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Symptoms · Published

空嘔吐

Retching

臓器系
消化器
科目
SurgeryInternal Medicine
トピック
外科学 B/07:食道損傷内科学 G-01:食道・胃疾患
関連疾患
妊娠悪阻
スコア
PUQEスコア

🧠 全体像は、を伴わない嘔吐運動である。横隔膜と腹壁が嘔吐と同じ強い収縮を繰り返しているのに、内容が出てこない状態を指す。臨床的な意味は原因の鑑別ではなく——原因は悪心嘔吐と共通する——繰り返される嘔吐運動そのものが食道を傷つけるという一点にある。

悪心・嘔吐との関係

用語 内容
悪心 吐きそうだというな不快感。運動は伴わない
を閉じたままと腹筋が律動的に収縮する。は出ない
嘔吐 同じ運動で胃内容が口から排出される

💡 3つは通常この順で連続する。悪心がへ、が嘔吐へ移行するのが典型で、は嘔吐の前段階でもあり、胃が空になったあとの後段階でもある。原因の鑑別は嘔吐の枠組みで行う。

⭐ 胃を空にしてもが止まらないときは、消化管の内容ではなく中枢や前庭の入力が駆動している可能性を考える。頭蓋内圧亢進、薬剤、代謝異常、では、出すものがなくなっても嘔吐運動が続く。

⚠️ 繰り返す嘔吐運動が食道を裂く

⚠️ 激しい・嘔吐の反復は、それ自体が食道損傷の原因になる。 損傷の深さで2つに分かれる。

損傷 付近の粘膜のみ 食道全層の破裂
典型像 嘔吐・を繰り返したあとの 激しい嘔吐後の胸部・上腹部痛、呼吸困難、発熱、
経過 多くは自然止血 ・敗血症へ進み、致死的
対応 循環評価と内視鏡。持続出血ならクリップ・など 絶飲食、、輸液、緊急画像。外科・内視鏡へ即

⚠️ 両者は連続している。 粘膜だけの裂傷が深くなれば全層破裂に至りうるので、と判断したあとも嘔吐運動を止める治療を怠らない。

⚠️ 「吐いたあとの胸痛」を心疾患の除外だけで終わらせない。 嘔吐・の反復後に強い胸痛・呼吸困難が出たら、を鑑別に入れて胸部CTへ進む。を触れれば決定的だが、初期には触れないことも多い。

まとめ

  • を伴わない嘔吐運動で、悪心と嘔吐の間、あるいは胃が空になったあとに現れる。
  • 原因の鑑別は悪心・嘔吐と共通で、固有の鑑別はない。
  • 空になっても止まらない嘔吐運動は、中枢・前庭由来を示唆する。
  • 反復する激しい嘔吐運動は食道を裂く。粘膜のみならMallory-Weiss、全層破裂ならBoerhaave。
  • 嘔吐後の、あるいは嘔吐後の胸痛・呼吸困難は、この2つをする合図である。