Internal Medicine

Internal Medicine · L-13

高血圧切迫症と緊急症

Hypertensive urgency and emergency

前提:病態
細動脈硬化症動脈瘤/大動脈解離
前提:正常
冠循環・脳循環と血液脳関門
薬剤
ニトロプルシドナトリウム
症状
網膜出血

🧠 全体像:著明なでは、数値そのものより急性の有無がを決める。障害がなければ測定を確認してを調整し、急速を避ける。障害があればとして集中監視下に静注薬をし、病態別の速度と目標でする。

定義

状態 定義 原則
を伴わない重症高血圧 一般に >180/120 mmHg 程度だが、脳・心・腎・眼・大動脈の急性障害なし 再測定、誘因評価、の開始・再開・強化。数時間で正常化させない
重症高血圧に進行中のを伴う ICU相当の監視、静注薬、病態別に制御

」という語は、血圧値だけで過剰な緊急治療を誘発し得るため、近年は「を伴わない重症高血圧」と表現することが多い。

原因・誘因

  • の中断、処方不足、疼痛、不安、尿閉、
  • NSAIDs、ステロイド、MAO阻害薬と
  • 腎実質・クリーゼ、甲状腺機能亢進症
  • ・子癇、自己免疫性血管障害

急性臓器障害の手掛かり

臓器 症状・所見 評価
意識変容、痙攣、頭痛、視覚症状、局在徴候 神経診察、頭部CT/MRI
心・肺 胸痛、呼吸困難、肺水腫、 ECG、、胸部X線、心エコー
大動脈 突然の、脈拍・血圧左右差、神経/ 緊急またはTEE
腎・微小血管 乏尿、クレアチニン上昇、血尿・蛋白尿、溶血・血小板減少 腎機能、尿、血算、塗抹、LDH・
眼底評価
妊娠 頭痛、視覚症状、、痙攣 産科緊急評価、蛋白尿・肝腎機能・血小板

初期アプローチ

flowchart TD
    A["著明な血圧高値"] --> B["正しい手技で再測定・両腕・症状確認"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute organ damage'>急性臓器障害</span>あり?"}
    C -->|"なし"| D["誘因と服薬を確認"]
    D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='oral drugs'>経口薬</span>調整・近接フォロー"]
    C -->|"あり"| F["ICU監視・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='IV access'>静脈路</span>・病態別検査"]
    F --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='titration'>滴定</span>可能な静注<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antihypertensives'>降圧薬</span>"]
    G --> H["臓器別目標で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antihypertensive (blood-pressure lowering)'>降圧</span>"]

血圧は休息後に適切なカフで再測定し、左右差と起立時変化も必要に応じ確認する。病歴、神経・心肺・血管・眼底診察を行い、基本検査として血算、電解質、クレアチニン、尿、ECGを用い、症候に応じ画像・を追加する。

急性臓器障害がない場合

頭痛、めまい、など非特異的症状だけでは臓器障害を意味しない。薬で急激に下げると脳・冠・を損なうため、静注薬や舌下即効型を用いない。原因を除き、長時間作用型を開始・再開・強化して数日〜数週で管理し、短期間に再診できるを確保する。

高血圧緊急症の降圧

特定の病態がなければ、最初の1時間で25%を超えない範囲で低下させ、安定すれば次の2〜6時間で概ね 160/100–110 mmHg、その後24〜48時間で慎重に通常域へ近づける。など、短時間で可能な静注薬を臓器病態に合わせて選ぶ。

病態別に一般則を上書きする例

  • :鎮痛とβ遮断を先行し、可能なら速やかにSBP <120 mmHg、心拍数60〜80/分を目指す。
  • ・ACS:などを病態に応じ使用し、β遮断薬はで安易に投与しない。
  • 急性虚血性脳卒中の適否でが異なり、通常の緊急症目標を機械的に当てはめない。
  • :発症時血圧、重症度、を踏まえ脳卒中プロトコルに従う。
  • ・子癇:産科チームと即時治療し、痙攣予防・治療に硫酸Mgを用いる。

毒性や脳圧への影響があり、現在は代替薬が使える場合の第一選択ではない。

まとめ

  • は血圧値ではなく、進行中ので定義する。
  • 臓器障害がなければ急速せず、と近接フォローで管理する。
  • 緊急症では静注薬をし、一般目標よりも大動脈・脳卒中・妊娠など病態別目標を優先する。