Medical Microbiology

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病態形成における宿主の役割

Role of the host organism in the pathogenesis

🧠 同じ病原体でも、宿主が変われば感染の起こりやすさ・重症度はまるで違う。 年齢・免疫状態・基礎疾患・・生活環境・・医療処置・妊娠・・既存免疫——これらの宿主側の因子が、どの病原体にやられやすいか、どれほど重症化するかを決める「体質」を作る。表を丸暗記するのではなく、「その状況で何が壊れているか(防御バリア??)」を考えながら病原体を思い出すと記憶が定着する。

宿主感受性を決める因子

感染の起こりやすさ・重症度は、病原体側の病原性だけでなく、による感受性に左右される。以下は代表的なの例である。

年齢

年齢層 代表的な病原体
新生児・早産児 Streptococcus agalactiae(B群レンサ球菌)、Listeria monocytogenes、E. coli K1
小児 Neisseria meningitidis(髄膜炎菌)、水痘帯状疱疹ウイルス、6(human herpesvirus 6, HHV6)、B19、RSウイルス
高齢者 肺炎球菌

免疫状態

免疫抑制患者・患者の感染 → 感染

基礎疾患

疾患 感染への影響
糖尿病 感染のリスクが高く、より重症化・急速に進行しやすい——軟部組織感染、カンジダ症、糖尿病性足感染症など
COPD(, chronic obstructive pulmonary disease)・肺疾患 呼吸器感染の頻度・重症度が上昇する
莢膜を持つ細菌——髄膜炎菌・肺炎球菌など——による感染が増加する。ワクチン接種の重要性が特に高い

内服薬

  • 免疫感染
  • 抗菌薬 → の乱れ(dysbiosis)、

地理的要因・環境・曝露

  • 地理的偏在:マラリア、、ジカ熱など
  • 動物との接触:人獣共通感染症——Francisella、Brucella、Erysipelothrixなど
  • 過密な生活環境:、髄膜炎菌、など

食習慣

  • 生魚:Diphyllobothrium latum()、Vibrio parahaemolyticus、Aeromonas
  • 家庭で加工した食肉:、Taenia(条虫)

入院・手術

院内病原体(ESKAPE病原体)

妊娠

Streptococcus agalactiae、B19など

栄養状態

・肥満のいずれも感染リスクに影響する。

既存免疫

過去の感染、またはワクチン接種による既存免疫の有無。

💡 」は病原体を覚えるための第2のインデックスになる。 微生物名を病原体ごとに覚えるだけでなく、「新生児に多い菌」「で危険な菌」「免疫抑制で出てくる菌」という宿主側の切り口からも整理しておくと、症例ベースの問題に強くなる。

まとめ

  • 感染の起こりやすさ・重症度は病原体の病原性だけでなく、年齢・免疫状態・基礎疾患・・環境曝露・・医療処置・妊娠・・既存免疫という宿主側の因子に左右される。
  • 年齢では新生児(S. agalactiae、Listeria、E. coli K1)、小児(髄膜炎菌、VZVなど)、高齢者(肺炎球菌、インフルエンザ)で標的病原体が異なる。
  • 免疫抑制・AIDSでは感染(、Candida、Aspergillus、Pneumocystis、CMV、JCウイルス、HHV8、Toxoplasmaなど)が問題になる。
  • では莢膜を持つ細菌(髄膜炎菌・肺炎球菌)のリスクが上がり、ワクチンの重要性が高まる。抗菌薬の使用はの乱れやのリスクとなる。
  • 地理的要因・動物曝露・・入院/手術・妊娠・も、それぞれ特徴的な病原体と結びついている。