫌気性菌主体の多菌種へ置き換わると、菌が上皮細胞表面を覆ってclue cellが出現すると同時にが上昇する。両者は同じ細菌叢の変化を別の断面から捉えたものであり、片方だけでを診断してはならない。

判定基準

を作成し、で鏡検する。

項目 内容
検体 から採取した分泌物
標本 分泌物にを1滴加えた。KOHは加えない2
観察 、400倍で鏡検1
陽性 ⭐ 全上皮細胞の20%以上がclue cell2

KOHは同じ検体に別途加えてや真菌の鏡検(の確認)に用いる操作であり、clue cellの判定そのものには使わない2

陽性の意味

clue cell陽性は4項目(分泌物の性状・・clue cell)のうち最も特異度が高い項目である。clue cell単独では感度89.9%・特異度98%と報告されている3

⭐ ただしはclue cell単独ではなく、4項目中3項目以上を満たして初めて臨床診断とする設計であり、clue cell陽性だけでと確定してはならない。

陰性の意味

clue cell陰性はを積極的に否定する方向に働くが、の質・検者の技量に依存するため単独では除外しない(測定上の注意を参照)。

など他のではclue cellは出現しない。同じ上で(カンジダ症)や運動性のあるTrichomonas vaginalis)を同時に探すことができ、clue cell陰性であっても別の所見が見つかれば診断につながる。

⚠️ 測定上の注意

  • 検者間のばらつきが大きい。 の限界として判定の主観性が指摘されており、報告される感度には37%という低い値も含め大きな幅がある3
  • 標本は乾燥・で判定が難しくなる。採取後は速やかに鏡検する。
  • ⚠️ 「細菌に覆われた上皮細胞」と「白血球に覆われた上皮細胞」を取り違えない。 は非炎症性の病態であり、白血球は目立たない。白血球比率が高ければ、カンジダ症・・クラミジア/淋菌性感染など他の原因を考える1
  • ・精液・血液の混入は標本を汚染し、判定の妨げになりうる。

経時変化とモニタリング

clue cellは単回の診断用所見であり、治療効果判定には用いない。治療後の再検査でclue cellの有無を追う運用は想定されていない。

研究上の基準法であるは、標本上で)形態という3つのを採点する別の判定系であり、clue cellそのものは採点項目に含まれない。両者は独立した判定系として運用される。

まとめ

  • clue cellは上皮細胞自体の異常ではなく、表面に付着した細菌叢の像を見ている所見で、上昇と同じ細菌叢変化の別の断面である。
  • を400倍で鏡検し、全上皮細胞の20%以上がclue cellであれば陽性とする。KOHは加えない。
  • 4項目のうち最も特異度が高い項目だが、単独ではなく4項目中3項目以上で臨床診断する。
  • 検者間のばらつきが大きく、白血球の目立たなさがらしさの手がかりになる。白血球が目立てばを考える。
  • 単回の診断用所見であり、治療効果判定には用いない。研究上の基準法であるはclue cellを採点項目にしない別の判定系である。

出典

  1. 1.Vaginitis(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2025)clue cellが扁平上皮細胞の異常な変化像であり顆粒状・不整で細菌が集簇して付着していること、全上皮細胞の20%超で*Gardnerella vaginalis*の過増殖を示すこと、400倍で菌数・細胞数を数えること、細菌性腟症が非炎症性の病態であり白血球比率3%超はカンジダ症・萎縮性腟炎・トリコモナス腟炎・クラミジア/淋菌性子宮頸管炎・単純ヘルペス感染を示唆することを確認した閲覧 2026-08-04
  2. 2.Bacterial Vaginosis(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2026)生理食塩水を1滴垂らしカバーガラスをかけて鏡検する湿式標本の作成手順と、whiff試験ではKOHを別途加えるがclue cellの判定自体はKOHを使わないこと、湿式標本上でclue cellが全上皮細胞の20%以上検出されることをAmsel基準の一項目としていることを確認した閲覧 2026-08-04
  3. 3.Amsel Criteria(StatPearls (NCBI Bookshelf)・2026)clue cell単独の診断精度が感度89.9%・特異度98%であること(Amsel基準4項目全体の値ではない)、Amsel基準の限界として判定の主観性が指摘されていること、Amsel基準の感度には37%という低い報告も含め大きな幅があることを確認した閲覧 2026-08-04