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Wellsスコア

Wells score

別名
ウェルズスコア
臓器系
循環器
科目
Cardiology
トピック
循環器内科 B-11:深部静脈血栓症循環器内科 A-28:肺血栓塞栓症
構成:症状
喀血末梢浮腫
適用疾患
深部静脈血栓症静脈血栓塞栓症肺血栓塞栓症

🧠 全体像:「」という同じ名前で、点数構成が全く異なる2つの基準が存在する——用のと、(PE)用のWells PEスコアである。どちらも「」を数値化して・画像検査の要否を決めるだが、項目も配点もも別物なので、どちらの文脈で使われているかを確認してから点数を読む

何を評価するスコアか

目的はDVT/PEのを層別化し、・画像検査の要否を決めることで、対象はDVTまたはPEが疑われる患者(どちらのスコアかは疑う疾患で決まる)である。が低ければ高感度で除外を試み、高ければ直接画像検査へ進む。確定診断そのものは評価しない——が高くても・画像検査なしに治療を開始しない。

構成要素と配点

Wells DVTスコア

項目 点数
+1
下肢の麻痺・、最近の +1
3日以上の、または12週以内の大手術 +1
+1
下肢全体の腫脹 +1
10 cm下でより3 cm以上大きい +1
+1
非静脈瘤性の +1
DVTの既往(記録あり) +1
DVTと同程度以上に考えやすいがある −2

Wells PEスコア

項目 点数
DVTの(下肢腫脹・の圧痛) +3
PEが他の診断より可能性が高い、または同程度に可能性が高い +3
心拍数100/分超 +1.5
3日以上の、または4週以内の手術 +1.5
DVT/PEの既往 +1.5
喀血 +1
6か月以内に治療した悪性腫瘍、または中の悪性腫瘍 +1

⚠️ DVTスコアとPEスコアは項目も配点も別物である。の圧痛」はDVTスコアでは疑っている当該部位の所見だが、PEスコアでは3点という最大の重みを持つ「DVTの」として扱われる——同じ所見が別のスコアで別の意味・配点を持つことに注意する。

解釈

現在広く使われるのは、いずれも2段階モデル(可能性が高い/低い)である。

スコア 判定
Wells DVT 可能性が高い(likely) 2点以上
Wells DVT 可能性が低い(unlikely) 1点以下
Wells PE 可能性が高い(likely) 4点超
Wells PE 可能性が低い(unlikely) 4点以下

旧来の3段階モデル(高・中間・低確率)を採用するプロトコルもあるため、施設・後続の検査アルゴリズムと使用するモデルを混在させないことが重要である。可能性が低ければ高感度(50歳超は)で除外を試み、可能性が高ければを待たず画像検査(DVTなら、PEなら)へ進む。PEではが特に低い場合、を満たせばすら省略できる。

限界と使ってはいけない場面

⚠️ 陽性は画像検査に進む根拠であり、それ単独で確定診断としない。 逆にが高い患者では、陰性だけでDVT/PEを除外しない。

⚠️ Wells PEスコアの「PEが他の診断より可能性が高い」という項目は評価者の主観が入りやすく、施設・臨床経験によって判定がぶれうる。

⚠️ 2段階モデルと3段階モデルが併存するため、使用するモデルとを後続の検査アルゴリズムと揃える。異なるモデルの解釈を混ぜない。

まとめ

  • 」はDVT用とPE用で項目・配点が異なる別々の基準であり、同じ所見でも配点の意味が違う。
  • どちらもを「可能性が高い/低い」の2段階(または3段階)に層別化し、・画像検査の使い分けを決める。
  • が低ければ高感度、高ければ直接画像検査へ進む。
  • 単独で確定・除外を判断しない。PEではが低い場合にの併用でを省略できる。